『大阪春の陣』。ファイナル進出を懸け大阪勢2チームと愛知勢2チームが激突。SVリーグ 男子セミファイナルのみどころ

男子セミファイナル組み合わせ

先週からチャンピオンシップに突入した「大同生命SV.LEAGUE（SVリーグ）」男子は、4月25日（金）から始まるセミファイナルで、初代王者を決めるファイナルの組み合わせが決定する。

セミファイナルでは、レギュラーシーズン優勝を果たした第1シードの大阪ブルテオンが本拠地で、東京グレートベアーズをスイープしてベスト4へ駒を進めたレギュラーシーズン4位のジェイテクトSTINGS愛知と対戦。

そして、レギュラーシーズンを2位で終えたサントリーサンバーズ大阪が、こちらも本拠地で広島サンダーズを2連勝で撃破した3位のウルフドッグス名古屋と対戦する。

【チャンピオンシップ　セミファイナル】

◆4月25日（金）
・午後1:05　大阪ブルテオン vs. ジェイテクトSTINGS愛知
・午後6:05　サントリーサンバーズ大阪 vs. ウルフドッグス名古屋

◆4月26日（土）
・午後1:05　大阪ブルテオン vs. ジェイテクトSTINGS愛知
・午後6:05　サントリーサンバーズ大阪 vs. ウルフドッグス名古屋

◆4月27日（日）
・午後1:05　大阪ブルテオン vs. ジェイテクトSTINGS愛知
・午後6:05　サントリーサンバーズ大阪 vs. ウルフドッグス名古屋

※いずれかのチームが連勝した場合、第3戦は行われない。

熱き戦いの舞台は両カードともに『Asueアリーナ大阪』となり、昼夜入れ替えでの1箇所開催となるため、同アリーナの在所である大阪市港区『八幡屋公園』は期間中、さながらバレーボールフェスティバルの様相を呈することになるだろう。

ちなみに、対戦カードが1勝1敗で並んだ場合のみ開催される第3戦を含め、3日間とも昼の部（13:05試合開始）で大阪Ｂ vs. STINGS愛知が行われ、夜の部（18:05試合開始）でサントリーvs. WD名古屋が行われる。

大阪ブルテオン vs. ジェイテクトSTINGS愛知

◆役者が揃った両チーム、カギはサーブレシーブ

そんな「SVリーグ大阪・春の陣」昼の部は、レギュラーシーズン最終盤に優勝を争った2チームと連続して対戦するなど、タフな日程をこなし、直近6試合のうちの半分がフルセットマッチだった大阪Ｂにとって、1週間、試合間隔が空いたことが、休養としてプラスに作用するのか、あるいは試合勘という観点からマイナスに作用するのかが興味深いところ。

レギュラーシーズンの対戦成績は、大阪Ｂが5勝1敗と大きくリードしているが、STINGS愛知にとっては、3月23日の直接対決でフルセットマッチの大接戦を演じているのは、大きな励みとなるところだろう。

実際、負傷離脱からの復帰後、徐々に出場時間を増やしていた宮浦健人が、この試合で事実上の完全復帰を果たしてチームトップの28得点をたたき出すと、その後、STINGS愛知はチャンピオンシップでのクォーターファイナルを含め、6連勝（その間、取られたセットは1試合平均1セットのみ）と上昇気流を捉えることに成功している。

戦力的に見ても、西田有志、ロペス ミゲル、そしてジェスキー トーマスの3人が揃ったリーグ屈指の攻撃力を誇る大阪Ｂに対し、宮浦とトリー デファルコが万全のコンディションで望むSTINGS愛知も決して見劣りしていない。

STINGS愛知はチームとしてのブロック力も高いだけに、それなりにブレークポイントも期待できるだろう。そうなると、レギュラーシーズンでリーグワーストだったSTINGS愛知のサーブレシーブが、シリーズの行方を占う上で、重要な鍵を握ることになりそうだ。

大阪Ｂとしては、得意とするサーブで積極的に得点を狙いたいところであり、STINGS愛知としては、ここを粘り強く耐え、できるだけ相手にブレークポイントを与えないことで、アップセットへの活路を見出したいところだ。

サントリーサンバーズ大阪vs.ウルフドッグス名古屋

◆豪華攻撃陣の打ち合いはどちらに軍配？

「SVリーグ大阪・春の陣」夜の部も、シードされたサントリーの試合間隔が気になるところ。サントリーといえば、目下16連勝中、しかもうち10試合がストレート勝利と、セミファイナル進出の4チームでダントツの勢いを見せているだけに、この1週間のインターバルがどう転ぶかは注目だ。

ちなみに、レギュラーシーズンの対戦成績は、WD名古屋が4勝2敗と勝ち越しており、最後にサントリーが負けた相手もWD名古屋だったが、この第15節ではセミファイナルの舞台となるAsueアリーナ大阪にて、アウェイのWD名古屋が2連勝を飾っている。

そんな2チームによるセミファイナルは、まさに「大阪バレーフェス」よろしく、アグレッシブなプレーの応酬による珠玉の打ち合いが楽しめるだろう。

レギュラーシーズンのチームランキングを見ても、この2チームはアタック決定率とサーブ効果率でトップ2を占めている（前者はサントリー、後者はWD名古屋がトップ）。

個人成績で見ても、WD名古屋の絶対的エースであるニミル アブデルアジズが総得点、アタック決定率、サーブ効果率でトップに君臨する三冠獲得を達成したかと思えば、サントリーもドミトリー ムセルスキーが総得点で2位、サーブ効果率で3位。

また、デ アルマス アラインがアタック決定率で3位、サーブ効果率で2位、さらには高橋藍（高ははしご高）がアタック決定率で4位と、役者が揃っている。

両チームの全体的な戦力を見ても、力の差はかなり拮抗しているだけに、途中交代で入ってくる選手が如何に試合の流れを自チームに引き寄せられるかが、キーポイントとなりそうだ。