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清水咲衣選手&本田ルーカス剛史選手「強くなって大きくなって、来シーズンを迎えたい」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部今後の目標
フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい!”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」。元アイスダンサーであり世界を股にかけ活躍するコレオグラファー(振付師)宮本賢二が日本を代表するトップスケーターをゲストに迎えてお届けします。
今回のゲストは清水咲衣選手と本田ルーカス剛史選手。昨年にカップルを結成し、“さえルカ”の愛称で親しまれている二人。11月の東日本選手権、全日本ジュニア選手権大会で優勝し、世界ジュニア選手権に出場。さらなる飛躍の期待がかかります。
ここでは番組の書き起こしコラムを全4回に分けてお届け。4回目は、今後の目標などを聞いていきます。
今回のプログラム作りでこだわった点
本田:曲を決めるときに「どういうのがいい」と聞かれました。キャラがしっかりあるもの。例えば「白鳥の湖」には王子様がいて、白鳥がいる。そういう、きちんとキャラがあるものがいいと伝えました。まだ、ペアの技に必死ではあるんですけど、その中でも、このペアだからできる表現を忘れずにやりたいなって。そこはこだわっています。
清水:曲はルーカスくんが意見を伝えてくれていた上で、キャシー先生が「これどう?」って持ってくれたものが、すごく気に入りました。周りの方にいい方向に持って行ってもらったかなって思います。
KENJI:得意なエレメンツはと苦手なエレメンツがあると思います。教えてください。
清水:トリプルルッツが得意で、トリプルサルコウが苦手です。
KENJI:ペアのエレメンツでは?
清水:初めは本当に全てが難しかったんですけど、気持ちよくできるようになっているエレメンツはデススパイラルです。逆に苦手は…。まだ何が苦手なのか、わからない感じです。日々新しい技に挑戦しているので、できない技ばかりなんですけど、難しかったのはツイストです。横に回るので、回転のかけ方が普通のジャンプと違っていて。上でダブルツイストをしないといけなかったんですけど「どうやって回転かけるの?」みたいな感じでした。
得意&苦手なエレメンツ
KENJI:シングルとは違うもんね。得意なデススパイラルをしているときには何を考えているの?
清水:試合のときは呼吸です。試合でも練習でも呼吸はするように意識していて。デススパイラスは、男性と外側にいる女性の引っ張り合いがすごく大事なので、意識を外側に向けています。体もそうなんですけど、心の意識を外側に行くように考えていて。ずっと伸び続けてる感覚です。
KENJI:いろいろ考えてるんやね。上を向いて「天井やな」とかじゃない。
清水:それは考えてないです(笑)。
本田:僕は、「耐えろ」って感じですね。周数でレベルが変わるので、言い方が難しいですけど、「あとちょっと、あとちょっと」みたいなイメージです。今は、2周するのが課題なんですけど、それができないときもあります。なので2周は絶対に回れるように「耐えろ、耐えろ」っていう感じです。
KENJI:スロージャンプもありますけど、飛んでるときは何を考えるの?
清水:飛んでるときは何も考えないです。逆に、何かを考えているときは力んで失敗しちゃったりします。飛ぶ前は「まっすぐ、まっすぐ」など、考えていることはあるんですけど、飛んでからは考えてないです。
ジャンプ前の予感・・・
KENJI:シングルは飛ぶ前に「これ飛べるな」とか「飛んだ瞬間に降りれるな」みたいな感覚があると思います。スロージャンプの場合はどう?
清水:その感覚はあります。飛ぶ前のリズム取りでわかります。なので、逆もあります。そのときは気合いで行きます(苦笑)。
本田:僕の場合は、持ったときに「いけるな、いけへんな」って感じることがあって。「これはいけるな」っていうのはわかるんですけど、失敗するときはその感覚がないというか。でもたまに、その感覚がなくても成功するときもあります。なので、わかるとすると飛ぶ前ですかね。
KENJI:それがいつも出せるように練習してるんだよね。おかしいと思えば修正する。それが自分のタイミングだけではなく、お互いが大丈夫となったら強いだろうし。どっちかがズレても「大丈夫」って思わないといけないからペアは大変だよね。ルーカスくんは、エレメンツで得意なものは?
本田:僕もデスパイラルが得意だと思っています。できるようになったのも、早かったです。どのエレメンツよりも早く掴めたかなと思いますし、今、ペアのエレメンツで何ができるかを聞かれた場合、自信を持って答えられるのはデススパイラル。逆にリフトやツイストは、まだまだ「なんちゃって」という感じなのかなと思っています。
KENJI:その中でも苦手なのは?
本田:ジャンプですね。サイド・バイ・サイドのジャンプ。苦手だと気づきました。練習では、ほとんど失敗しなかったんです。でも試合で失敗して「これが苦手なんや」って思いました。ペアのほかのエレメンツとかは、まだ苦手と言えるほどできてないんです。
KENJI:いや、きっと違うよ。それは、試合で失敗をしてしまっただけで、苦手ではないよ。
でも、お互いに自分のやり方で練習してたのに、それを揃えるのは大変だよね。ルッツなども飛び方はこれまでと一緒じゃないでしょう?
