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フィギュア スケート コラム 2023年11月2日

ローラーフィギュアスケートとは? | 町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】 アーティスティックローラースケーター 西木紳悟

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】

町田樹のスポーツアカデミア 【Discovery:アーティスティックスポーツ・ディスカバリー】

皆さん、スポーツアカデミアへようこそ、町田樹です。スポーツアカデミアは今回から新たな企画をスタートさせます。その名もアーティスティックスポーツ・ディスカバリーです。アーティスティックスポーツとは、私が提唱したスポーツの分類概念で、評価対象となる身体運動の中に音楽に動機づけられた表現行為が内在するスポーツのことを意味します。

要するに、音楽とともに踊って競い合うスポーツのことです。例えば、私の専門であるフィギュアスケートはもちろんのこと、新体操やアーティスティックスイミング、バトントワリングやチアダンス、ブレイキン、ダブルダッチ、ダンススポーツ、車いすダンスなど、実に様々な種類があります。こうした競技は、スポーツとダンスアートのあわいにあるユニークな文化で非常に魅力的なんですけれども、一方でマイナー競技であるものが多く、その魅力や醍醐味が広く社会に伝わっているとは言い難い状況です。

そこで本番組では、こうしたアーティスティック・スポーツを一つずつ取り上げて、実際に私がその競技を体験してみたり、その業界のリーダーたちとお話をさせていただきながら、競技の魅力を発信していこうと思います。今回はその記念すべき第1回です。私は、CCM Experience Center TOKYOというスポーツ施設にやってまいりました。ここで、あるアーティスティック・スポーツを探求していこうと思います。

今回取り上げるのは、ローラーフィギュアスケートです。そして、このローラーフィギュアスケートというアーティスティック・スポーツをご紹介いただくナビゲーターとして、特別にプロローラースケーターの西木紳悟さんにお越しいただきました。西木さんよろしくお願いします。

西木紳悟さん

西木紳悟さん

西木紳悟さんは、これまで国内や海外の数々のローラースケート大会で素晴らしい成績を残してきた、アーティスティックローラースケーター。2017年に現役を引退し、現在はプロのパフォーマー、そしてコーチとして活動。先日行われたアジア大会では、日本代表の藤倉みき選手を銀メダル獲得に導くなど、次世代の競技者育成に力を注いでいます。

町田(以下M):フィギュアスケートとローラーフィギュアスケートは、いわば一卵性双生児のような感じで、同じDNAを宿したスポーツですよね。

西木(以下N):そうですね、似ている部分が多いと思いますね。

M:だからといって全く一緒、つまり、単なるクローンということではなく、ローラーフィギュアスケートにはローラーフィギュアスケートならではの個性や魅力がたくさんあります。その魅力を今回、西木さんとともに探求していきたいと思います。よろしくお願いします。

基本的な滑り方

M:西木さん、まず滑るところから教えてもらってもいいですか。

N:アイスと本当に似ていると思うんですけど、(足を)ハの字にするっていうのと、体重を(前に)かけるところが似ていて、ローラーの場合だと4輪あるので、より体重を深く、膝をちょっと曲げる力っていうのと、それに対して体が前に行かず、頭が足のど真ん中に来るようにしていただくと、勝手に体重がかかることによって滑れるようになるはずです。なので、ハの字にしていただいた状態で、そのまま足を置き換える時に、少し頭の位置を左右にずらしていくと勝手に滑れます。これにプラスアルファで、フリーレッグに変わる脚の方を親指でプッシュをしていく。膝を曲げる力によって加速していくというのがフォアの滑り方です。

M:アイスと一緒ですね。でも、アイスをもうちょっと前に重心がかかっていた気がして、ローラーの方がちょっと(体が)起きるかなっていうイメージがあります。

N:4輪あるので、アイスよりはどっしり(体重を)乗せたが方が良いとよく言われます。

M:アイスはギザギザのトウがあるから、前に体重を掛けてもそれが支えてくれるんですけど、これは前に掛けすぎることはできない。割とまっすぐプレスするような感じですよね。

無料動画

基本的な滑り方

M:前に滑って後ろに滑って、止まることができれば、基本的にはローラースケートは楽しめる。

N:楽しめますね。

M:それをフィギュアにしていく、あるいは踊りにしていくって時には、やっぱりターンが必要になってくると思います。これが実は、ローラーフィギュアスケートとアイスのフィギュアスケートでは一緒なんですよね。

ターン

スリーターン/ブラケット/ロッカー/カウンター。これらの基本的なターンは、アイスとローラーの2つのフィギュアスケートに共通します。

●スリーターン

カーブと同じ方向に体を回し、エッジを変えてターン。数字の3を描くように滑ることからスリーターンと呼ばれています。

無料動画

スリーターンの滑り方

●ブラケット

ブラケット

ブラケット

スリーターンとは逆に、カーブと反対方向に体を回し、エッジを変えてターン。右足の場合はインサイドからアウトサイドへエッジを変更します。

●ロッカー

ロッカー

ロッカー

カーブと同じ方向に体を回し、エッジを変えずにターン。スリーターンやブラケットとは異なり、軌道がS字を描いているように見えるのが特徴です。

●カウンター

カウンター

カウンター

カーブと反対方向に体を回し、エッジを変えずにターン。ロッカーと同様にカウンターもS字を描くように滑ります。

次回:ローラーフィギュアスケートの技術について

文:J SPORTS編集部

J SPORTS編集部

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