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フィギュアスケート コラム 2026年2月25日

中庭コーチの教え子たちの素顔と印象 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋

フィギュアスケートーーク by J SPORTS 編集部
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中庭コーチの教え子たちの素顔と印象

中庭コーチの教え子たちの素顔と印象

フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。元アイスダンサーであり世界を股にかけ活躍するコレオグラファー(振付師)宮本賢二が日本を代表するトップスケーターをゲストに迎えてお届けします。

今回のゲストはMFアカデミー中庭健介ヘッドコーチ。選手時代は数々の国際大会で優勝を果たすなど第一線で活躍。引退後は指導者としての道を歩み始め、2021年にMFアカデミーのヘッドコーチに就任。教え子たちの振付を担当するKENJI先生と共に、世界で活躍する次世代のフィギュアスケーターを送り出しています。

前回のおさらい

J SPORTS オンデマンド番組情報

今だからこそ話せる大会中の裏話や今シーズンのエピソード

中庭:青木祐奈選手はショート30番滑走だったんですよ。実は僕も現役の時にあるんです。つまり最終滑走です。ものすごい気持ちが分かります。控室にいると、僕以外が全員終わっていくので、みんなはどんどん緩んでいく。最終滑走ということですごく緊張感がある中で、青木さんには僕自身の経験も伝え、見事に30番滑走で良い演技をしてくれました。それがとても印象深いです。彼女の強さがちゃんと出たショートプログラムで、その勢いのまま、あの素晴らしいフリーに繋がったと思いますね。

KENJI:青木祐奈ちゃんは昨シーズン限りで引退を発表していたけど、コーチや家族と話し合って現役続行。全日本ではパーソナルベストで五位。この一年どういう流れで来たんですか?

中庭:一度は本人がある程度決めていた決断でしたが、そこから話し合いをして現役続行という流れにはなりましたが、僕自身としてはまだまだ彼女の演技を見ていたいし、彼女の演技をいろんな人に届けてほしいと思っていました。一方で、現役を続行することがどれだけ大変かということも、僕も長くスケート人生をやったので分かります。そういう中で、続けて良かった部分もあれば、続けたことによる辛さや苦しさもおそらく感じていたと思います。それが全日本選手権という場でしっかりできたことは、本当に彼女が日頃から自分で工夫してやっていたことがちゃんと出たんだなと思います。そういう意味ではとても嬉しかったです。

中田璃士選手について

中庭:ジュニア界ではもうトップを走り続けている選手ですし、昨年は想像を超える成績をあげた素晴らしい選手です。去年は何もないまま気楽に臨んだシーズン。今年もジュニア上がりで、どちらかというとオリンピックが懸かっているとか、世界選手権が懸かっているということではなかったんですけど、昨年の成績もあったことで、彼の中では緊張感のある試合になっていました。彼自身がすでにシニアで戦う準備をこの全日本でしていたんだなと。ひいては2030のオリンピックを決める舞台を想定して戦っていた。普通のジュニアから上がってくる選手は全日本ジュニアが多分一番緊張する。そこで結果を残すことがある意味全て。彼はこの全日本が全日本ジュニアだと思って、ここで結果を出すんだ、自分はこのステージにいるんだという立ち振舞をしていたし、それが緊張感に繋がった。一つ目線を上げた試合になってたんだなと思います。

渡辺倫果選手について

中庭:一言で言うとかっこよかったです。彼女もずっと見てきて、自分が決めたことをやり遂げる能力が高い人なので、トリプルアクセルをショートで1本、そしてフリーで2本、絶対やるんだとシーズン当初から決めて、全てを準備してきた。迎えた全日本選手権、僕はフリープログラムの2本目のトリプルアクセルが全てだと思っています。あれができる人は世界にもいない。あれに彼女の今までやってきた努力とか、そういうものが垣間見れたし、僕自身が感動した瞬間はあそこでしたね。

KENJI:倫果ちゃんが「何をもって正解にするかは自分自身」と声をかけられたと言っていましたが、これはどういう思いで伝えたんですか?

