GPシリーズ フランス大会が、SPを終えた後、中止になりました。
SPで首位に立った宇野選手と3位の村上選手が、
マキシム・コフトゥン選手、デニス・テン選手、パトリック・チャン選手に対し、
どんな滑りを見せるのか僕も楽しみだっただけに、とても残念でした。

ここまでのGPシリーズで、ジャンプに関して、
4回転トウループと4回転サルコウの2種類を入れてくる選手が増えてきましたが、
ボーヤン・ジン選手は、SPで2発、フリーでは3種類4発、
合わせて6発の4回転ジャンプでプログラムを構成しています。
彼は難易度の高いルッツに関しても国内大会でもしっかりと跳んでいたので、
自分のものにしていると言っていいでしょう。

もちろん４回転ジャンプですべてが決まるわけではありません。
チャン選手や羽生選手といった選手は安定してコンポーネンツスコアをとれますが、
コンポーネンツの得点差を技術点で一気に詰めてしまう可能性を持った構成だと思います。
ボーヤン・ジン選手が6発を確実に決め出したら、
コンポーネンツスコアで上回っている他の選手たちも
2日間で3〜4発の4回転を跳ぶ必要があるでしょう。
あれだけ跳んでくると、一緒に滑る選手が受ける精神的プレッシャーも大きいです。
今後、ボーヤン・ジン選手がどのような成長をしていくのか楽しみな面もあります。
ジャンプだけに目がいってしまいますが、彼はスピンもいいので、
とんでもない技術点を出してしまう可能性があります。

いずれにしろ、2018年の平昌オリンピックでは、
複数種類の4回転ジャンプが必要になってきそうです。