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日本代表がミラノ五輪で世界の頂点に挑む!坂本花織の集大成、りくりゅうは史上初の快挙へ | ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック フィギュアスケート プレビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部坂本花織は有終のフィナーレへ
団体戦
国の誇りを背負い、チーム全員で一つのメダルを追い求める。喜びも悔しさも、みんなで分かち合う。2026年冬季オリンピックのフィギュアスケートは、団体戦で幕を開ける!
参加チームは世界10カ国。男女シングル・ペア・アイスダンスの、各種目2演技(ショートプログラムとフリースケーティング、アイスダンスの場合はリズムダンスとフリーダンス)の成績ポイントによる合算で、メダルを争う。
2014年ソチ五輪で初めて団体戦が行われて以降、3大会連続でメダルを持ち帰り、前回北京五輪では初のゴールドに輝いたアメリカが、今回のミラノ大会でも優勝大本命。昨季の世界選手権と昨年末のGPファイナルでは男女シングルとアイスダンスで頂点を極め、ペアでも世界7位組を擁するなど、ほぼ死角はない。
4年前、初めての団体戦メダルに歓喜した日本チームは、男女シングルの全員が個人戦メダル候補と言えるほどの層の厚さが、最大のアドバンテージとなる。ショートとフリーで最大2人(組)まで交代可能なため、戦略的な選手起用が見もの。ペア世界王者組というエースの存在も頼もしい。団体戦のみの出場となる吉田唄菜/森田真沙也(アイスダンス)の頑張りも、応援したい。
男子とペアで先日のヨーロッパ選手権を制したジョージアや、4種目平均して好順位が狙える開催国イタリアも、日本チームにとっては強力なライバルになる。
男子
不動の金メダル候補は、もちろんイリア・マリニン(アメリカ)。現在15連勝中で、ここ2シーズン半にわたって負けなし。特にGPファイナルのフリーではアクセルを含む4回転ジャンプ全6種類・7本を完璧に成功させ、自身3度目となる歴代最高得点の更新を果たした。もはや絶対的存在へと上り詰めた21歳。世界最高の舞台で、最高に攻めた演技を見せてほしい。
凄まじい身体能力と音楽表現力で魅せるアダム・シャオ・ヒム・ファ(フランス)や、既成概念をひっくり返すような高難度ジャンプのコンビネーションでセンセーションを巻き起こすミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)は、調子のピークを合わせることができれば、メダル争いに食い込んでくるだろう。
イタリア勢のダニエル・グラッスルやマッテオ・リッツォは、地元観客の前で魂を込めた演技を見せてくれるはずだし、ジュンファン・チャ(韓国)やケヴィン・エイモズ(フランス)の、卓越した氷上芸術も堪能したい。
日本男子では鍵山優真、佐藤駿、三浦佳生の3選手がミラノ入り。2021年世界選手権で銀メダルを手にして以来、鍵山は北京銀を含むすべての国際大会個人戦で表彰台に乗り続けてきた。名実ともに日本のエースとして、技術力と表現力の完全なる融合を武器に、マリニンを倒す覚悟で臨む。
また世界屈指の上質な4回転ルッツで初めてGPファイナル表彰台を射止め、スケーターとしての格を着実に上げた佐藤や、直前の四大陸優勝で復活への手がかりをつかんだ三浦も、間違いなくメダル争いの有力候補だ。
女子
坂本花織にとって、現役最後のオリンピック。集大成として選んだ2つのプログラム、ショート「Time To Say Goodbye」とフリー「ばら色の人生〜愛の讃歌〜いいえ、決して後悔なんてしない」を、ミラノの氷の上で、壮大に演じ上げる。笑顔で、美しい色のメダルを手に、その長く輝かしいキャリアを締めくくりたい。
