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田中梓沙選手&西山真瑚選手「2人だからこそ、より深く表現できる」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部番組恒例「かばんの中身チェック」
フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。元アイスダンサーであり世界を股にかけ活躍するコレオグラファー(振付師)宮本賢二が日本を代表するトップスケーターをゲストに迎えてお届けします。
今回のゲストは田中梓沙選手と西山真瑚選手。2023年5月にカップルを結成し、“あずしん”の愛称で親しまれている二人。西日本選手権で銀メダル、全日本選手権でも銀メダルを獲得。その後もケガを乗り越えて四大陸選手権に出場するなど、今後の飛躍に期待がかかります。
ここでは番組の書き起こしコラムを全4回に分けてお届け。4回目は、アイスダンスの魅力や今後の目標などを聞いていきます。
アイスダンスの魅力
田中:2人で表現することで、表現の幅がすごく広がることだと思ってます。
西山:梓沙ちゃんが言ったようにひとりじゃ表現しきれない世界観など、2人だからこそ、より深く表現できるのもあります。去年の「ジゼル」は男女の物語。シングルでもできるけど、男性、女性がいることで、より、その世界観を伝えられます。2人だから練習でも大変な部分はあるんですけど、でも2人だからこそ練習ももっと頑張ろうとか、試合の前も緊張が緩和できるっていうのも変なんですけど…2人で緊張を共有できる。そういった意味でも心強い存在なのかなと思います。
KENJI:プログラムで苦手なエレメンツは?
田中:モホークと言われたときに、シングルのモホークを想像していたら全然違っていて…。びっくりしました。こんなモホークがあるんだって。今でもちょっと難しいです。
西山:モホークは全部、難しいよね。エレメンツではないけど、僕もターンでのモホークは今もずっと注意されています。エレメンツだったら何が難しいんだろう…。もちろん全部難しいんですけど、でもスピンかな。バランスや2人のタイミングを一緒に合わせて、くるくる回んないといけないので。
KENJI:逆に得意なエレメンツは?
田中:これから探していかないと。ツイズルでも、シングルだったら下の位置で下の足を振り抜くみたいな感じなんですけど、ダンスだと足を上で開いてと言われる。それが、まだ全然できてないです。
西山:ターンひとつ取っても、シングルのブラケットとアイスダンスのブラケットも本当に全く違う。得意と言えるものは、まだ本当に模索しないとっていう感じではあるんですけど。でも、ツイズルとかミッドラインステップは、もともとシングルで慣れてるのもあってやりやすいなって思いますし、安心してできるエレメンツではあります。
番組恒例カバンの中身チェック
西山:いつも練習のときに持ってるリュックで、普段はスケート靴が入ってます。この中に2足、入れているんです。
KENJI:Y−3できました。
西山真瑚選手のかばんの中身
西山:Y−3が好きなんです。それから、アカデミーがくれるスケートノート。このサングラスはファッション用かな。それから靴紐のケース。もともとは羽生くんとファイテンのコラボが入っていたケースなんです。中はネックレスとして使ってるので、ここに靴紐を入れています。それと、アイスホッケーのパック。鍋敷き、財布、ケガをしないためのお守りです。面白いものは特にないです。
KENJI:この猫や鍋敷きは?鍋はない。
西山:猫がすごい好きなんです。飼っていた猫なんですけど、去年の5月に亡くなっちゃって。思い出に作ったストラップを付けています。鍋敷きは、ちゃんと真面目なグッズなんです。リフトをするとき、梓沙ちゃんが片足で腰骨付近に乗るリフトがあるんです。エッジが本当にナイフみたいなものなので、めちゃくちゃ痛い。クッションとかいろいろ試したんですけど、鍋敷が一番痛くないということに行き着きました。新しいリフトなので、今はまだ練習の最中に鍋敷きを使っています。初めは2枚で、徐々に慣れてきたら1枚とかにしています。
KENJI:ノートやアイスホッケーのパックは?
西山:ノートは毎日の日記で、先生たちに言われたことを書いてます。逆に「こういうのもっとやって」とか「こういうコースでやってほしい」「もっと大きく、もっとこういうカーブでやって」みたいな感じで先生たちが僕たちに伝えるときにも使うノートでもあるんです。アイスホッケーのパックもちゃんと意味があって、スケーティングのレッスンをするときに使っています。もともと足首が固くて、足首を柔らかく使って滑るのに必要なんです。このパックにエッジを乗せて滑ると、しっかり足首を曲げて滑れるようになる。しっかり伸ばすという意味を込めて、自主練するときに使っています。サングラス以外は、ちゃんと意味があるんです。
KENJI:スマホに入っているお気に入りの写真は?