清水:ちょっと違います。先にルーカスくんが「合わせるよ」って言ってくれるんですけど、やっぱり片方だけ合わせて、片方だけ飛べないと意味がないので、私も「これは合わせるよ」って伝えています。お互いの真ん中に合わせていってる感じです。
お互いのことをちゃんと理解しているのかチェック
理解度チェック
KENJI:自信ありですか?
清水・本田:ないです。
Q:咲衣ちゃんの趣味は?
本田:「野球観戦」。ずるいかもしれないですけど、さっき話してたので。阪神ファンと言ってましたし、ヒントがあったかなと。
清水:答えは「料理」です。
KENJI:全然ちゃうやん。得意料理は?
清水:得意料理は…和食です。
KENJI:広いなぁ。料理名を絶対に教えてくれないよね。ちなみに球場に行って野球観戦はするの?
清水:去年は忙しくて行けなかったんですけど、今度行きます。
Q:「ルーカスくんの得意なジャンプは?」
清水:これはわかる気がする。「バレエジャンプ」。
本田:「バレエジャンプ」。2択だったんです。もうひとつはルッツジャンプでした。
Q:「ペアにとって1番大事なことは?」
本田:「方向性」。同じ目標に向かっていないと、結局どこかで崩れたりしちゃうなと。それが理由ですね。
清水:「コミュニケーション」。トライアルのときにブルーノコーチから「大事なことはコミュニケーション」と教わっていました。本当に理解したのは最近なんですけど、話すことって大事ですし、今は、自分でもコミュニケーションが大事だなと思っています。
KENJI:なるほどね。他のカップルは違う解答を出したときに「方向性を一緒に保つために、コミュニケーションを取る」とか合わせに来るんだけど、このペアは、はっきりと違う感じ(笑)。でも、コミュニケーションを取って、同じ方向を見てやることが大事ですね。そんな2人は、3問中1問正解でした!
2人の理解度チェック
今後は伸ばしたい点
清水:ルーカスくんのスケーティングがすごい素晴らしいので、自分もそれにどんどん近づけていけるようにしていきたいです。そして2人で滑ってるときに、そのスケーティングが最大限に出せるようにすることを目標としています。
本田:世界ジュニアに出たり大きい試合に出たりすると、どうしても体格差を感じます。身長は仕方ないとしても、筋肉量やパワーは伸ばせるので、もっと頑張らないとな、もっと強くなりたいなと思っていたところでした。本当に強い男になりたいって思っています。
KENJI:2人とも、ペアに専念するんですよね。
清水:来シーズンからペアをメインでやっていこうと思っています。シングルをすることでジャンプの練習時間が自然と増えたり、体力面でもペアとシングルの両方をやることでのいい効果があったりします。それを昨シーズンに経験しました。調節などは難しくなると思うんですけど、今シーズンは、シングルも続けていこうと思っています。
本田:僕は昨年、ペアを始めるときに「ペア1本にしてシングルはもうやめるか。シングルをするか。どちらかに」と言われていました。ただ、その前のシーズンに、シングルを最後だと思ってやっていないので、すごく未練が残るだろうなって感じたんです。だから、もう1年。ペアに重きを置くけど、今回が最後だと思ってシングルのシーズンを昨年、過ごしました。今年からはペア1本で頑張ろうと思っています。
KENJI:気持ち的にはスッキリした?
本田:まだ、やりたい気持ちはもちろんありますけど、「終わりでいい」と思えたので、その面ではスッキリしています。
今後への意気込み
今後の目標
清水:昨シーズンから始めたペアを次のシーズンも続けていきます。大学も入学して本当に大変なシーズンになると思うんですけど、今、たくさんのことを経験できていることに感謝して、楽しんで前に進んでいけたらなと思っています。
本田:今後も毎日、自分たちがやらないといけないことを練習して、もっともっと強くなって、大きくなって、来シーズンを迎えたいなと思ってます。
KENJI:怪我とか体調だけは崩さないように練習して頑張ってください。今日はありがとうございました。
収録を終えて…
清水:すごく楽しくお話できました。パター対決は、練習でフォームを確認してたぐらいだったので、本番で入ったこと自分がびっくりしたんですけど、とても楽しかったです。「ブルーム・オン・アイス」披露するプログラムは、昨シーズンのフリープログラムを少しアレンジしたものです、同じ曲なんですけど、振り付けが変わってるので、そうした変化を楽しんでいただけたらなと思っています。
本田:最初、固いって言われたんですけど、すごくリラックスしてお話できたかなと思っています。パター対決は、「勝ちたい」と言いましたけど、勝てると思ってなかったので、集中力を発揮できて良かったです。「ブルーム・オン・アイス」では競技会より「ウエストサイド」のトニーとマリアのラブストーリーを演じられるように頑張ってきたので、そこを見ていただけたらいいなと思っています。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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