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來田奈央&森田真沙也組が2度目のジュニア世界選挑戦で上位進出を狙う | ISU世界ジュニアフィギュアスケート選手権2023 アイスダンス プレビュー
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部來田奈央&森田真沙也組
チェコに史上初めてのジュニア世界選手権アイスダンスのメダルがもたらされるかもしれない。シニアの欧州選・世界選あわせても、ISUチャンピオンシップでメダルを獲得したのは、60年近く前に世界選4連覇を果たしたエヴァ・ロマノワ&ヴェル・ロマンの兄妹組のみ(当時はチェコスロヴァキア)。2023年大会でカテリナ・ムラズコワ&ダニエル・ムラゼクの兄妹組が追い求めるのは、もちろん、ジュニアグランプリファイナルで獲り損ねた金色のメダルだ。
目を見張るほどの鮮やかなスピードを誇る。なにも氷の上だけの話ではない。ほんの3シーズン前までは男子シングル選手としてJGPやユース五輪に参戦していた兄19歳と、妹16歳のカップルは、アイスダンサーとして公式戦デビューを果たしてからたったの丸2年。選手としても猛スピードで成長し続ける2人は、今季のジュニアGPイタリア杯で、リズムダンスのジュニア歴代最高得点71.87点を記録した。JGPチェコ杯で叩きだしたトータル176.26点も、ジュニアのシーズン最高得点だ。
あまりに急速に成長しすぎたせいか、JGPファイナルでは「経験不足」に苦しんだ。RD・FDともに2人揃って転倒。RDは「目新しいものに挑戦しよう」と取り入れたムラズコワの魅惑的な深紅のロングドレスが、惨事を引き起こし、FDは「何とか取り戻そう」とナーバスになりすぎてリフト崩壊……。
減点4ながら銅メダルという事実が、皮肉なことに、ムラズコワ&ムラゼク組の凄まじい強さを証明している。とにかくこの失敗から学び、「ドレスはもう少し短めに作り替える」のだとか。またトリノでは「初めて会ったカップルだらけ」で威圧されてしまったティーンエイジャーだけれど、カナダのカルガリーでは、そんな緊迫感も薄らいでいるはずだ。
その「ムラズ」組が初めて会ったカップルのひとつこそが、ナディア・バシェスカ&ピーター・ボマン組(カナダ)だった。ウクライナ生まれと英国生まれの2人は、すでに昨ジュニア世界選で銅メダルを勝ち取った経験を持つ。
共に戦って6シーズン目の今季は、文字通り全戦全勝。ここまでの4試合、RDもFDもトータルも、全て1位で突き進んできた。JGPファイナルもジュニア国内選も、成熟した安定感ある演技で、文句なしの優勝をつかみ取った。
「まるで非現実」で「夢のようなシーズン」と本人たちも振り返るほど完璧なジュニア最終年を過ごしてきたからこそ、地元ファンの声援を味方につけて、最後の1戦も絶対に勝ちたい。19歳と21歳のバシェスカ&ボマン組にとって、今大会こそが正真正銘ジュニア最後の試合。来年からは層の分厚いカナダで、シニアカップルとして居場所を勝ち取っていかねばならない。
ハナ・リム&イェ・クァンは、韓国アイスダンスカップルとして、また新たな「史上初」を創り出せるか。昨季JGPフランス杯で3位表彰台に上がり、韓国組としてはジュニア・シニア通して初のグランプリメダルに輝いた。今季はそのJGPフランス杯を制し、さらにはJGPファイナルでは銀メダル。華やかで奔放な雰囲気を振りまく18歳リムと、丁寧なスケーティングが魅力の21歳クァンは、まさに試合のたびに、韓国のアイスダンス界に「初快挙」をもたらしている。
ファイナルではメダルを逃したものの、ダリア・グリム&ミハイル・サヴィツキー(ドイツ)やフィービー・ベッカー&ジェームス・ヘルナンデス(英国)は1月末に行われたバヴァリアンオープン・ジュニア部門でそれぞれ優勝と3位表彰台乗りを果たし、シーズン末の大一番に向け順調に演技に磨きをかけている。フランスのセリーナ・フラジ&ジャン=ハンス・フルノー組も要注意だし、すでにシニアとして欧州選手権にも出場し、世界選手権出場に向けて日本上陸さえ決まっているスロバキアのアンナ・シモワ&キリル・アクショーノフ組もしっかりチェックしておきたい。
日本からは來田奈央&森田真沙也組が、2度目のジュニア世界選挑戦。2人にとって初めてのジュニアグランプリ参戦でJGPチェコ杯で3位ーーもちろん日本アイスダンス界にとって史上初めてのJGPメダルーーと、今季は名実ともにジュニアの世界トップカップルたちと肩を並べられる場所につけている。15歳と19歳の伸び盛り「きだもり」が、日本人アイスダンスカップルとして史上初の世界ジュニア一けた台に飛び込んだとしても、もはや決して驚きではない。
文:J SPORTS編集部
J SPORTS 編集部
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