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【SV.LEAGUE開幕直前インタビュー】高橋藍(サントリーサンバーズ大阪)「バレーボールを、夢が持てるスポーツに変えていきたい」
バレーボールコラム by J SPORTS 編集部高橋藍(サントリーサンバーズ大阪)
10月11日(金)、バレーボールの新リーグ「SV.LEAGUE」が開幕を告げる。オープニングマッチを飾るのは、イタリアから帰還した髙橋藍を擁する常勝軍団サントリーサンバーズ大阪と、西田有志ら日本代表を多く抱え、チーム名を変えて新たな船出を迎える大阪ブルテオン。日本を代表する両者の争いは、今シーズンの覇権を占う意味でも眼が離せない。
そこで今回、激戦必至の開幕戦を控えた両チームの注目選手2名に話を聞いた。まずは、サントリーサンバーズ大阪の髙橋藍選手。名実ともに日本バレーボール界の顔を担う髙橋は、日本のファンの前でプレーできることに胸を膨らませる。4年後のロス五輪も見据えて戦う髙橋の胸中とは。
ーーパリ五輪を終えて
東京五輪のときはまだ大学を出て1年目ということで、チームに引っ張ってもらう立場でしたが、ここでメダルを取るためには、もっと自分自身が成長しなければいけない、海外での経験もしていかないといけないと痛感しました。パリでメダルを獲得するためにこの3年間を費やしてきましたし、自分自身が強くなることだけを考えてやってきました。メダルを獲得する、自分自身がやってきたことを全て出して、目標を達成する。そこへの意識づけは、東京大会とは違いました。
ーーパリ五輪で足りなかった部分
最後の1点というものを常に求めてやっていかないといけません。イタリア戦も2点が差ある中で最後の1点が取れなかったということで、自分自身にあまさがあったと思いますし、そこで簡単に勝てないのが五輪だと感じました。あそこでしっかり1点を取っていくために、自分たちに何が必要なのか、何を鍛えていかないといけないのか。もちろんスキルやメンタルもそうですが、そういうシチュエーションになったときにしっかり結果を出していくことを、常に意識を持ってやっていかないといけないなと思います。
僕の中ではまだまだ全てのスキルやメンタルを鍛えていかないといけないと思っています。その中でも、僕自身も必要だったなと思うのは、“最後の1点を取りきる力”。自分自身がその力を持っていれば勝てた試合はあったと思いますし、最後の1点だけじゃなくて、それまでの大事な1点、チームにリズムを引き寄せてくる1点もあったと思うので、そういう1点をしっかり取るために、そういうシチュエーションが来た時にしっかり決め切ることを求めていくことがすごく重要だと思います。練習試合でも、試合でも、練習の中でも、そういった状況はやって来るので、しっかりとその1点を取っていく。取れなければもっともっと練習しないといけないですし、もっともっと鍛えていかないといけません。その1点にこだわっていきたいなと思っています。
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高橋藍選手(サントリーサンバーズ大阪)インタビュー
ーー新リーグ「SV.LEAGUE」の開幕を前にした心境
日本のリーグでプレーをすることは初めてなので、非常に楽しみです。イタリアリーグでもそうでしたが、常に自分が強くなることを考えてやってきたので、もちろんチームとしては日本一を目指すことに変わりはありません。その中でも、次のオリンピックで勝つために何が必要なのか、何を成長させないといけないのかというところを常に意識してやっていきたい。もちろん日本のお客さんの前でプレーすることも非常に楽しみですし、このリーグを盛り上げていけたらいいのかなと思っています。
ーー常勝軍団で高いパフォーマンスを求められると思うがプレッシャーは感じるか
プレッシャーはそこまで感じていません。もちろんSV.LEAGUEを盛り上げていかないといけない立場でもあると思いますし、日本のお客さんの前で期待に応えていかないといけない立場でもあるので、そこに関しては全力で頑張りたいと思っています。
日本でやることは自分自身の新しい経験として、自分の為でもあります。いろんな経験をして強くなっていくという部分に変わりはありません。自分がプレーをすることで、いろんな方々に好影響を与えられる部分もあると思いますが、まずは自分にフォーカスしてやっていきたいなと思います。
ーーチームから求められている役割
もちろんチームを勝たせられる存在になっていかないといけません。海外を経験していたり、日本代表も4シーズン経験してきた中で、日本でプレーしてきた選手と比べると、いろんな経験を持っていると思うので、そういう部分を伝えていって、チーム自体が成長していけるような刺激になっていくことは自分に必要な要素のかなと思っています。サントリーが自分自身を選んでくれたという部分では、やっぱり「勝つための選手」だと思っているので、そこの期待に応えられるように頑張りたいなと思います。