西山選手のお気に入りの一枚
西山:ラウンドワンに行って、みんなでローラースケートした動画です。あとは、最近カナダで楽しかったことというか、僕のマイブームでもあるビリヤード。すごくハマってて、でもまだまだ上手じゃないんですけど、毎週末、全日本ジュニアチャンピオンの田村篤彦くんと一緒にビリヤードの練習、特訓をしてます。
KENJI:スケートの特訓をせい。じゃあ、次は梓沙ちゃんお願いします。
サングラス姿の田中梓沙選手
田中:ほんとに大したものは入ってないんですけど、携帯。お財布、インゼリー、サングラス。あとガチャガチャ。
KENJI:めっちゃあるやん。これエアコンのスイッチ?
田中:これはお風呂です。湯沸かしで呼び出すものです。一番のお気に入りは、洗剤とかパンなどをまとめていれているもの。ブルーが好きなんですけど、ブルーと白の組み合わせがかわいいです。
KENJI:スマホに入ってるお気に入りの写真は?
田中選手のお気に入りの一枚
田中:一部なんですけど、家にあるガチャガチャです。もうひとつは家で飼っている犬の写真です。キャバリアのマロンって言うんですけど。雪の中で立ってます。お父さんがマロンぽいからと名付けました。表情豊かな子で、自分は人間だと思い込んでます。
今後の目標
KENJI:課題も見つかったと思うんですけども、今後どんなところを2人で伸ばしていきたいですか。
田中:2人で滑る競技なので個々が滑っていると見えないように、2人で滑っていると思ってもらえるようにしないといけないなって思っています。やっぱり先生方から見ると「まだそろっていないよ」って言われるので。
西山:個々で滑るミッドラインやツイズルで位置がずれたり、近くなかったりしたときに、「近くで滑るのは当たり前なんだよ」って。「それができていなかったら、教えることはないから、まずそれできるようにして」と言われました。まだまだ練習しないとなって思いますし、レベルも高いなと思っています。
KENJI:新シーズのプログラムは作っているの?
田中:はい。両方できました。
今後の目標
西山:2024−2025年のリズムダンスの課題は50〜70年代ダンスの時代背景を表現してくださいというものです。(その課題を表現するために)使用する楽曲は「September」、「SirDuke」、「Land1000Dances」の3曲を使います。ジャンルはディスコ音楽です。
田中:(ディスコ)には行かないですけど、雰囲気はなんとなく分かるので…分かる?
ちょっとクレイジーな感じ。
西山:だいぶクレイジーかも。手と腰も一緒に動かさないといけないような、そういうダンスです。
KENJI:フリーはどんな感じの曲なの?
田中:今年のフリーは「エリーゼのために」です。ゆったりとした普通の「エリーゼのため」にから始まるんですけど、後半は雰囲気の変わったエリーゼになるので、すごく面白いプログラムかなと思います。曲調がガラって変わって、表現の仕方もすごく変わるんです。
西山:最初はザ・クラシックという雰囲気。
田中:ふわふわふわって感じです。
KENJI:最後に今後に向けて意気込みを聞かせてください。
田中:去年はアイスダンスを始めて1年目ということで、自分にとって挑戦の年でした。今年は2年目に入るので、挑戦しつつも上を目指していく気持ちを強く持って頑張りたいと思います。
西山:去年は梓沙ちゃんとの1年目の年。梓沙ちゃんというアイススケーターを知るシーズンでもありましたし、自分たちのチームとしての力、強みを見つけていく1年でした。新シーズンは2年目になるので、チームとして2人がもっと良くなると思います。もっともっと上を目指していけるように頑張りたいです。
KENJI:本当に体調とケガには気をつけて。たまにはぶつかることもあっていいと思う。ちゃんと意見を言いながら、2人で積み重ね合っていければと思うので、これからも頑張ってください。
田中・西山:はい。ありがとうございました。
収録を終えて…
田中:(KENJI先生は)真面目な方なのかなというお顔の印象だったので、どんな感じになるのかなと思っていました。でもすごく柔らかい表情だったり、面白い一面も見れたりしたのですごく面白かったです。トークの中でも、普段の真瑚くんを見れたかなと思います。
西山:怖いというイメージがKENJI先生にあったんですけど、改めてこうやってたくさんお話しすると、すごく細かいところもたくさん突っ込んでくださって、ものすごく楽しく お話ができました。面白い先生だなと印象がまた新しく変わりましたし、トーク中は、いつも通りの2人というか、いつもの梓沙ちゃんだったと思います。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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