何をもって正解にするかは自分自身

何をもって正解にするかは自分自身

中庭:彼女の夢であり目標でもあるオリンピックということを常に意識しながらのシーズンでした。トリプルアクセルをきちんと3本入れるような攻め方をしたけど、グランプリファイナルでは思うように結果が出ずに悩んでいた時に、全日本まで期間が短かったので、全日本に向けて僕自身が変えたいところを彼女に素直に伝えました。ただ、それも正直やってみないと分からないけど、僕に言えるのは、僕が提案したことをYESとするかNOとするかはあなたが決めていい。それはどっちにもメリットとデメリットがあるから。ただ、僕自身はこの状況だったらこのパターンが絶対に良いと思うと彼女に伝えました。その時に、選んだ選択肢を成功させるかどうかは選んだ後の行動が全てなので、成功させるために残りの10日間頑張ろうと。ファイナルから全日本選手権までメンタルが少し落ち込んでいた時に伝えた言葉でしたね。

KENJI:今回ショートとフリーの振付けをさせてもらいましたが、どちらも前に使っていた曲をやりました。しかも、全く被らないように新しく作った。本人にも伝えたけど、前回よりもどんどん上手くなっている。表現もそうだし、スケーティングもすごく滑れるようになった。同じ選手で同じ曲で作ったけど全然表現が違うということは、やっぱりそれだけの努力があったんだなっていうのは作っているときから思っていました。

中庭:以前使った曲をもう一度使うというのは、ある意味自分へのプレッシャーもあるじゃないですか。前回を超えないといけないという。それも彼女の持っている強さ。だからこの決断ができた。それを乗り越えたということは、やっぱり彼女がとても頑張って、それを乗り越えた証だと思いますね。

KENJI:(中井選手は)今シーズン、本当に覚醒の始まりと言って良いほどの活躍でした。今シーズン何か変わったことがあったんでしょうか?

中庭:昨年のジュニア最終年の経験がとても活きた一年だったと思います。彼女に伝えたことは、今からシニアのお姉さん達と戦わないといけない。その時にとても大事なのは、トリプルアクセルを跳ぶこと以上に、それ以外のことに目を向けないと、お姉さんたちとの差が縮まらない。これを何とか彼女に納得してもらうために言いました。ジュニアの最初の年なんかは、トリプルアクセルをフリーで2回やりたい、やりたい、やりたいとなっていた。僕も彼女の意志を大事にしたかったので、基本的に2本やらせ続けていました。ところがやっぱり2本やることによって違うところへのアプローチができなかったり、ジャンプに集中することで、彼女が持っている見てほしい部分が消されちゃうんじゃないかと思っていました。そして、世界ジュニアで2本入れて、正直その段階で我々は失敗しました。それを元に、来年シニアに上がるにあたって、とにかくアクセルは1本でいいから、その他を磨こうと。これを彼女が納得して、僕を信じてシーズン当初から取り組んだ結果がフランスで出たんだと思います。

KENJI:今回、振付をさせてもらって、中井亜美選手のフリーの見どころを聞かれることがあった。最初に言ったのが、心から喜んでいるあの笑顔を見てほしいということ。その時にトリプルアクセルという言葉が全く出なかった。だから、表情がすごい良くなっているなと。シニアで戦っていても、本当に素晴らしい演技をしていたなと思って感動していました。

中庭:ジャッジの方からも表情がちゃんと伝わるようになったと言われます。彼女が一つ大人になってくれたことが成功した一つの要因だと思いますね。本当はジュニア上がりで一番後ろから先輩方についていくという立場から、先輩たちと競っていくという立場になって結果が出た。そしていよいよ全日本選手権に挑むことになるんですけど、ショートのときは僕自身が本当に緊張していました。(本人も)おそらく一番緊張していたと思います。特にフリーはとても緊張していたと思います。ぱっと見てわかるぐらいです。

KENJI:シニアデビュー1年目での大舞台が決まった時は本人に何か伝えた?

中庭:「ありがとう」です。至ってシンプルです。僕自身の今の立場でオリンピックに行くことは無理。選手が頑張ってその成績を出すしかなかった。その中で、自分が思っていたよりも早くこの舞台に立たせていただけることに敬意を表して、本当に感謝を伝えました。

文:J SPORTS編集部

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