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フィギュアスケート コラム 2026年1月23日

チアリーディング・ダンスの可能性 | 町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】 #21

フィギュアスケートーーク by J SPORTS 編集部
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チアリーディング・ダンスの可能性 | 町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】 #21

チアリーディング・ダンスの可能性 | 町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】 #21

町田:チアリーディング・ダンスを見ていて、もう一つ可能性を感じることがあります。私は今大学教員で、スポーツ科学系の学科なので、学部の一つのミッションに保健体育の教員を育てものがあるんですね。ご存知の通り、ダンスは義務教育課程で必修化されています。だから保健体育の教員免許を取るためには必ずダンスの授業を取らなきゃいけない。私はその保健体育の先生を目指している学生に対してダンスを教える仕事をしているんですね。学校の体育っていうのは、創作ダンスとフォークダンスと、あとはリズム系のダンス、3ジャンルで成り立っているんですね。舞踊界を見渡してみても、この3つのジャンルに精通したダンサーっていないと思うんです。先ほども言ったように、本来はバレエならバレエ、ヒップホップならヒップホップで、そこに交流はなかなかないと思うんですね。Pomはそれを結んでいる。つまり、学校体育で取り入れられている3つのジャンルに自然と精通したダンサーを業界として育てている。だから、学校体育のダンスにおいても、Pomのダンサーっていうのはものすごく貴重な存在なんじゃないかなと思っているんですが、実際その辺どうなんでしょう。

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関根:Pomだったり、チアリーディングのダンスっていうものが《応援》から来ているというところも、すごく学校教育と相性がいいのかなと思っています。人を支えることや、奉仕の精神みたいなもの。あとはポジティブな考え方ですとか、人を引っ張っていくリーダーシップ、そういったものが心の面も育成・促進する要素を持っているのかなと思います。ダンスと触れ合って来なかった子どもたちでも、音楽に合わせて体を動かすとか、声を出すとか、仲間と息を合わせるところから気軽にチャレンジすることができるダンスの一つかなと思っています。

町田:つまり、義務教育課程のダンスの教育の質的向上と教育的価値の向上、この2つを実現させられるダンサーたちなんだなということをすごく思うんですよね。

スポーツの領域というのは、往々にして女性へのジェンダーバイアスがかかる傾向があります。つまり、女性が生きづらい社会になる傾向があるということです。ところが、アーティスティック・スポーツ、あるいは審美系のスポーツにおいては、それが逆転するんですね。男性へのジェンダーバイアスが勝ってしまう恐れがあるということです。1980年代とかは、男がフィギュアスケートをやろうもんなら、きらびやかな衣装で優雅に舞うなんて男としてみっともない、お前はゲイなんじゃないかみたいな性的マイノリティとして疑われてしまったり、偏見にさらされることがありました。いろいろな人たちの活動があって、フィギュアスケートではそういったジェンダーバイアスが感じられなくなってきつつあるんですが、例えばオリンピックでは女子新体操しか採用されていませんし、アーティスティックスイミングもパリ五輪からようやく男性も参入することができるようになって、徐々に女性だけじゃなくて男性も参画し始めている。どんなジェンダーでも自由にできる競技の世界になりつつあるんですが、このUSAジャパンさんではジェンダーの問題はどうなっているんでしょうか。

関根:チアリーディングですとか、あとはヒップホップとか、そういったダンスにおいては男性もたくさん活躍していますし、男女混成という部門での競技もあります。確かにPomについては男性のダンサーの方は多くはないのが実情ではあるんですけれども、でも男性が入ったPomのチームもありますし、男性特有の身体能力ですとか筋力を魅力として使ってダイナミックな活動をされている方々も多いです。最近はダンススクールですとかダンススタジオがたくさん増えてきて、そういったところでPomもジャンルの一つとして気軽にチャレンジすることができるので、男性のダンサーも増えてきているところですね。

町田:ルールとして、女性だけで編成しなければいけないということではないのですか?

関根:USAジャパンの中ではそれはないです。

町田:私、経験させていただきましたけれども「めちゃくちゃかっこいいじゃん!男がやっても」って思ったんで、これからもっと増えていけばいいですよね。超クールですよ。

チアリーディング・ダンスやPomの展望についてお聞かせいただきたいんですけれども、みなさんは今後どういうふうに活動していきたいと思っていらっしゃいますか?

USAジャパン 今後の展望と取り組み

USAジャパン 今後の展望と取り組み

AINA:Pomダンスのいろんな魅力をもっともっといろんな人たちに届けていきたいなと思うので、その先頭を走れるような存在で活動していきたいなって思います。

NONOMI:やっぱり私自身も小さい頃にチアをスタートしたので、チア本来の楽しさだとか、その仲間と一緒に踊ることの嬉しさっていうのを次の世代に繋げていけるような存在に自分がなれたらなというふうに思います。そういった思いもあって、実はUSAのインストラクターになった部分もあるんです。チアの架け橋となるような存在になれたらなというふうに思ってます。

SATOMI:私もこの競技をもっともっとたくさんの人に知ってもらえるようにしたいのと、小さい子からシニアの年代の方まで、みなさんが楽しめるような活動ができる場所をどんどんどんどん増やしていくような普及活動を自分ができるように、精一杯頑張っていきたいなって思っています。

町田:実は私の大学のPomのチームが、幼稚園児にPomを教える授業をやっていて、幼稚園児もをめちゃくちゃ楽しそうに踊っていました。しかも、いくら幼稚園児といえども見応えがあります。義務教育課程では嫌いだろうが好きだろうが絶対に踊らされるじゃないですか。その前の段階でこうしたPomを通じていろんなダンスの表現ができるっていうのはすごくいい機会になっていると思うので、お年を召された方でもできるし、まさに老若男女どの世代でもどのジェンダーでもやっていただけるような文化だから、もっとそういう輪が広がったらいいですよね。

最後に関根先生、USAジャパンの今後の展望だったり、チアリーディング・ダンス、あるいはPomの分野をどのように発展させていきたいか、そのビジョンをお聞かせいただけますか。

関根:まずは競技として発展していくというのは、これは競技人口もどんどん増えていますし、年々内容も進化していっているので、それはとても明るい未来が待っていそうな感じです。さらに、年齢性別に関係なくチアリーディングを楽しめる環境を広めていくということや、パラスポーツとしてのチアリーディングの環境づくりや普及拡大というのを目指しています。私たちも取り組みを始めているばかりなので、こういったものをさらにいろんな人と出会いながら広めていきたいなというところです。

町田:先生方とあのダイナミックでエネルギッシュな踊りを経験させていただいて、まず思うことは、誰かを応援するということは、結局自分が勇気づけられたり、活気づけられたりすることなんだということ。このことを発見したことは非常に大きかったです。私も今後の人生において、誰かを応援するということを大事にしていきたいと思います。そして、対談パートでは、例えばコーチを育てることを積極的にやられていたり、性別を問わず誰もが参加できるインクルーシブなルール設計にしたりするなど、従来の一般的なスポーツの業界も参考にできるような様々な取り組みについていろいろと聞くことができました。まさにユナイテッドスピリットですよね。この団結心を私も大事にしながら、このスポーツの発展を願いつつ、そして私も引き続きPomを注目していきたいと思います。皆さんもぜひこのチアリーディング・ダンスのPomの文化に触れてみてください。きっと大きなエネルギーをもらえることでしょう。

文:J SPORTS編集部

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