世界選メダリストの千葉百音とGPファイナル2位の中井亜美もまた、表彰台に飛び乗る実力を備えている。千葉には世界に誇る「トータルパッケージ」の精緻な滑りがある。中井にはのびやかな演技と、3回転アクセルという大きな得点源がある。
アメリカ勢こそが、日本女子3人の最大のライバル。中でも現役世界女王にしてGPファイナル覇者のアリサ・リウは、力みも淀みも一切感じさせない、純粋度の高いパフォーマンスを展開する。たくさんの苦しい時間を乗り越えて、26歳にしてついに五輪行きの切符をつかんだアンバー・グレンも、プログラム冒頭の3回転アクセルを決めさえすれば、一気に金メダル本命に踊り出る。イタリア人の母を持つイザボー・レヴィトは、イタリアに縁の深いプログラム2本を揃えた。イタリアの観客を虜にすること間違いなし。
欧州選2連覇のニナ・ペトロキーナ(エストニア)は自信を深め、足首の故障で昨季完全休養したルナ・ヘンドリックス(ベルギー)も、世界選表彰台2度の実力を確実に取り戻しつつある。また韓国の熾烈な国内選抜を勝ち抜き、シン・ジアとイ・ヘインは五輪出場を決めた。
さらには昨秋の五輪予選会を制したロシアのアデリア・ペトロシャンが、「AIN(個人の中立選手)」として出場。4回転ジャンプさえも飛ぶと言われ、大いに注目に値する。
ペア
日本フィギュアスケート界に初めてペア世界選制覇をもたらした三浦璃来/木原龍一が、さらに輝かしい歴史を刻む瞬間が訪れる。日本ペアとして、史上初のオリンピックメダル獲得へ──。
もちろん、金色の栄光をつかみとるためには、最高の演技を披露しなければならない。なにしろ今大会ペアのメダル争いは、かなりの熾烈さが予想されている。
過去2シーズン、世界選やGPファイナルで「りくりゅう」と接戦を繰り広げてきたミネルヴァ・ハゼ/ニキータ・ヴォロディン(ドイツ)は、完璧主義者として、必ずや五輪本番ではパーフェクトに仕上げてくる。1月の欧州選で初優勝を果たしたアナスタシア・メテルキナ/ルカ・ベルラワ(ジョージア)組も、勢いを増している。
また女性側の負傷で欧州選を欠場したサラ・コンティ/ニッコロ・マチー(イタリア)、同じく女性側のケガで五輪団体戦はスキップ予定のディアナ・ステラート=デュデク/マキシム・デシャン(カナダ)も、調子さえ万全なら、りくりゅう組にとってとてつもなく手強い相手となる。
前回五輪のチャンピオンにして、今シーズン競技会へ復帰したスイ・ウェンジン/ハン・ツォン(中国)は、長い年月を重ねた2人だからこそ出せる特別な存在感を放つだろう。一方、結成わずか3シーズン目の長岡柚奈/森口澄士は、明るい未来に向けて、確かな一歩を踏み出す。
アイスダンス
前回五輪覇者のギヨーム・シゼロンが、ローランス・フルニエ=ボドリーと新たなカップルを結成し、今季のアイスダンス界にセンセーションを巻き起こしている。結成わずか1年、欧州選手権では今季最高得点さえ叩き出した。ため息が出るほどどこまでもシームレスなその演技で、「フルシゼ」(フランス)が、そのまま五輪の金さえもさらい取ってしまうのだろうか。
もちろん、過去3シーズンにわたり世界の頂点に君臨し続けてきたマディソン・チョック/エヴァン・ベイツ(アメリカ)は、簡単には王座を譲らないだろう。特に、ヒリヒリするような緊迫感の中、リアルカップルの2人の情熱が惜しみなく炸裂するフリーダンスは、まさに傑作。
3位争いはさらに混沌としている。昨季まで2番手を堅守してきたパイパー・ギレス/ポール・ポワリエ(カナダ)や、欧州選3連覇を達成したシャルレーヌ・ギニャール/マルコ・ファッブリ(イタリア)は、それぞれ15年を超える長いキャリアの総仕上げとして、五輪のリンクで全身全霊を尽くすだろう。急速にベテランたちを追い上げ、すでに追い越しつつあるライラ・フィアー/ルイス・ギブソン(イギリス)も、波に乗って積極的にメダルを獲りにくるはずだ。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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