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教え子たちの印象と素顔
フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。元アイスダンサーであり世界を股にかけ活躍するコレオグラファー(振付師)宮本賢二が日本を代表するトップスケーターをゲストに迎えてお届けします。
今回のゲストは木下アカデミーゼネラルマネージャー、濱田美栄コーチ。フィギュアスケート選手から指導者へと転身し、これまで数々のトップスケーターを育成。2024年には日本人として初めてISU最優秀コーチ賞を受賞した世界一のコーチです。
前回のおさらい
J SPORTS オンデマンド番組情報
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フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋 【濱田美栄】
配信日時 : 2026年1月27日(火)午後7:00 ~
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フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋 【中庭健介】
配信日時 : 2026年1月28日(水)午後7:00 ~
各選手の印象
濱田:(樋渡知樹選手について)どこからどう見ても日本人にしか見えないアメリカ代表の樋渡くん。彼の中ではご両親が関西出身の人だったから頭の中でマザーは「オカン」で、ファーザーが「オトン」だったみたいで。最近やっと「母が…父…が」って言うようになりました。みんなにとって明るいキャラクターで、全日本前にもちょっとピリッとした感じの練習の雰囲気を和らげてくれていました。
(千葉百音選手について)百音ちゃんは真面目で本当に優等生です。ちゃんと練習もするし、勉強もするし、本当にきっちりした躾の良いお嬢さん。島田真央ちゃんとか百音ちゃんは本当に真面目で、悪いところがない感じです。練習態度も優等生って感じです。
ちょっと宇宙から来た感じなのが櫛󠄁田育良ちゃん。はじめて国際試合に行ったときに、全然部屋から出てこなくて、心配でフロントで鍵を借りようかと思うぐらい起きてこないことがありました。寝てただけなんですけど。
根っから明るいのが金沢純禾ちゃんですね。ものすごいポジティブ。ちょっと強めに怒った時も「何で怒るか分かる?」って聞いたら「期待されているから」って答えたんで、ポジティブだなって思いますよね。小さい頃からそういう感じの子でした。
(岡万佑子選手は)なんでも一拍答えが遅れる感じ。おっとりしています。忘れた頃に返事が返ってくる感じです。
濱田先生が教える各選手の特徴
KENJI:でも演技はすごいですよね!
濱田:どこから手が出てきているのかなと思うような感じがあって、普通の人がやったら脱臼しそうです。(表現も)だいぶ良くなってきたと思います。昔はちょっとシャイなところがあって、返事も一拍遅れる。もうちょっと早く言えないかなって思う(笑)
髙橋星名くんはすごい特技があって、曲の編集が上手いんですよ。今年の真央ちゃんのジュニアからシニアに上がる時の曲を上手く編集し直したのは星名くんなんです。「ちょっとこの2秒をこっちに回してほしい」とかも上手に。どこを足したのか分からないように足してくれます。ああ見えてトレーニングもしっかりします。ちょっと弱そうな感じがするときもありますが、しっかりしています。
KENJI:選曲や衣装についてはどこまで関わっていらっしゃるのですか?
濱田:自分が日常生活でこの曲いいなと思ったら調べたりして、相談された時にそれを出したりしています。今年の万佑子ちゃんのショートは、元々の曲はバンクーバーのジョアンっていう先生が「すごくいい曲があるんだけど、私のところ女の子でこれを滑る感じの子がいない。美栄のことろにいるんだったらどうかな?」って声かけてくれたんです。いつか誰かに合う人がいたらと思って取っておいたんです。
KENJI:曲を他の先生から紹介される話を今まで聞いたことなかった。濱田先生はやっぱりみんなから信頼されているんでしょうね。次に、コーチ、振付師との関係性についてお聞きします。
濱田:振付師の方は振付にプライドがある。すごくいろんなことをしたいけど、私たちからしたら技術も入れないといけない。難しすぎてミスが出たらプログラム自体の完成度が低くなる。そのちょうどいところを見つけるのが難しい。もっと入れたいけど、これでボロボロにされたら完成度が落ちるし、かといってジャンプのことだけ考えてトランジションとかを省きすぎると振付師さんにとっては「何にもないプログラムね」ってなる。そこが難しいところだと思います。
KENJI:僕がお願いされたときは、「何でも全部やらせてみて、できなかったときに私が教えるから」って言ってくれますよね。
濱田:そうしないと進歩がないので、やるだけやってほしい。後から減らすことはできるけど、なるべく振付師さんの意図を変えないようには考えます。依頼した意味がなくなってしまうので。
KENJI:見直しで来た時に、劣化がないっていつも思います。プラスされていて劣化がないということは、そこからまたいろいろと振りをプラスできると思います。これだけいろいろな選手がいて、同じ大会に出ると、キスクラの点数が気になるのか、それとも次の選手の演技が気になるんですか?
キスクラで学んだこと
濱田:次の選手ですね。だって気にしても点数は変わらないので。私があそこに座ったところで点数が伸びるわけではないので。でも、心がけていることもあります。随分昔の話ですが、キス&クライに座って点数が出なかった時に、その選手に何も声をかけてあげられなかったんです。自分もショックだったので。コーチとして何か言えたのに、何も言えない自分が情けないなって、後でちょっと落ち込んで。なので、点数が出る時にうまい言葉が見つからなくても、手ぐらい触っておこうと思って手を握るようにしています。コーチもショックを受けることは絶対ある。出してはいけないのかもしれませんが、やっぱり思ってしまう。必ず手を握って、うまい言葉が見つからなくてもそうして受け入れようって思っています。
KENJI:選手と一緒におでこを合わせるシーンも見られます。あれはいつから始まったのですか?
濱田:偶然に「頑張って!」って、ゴツンと当たってからそんな風になっちゃったんですけど。子どもによってはお腹に力を入れた方がいいなと思うから、そこを触るし、背中を伸ばした方がいいなと思うときは背中も触ります。
KENJI:演技前にはなんて声をかけているのですか?
濱田:言ってほしいと思っていることを事前に話すこともあります。そっとして欲しい子もいるし、アップの時もそばにいて欲しい子もいるけど、一人でしたい子もいる。みんな違うので、そこはそれぞれでいいと思っているので聞きます
例えば千葉百音ちゃんには「自分を信じなさい」ってことをすごく言います。すごく大技があるわけではないので、自分に自信がないところがあります。自分のスケートを信じなさいということをすごく言います。周りから影響を受けると彼女の良さが出ないと思うので。
KENJI:(千葉百音選手は)グランプリファイナルのフリーではちょっと悔しい結果になりましたが、そこから2週間、全日本まではどうやって寄り添ったのでしょうか?
濱田:正直苦しかったです。本人も苦しんだと思います。その日も調子が良かったんです。本番だけちょっとガタガタと行ったので、すごく不安がありました。全日本の演技もちょっとその不安が出ていました。でも確率の問題で、もう出たから大丈夫。あとは修正するだけ、ということを言いました。乗り越えないといけないことなので、「全日本じゃなくてよかったね」って言いました。
KENJI:それをしっかり乗り越えて、全日本であの結果に繋がったわけですね。終わった後の声がけなどで意識していることはありますか?
濱田:やっぱりポジティブな言葉。あそこで注意しても絶対に聞いていないと思うので。だから単純な事。「あれどうだったかな?」とか「ちょっと回転足りなかったけど見逃されますように!」とか、そんなこと(笑)。なるべくポジティブに。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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