ーーファン・サポーターの方にはどのようなパフォーマンスを見せたいと思うか
日本代表もそうでしたけど、面白いバレーボールができる選手や、見ていて楽しいと思えるバレーボールができる選手はすごく多いので、そういうプレーを楽しんで見てほしいと思います。今の日本のバレーは繋ぎのレベルもプレーの精度も高いので、やっぱりそういったレベルの高いバレーボールを楽しんで見てもらえたらいいなと思っています。
ーー個人的なスキルとして見てほしいところ
僕はディフェンスを強みとして持っているので、レシーブであったり、精度の高いレセプションであったり、そういう部分は注目して見て欲しいなと思います。また、そこから速い攻撃ができるので、そこの速さや細かい動きをよく見てもらえたら面白いんじゃないかなと思っています。
ーー開幕戦の相手に対して意識する部分
日本代表で一緒にプレーした選手を相手にするというのは僕も初めての感覚です。その中で、外国人選手もレベルが高く、(大阪ブルテオンは)今年1位を狙えるチームだと思っているので、そのチームと開幕戦を、しかもテレビで放送していただけるということで、僕自身もすごく楽しみです。日本代表選手を相手にすることも、やり易いのか、やり難いのか分からないので、非常に試合自体を楽しみにしていますし、簡単な相手ではないので、そこにどれだけ戦えるか、しっかり確かめて戦いたいなと思っています。
ーー開幕戦はどんなゲームをしたいか
レベルの高いゲームを期待してほしいなと思います。開幕戦ということもあって、どうなっていくのか正直分からないですけど、両チームとも今年トップを狙うチームだと思いますし、開幕戦を盛り上げるために自分たちも頑張ってプレーするつもりなので、レベルの高いバレーボールを期待していただければいいのかなと思います。
ーーファンサービスで意識していきたいこと
ファンの方々がいることでバレーボールができていますし、たくさんの方々が支えてくれるおかげで、今の自分があります。日本のリーグでプレーすることで、できる範囲でファンの方々にもう一度試合を見に行きたいと思ってもらえるように、もっともっと応援してもらえるように、恩返しをしていきたいなと思っています。
ーー4年後のロス五輪に向けてどのようなスタートを切りたいか
時間を無駄にはで来ません。4年間で自分自身がさらに変わることは簡単なことじゃないですし、本当に1日1日の積み重ね、意識の高さが4年後に繋がっていくと思います。もちろん4年後にオリンピックを控えていますけど、1年1年しっかりと自分自身が成長していくことが、4年後のオリンピックに繋がっていくと思っているので、目の前の目標をしっかりと達成しながら、今何が必要なのか、何を求めていかないといけないのかを節目でしっかりと確認しながらやっていきたいなと思います。
ーー日本でプレーする決断をした流れについて
(オリンピック後も)イタリアでやる選択肢もありましたし、日本でやる選択肢は常に持ってはいました。オリンピックが終わってから次のチームを決める段階の時に、また新しい経験をしてみたいと思いました。イタリアでも日本でも、何が成長できるのかは選手自身の意識によって変わるものだと思っています。日本でやるとレベルが落ちるとか、僕はそういうことは思っていません。日本でやろうがイタリアでやろうが、選手自身が何を求めていくのかで、成長していける。自分自身が強くなっていくことはもちろんですが、日本であれば、もっともっとバレーボールを盛り上げていくためにやれることが増えると思っているので、そういったことを日本でやっていくことが、自分の成長に繋がっていくのかなと思っています。
ーー理想の選手像について
今までいなかったバレーボール選手、スポーツ選手になっていきたいという思いがあります。一番はやはり、バレーボールに対して夢を持てるスポーツに変えていきたいと思っています。バレーボール以外でも、いろんなことに挑戦しています。今の時代、そういったことがすごく重要だと思っています。時代が変わっていく中で、バレーボールを変えていけるチャンスだと思います。バレーボールをやっていればこういうこともできるんだとか、そういうことが子どもたちやファンの方々に一番響きやすい。バレーボールをしてくれる人が増えたら、バレーボールのレベルも上がっていく。だからこそ、今までいなかったバレーボーラー、バレーボールを夢のあるスポーツに変えていける選手になっていきたいなと思います。
ーーファンへのメッセージ
皆さんいつも応援ありがとうございます。SV.LEAGUEが開幕しますが、自分自身も日本のリーグで初めてプレーができるので、非常に楽しみにしています。サントリー自体も自分自身も強いものを見せられるように頑張ります。そして、面白いバレーボールを皆さんに届けられるように全力で頑張りたいと思っていますので、これからも応援よろしくします。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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