ダイナミックな攻撃力の「TEMA NICHIKA」と、攻略困難な「TEAM KOTONA」が対戦。「SVリーグ オールスターゲーム 石川 女子」のみどころ

オールスターゲームは石川県で開催

世界最高峰を目指してスタートした「大同生命SV.LEAGUE（SVリーグ）」になって初のオールスターゲーム「MUFG SV.LEAGUE ALL STAR GAMES 2024-25 ISHIKAWA（MUFG SVリーグ オールスターゲーム 石川）」の女子大会は、1月25日（土）に石川県かほく市の「とり野菜みそ BLUECATS ARENA」で開催される。

今回はファン投票とリーグ推薦を合わせて計28名の選手が選出され、オールスターという名にふさわしい色とりどりの顔ぶれが揃った。大会に向けてはファン参加型の仕掛けが採用され、出場全選手が決まった後、ファンの投票によってキャプテンとヘッドコーチを選出。

この結果、山田二千華（NECレッドロケッツ川崎）がキャプテンを務め、齋藤真由美監督（群馬グリーンウイングス）が率いる「TEAM NICHIKA」。同様に、林琴奈（大阪マーヴェラス）と金子隆行監督（NEC川崎）による「TEAM KOTONA」の2チームで争われることになった。

その後、両キャプテンがドラフト会議を実施し、それぞれのメンバーが決定している。

「TEAM NICHIKA」は全体的に攻撃的な選手が揃った印象で、アウトサイドヒッターは黒後愛（埼玉上尾メディックス）、佐藤淑乃（NEC川崎）、野中瑠衣（Astemoリヴァーレ茨城）と、いずれも日本代表として国際大会出場歴を持つ。加えて中島咲愛（SAGA久光スプリングス）も、大学時代にユニバーシティゲームズ日本代表に選ばれている。

また、オポジットの2人は、ブラジル代表の大砲モンチベレル ロザマリア（デンソーエアリービーズ）と、2021-22シーズンにV.LEAGUE DIVISION2（当時）で得点王に輝いた実績がある白岩蘭奈（群馬グリーンウイングス）が並ぶ。

さらには、昨季ブロック賞と合わせてスパイク賞（アタック決定率1位）を獲得した蓑輪幸（大阪マーヴェラス）や、日本代表としてパリ五輪でも高い貢献度を示した宮部藍梨（ヴィクトリーナ姫路）、切れ味鋭いアタックが光る平山詩嫣（SAGA久光）らがミドルブロッカーに名前を連ねる。

高さあり、パワーあり、テクニックあり、というアタッカー陣がそろい、ダイナミックなバレーボールを展開しそうな「TEMA NICHIKA」。その面々を操るセッターは身長179センチの高さが魅力の安田美南（KUROBEアクアフェアリーズ）と、経験豊富なベテラン、栄絵里香（SAGA久光）。また、攻撃の起点となるリベロには池谷優佳（PFUブルーキャッツ石川）と、松岡芽生（東レアローズ滋賀）とアグレッシブさが売りの選手がそろっている。

対する「TEAM KOTONA」は防御型…とまでは言わずとも、サーブレシーブ返球率（74.8％）で日本人記録賞保持者のリベロ、西村弥菜美（SAGA久光）や、2022-23シーズンにスパイク賞とブロック賞の個人二冠を獲得し、今やリーグ屈指の鉄壁としてうならせるミドルブロッカーの荒木彩花（SAGA久光）、今季は高いブロック力でチームに貢献しているタットダオ ヌクジャン（PFU）らが揃うだけに、攻略は難しそう。

攻撃では、昨年末の皇后杯全日本バレーボール選手権大会で姫路を初優勝へ導いたモクシー チャッチュオンや、パワフルなアタックが持ち味の金田修佳（岡山シーガルズ）、全日本インカレベストスコアラーの実績を持つ川添美優（PFU）といったアウトサイドヒッター。

オポジットでは日本代表でもパリ五輪で得点源となった和田由紀子（NEC川崎）、豊富な経験をアタックセンスに昇華させる長岡望悠（SAGA久光）らが得点を呼び込む。

その攻撃陣を支えるのは、攻守で高い水準を備えるミドルブロッカーの小川愛里奈（大阪MV）や、ベテランセッターの岩崎こよみ（埼玉上尾）。と同時に、昨季最優秀新人賞のセッター高佐風梨（高ははしご高／クインシーズ刈谷）や、高卒2季目のリベロ、工藤真帆（アランマーレ山形）はリーグでも証明している力を、実力派ぞろいのチームの中でも臆すことなく発揮するだろう。

また、石川出身のミドルブロッカー、瀬戸杏華（デンソー）にとっては、オールスターメンバーとして地元への凱旋を果たす機会となる。

どんなラインナップでも質の高いバレーボールを披露してくれそう、「TEAM KOTONA」はそんな予感がするチームだ。

文：坂口功将

※出場選手は1月22日時点