竹野比奈選手＆竹野仁奈選手「感謝を伝えられる演技がしたい」 | フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋

竹野比奈選手は今季限りでの引退を発表

フィギュアスケートファンの“もっと選手の素顔を知りたい！”という熱い想いに応えるべくスタートした、「フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋」シーズン8がスタート！
日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん（KENJI）が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます！

今回のゲストは竹野比奈選手と仁奈選手。2019年にユニバーシアードにも出場した姉の比奈選手は、昨シーズン、飯塚杯で優勝。いよいよ今シーズンがラストシーズンになります。一方、妹の仁奈選手は、2019年の中四国九州選手権で4位となり、飯塚杯でも3位に。福岡のスケート姉妹として知られた二人です。

中庭（健介）コーチについて

中庭コーチについて

──福岡では中庭（健介）コーチに指導してもらっていましたが、中庭コーチの指導はどうでした？
比奈：色々考えて、それを提案してくれる感じで、すごい頭の回転が速いなと思う方で、次から次へ提案をしてもらえて、自分の意見もちゃんと聞いてもらえて、指導者してもらえていたことがありがたいなと思っています。

──本人、喜ぶんじゃない。伝えておきます！仁奈ちゃんは？
仁奈：私はそれほど健介コーチがめっちゃ担当というわけじゃなかったんですけど、試合の前に笑わせてくれたりとか、緊張をほぐしてくれる先生で、本当に困ったときは「こうしたらいいよ」とか、試合中に起きる対策とかを教えてくださったので、すごくありがたいと思っています。

──ちなみ「こうしたらいいよ」って言われたのは、何て言われたの？
仁奈：ジャンプの種類とか。もしこのルッツがパンクしたらトゥーループに変えた方が良いとかです。

──選手のことをすごい思ってくれて、優しい先生よね。
比奈・仁奈：はい。

ユニバーシアード2019、全日本フィギュアスケート選手権大会2019を振り返って

──比奈ちゃんは2019年にユニバーシアードに出場。結果は6位。すごい、入賞やん。どうでしたか、その大会は。
比奈：ショートがすごい自分の中でも上出来で、すごい「嬉しい！楽しい！」みたいになってたんですけど、それでフリーが緊張しちゃって、全然上手くいかなくて「悔しい...」ってなって、楽しいとか悔しいがどっちも混ざった試合でしたね。

──ショートは良かったんだ。メダルを狙ってしまったところがあったんかな？
比奈：全然、狙ってはないですけど。良い演技をしたいというのはいつもあるので、調子も良かったので、それが出なかったというか、悪い方に転がっちゃった感じですね。

──でも、最近は試合に行くときの気持ちが強くなっていると感じているけど、どうですか？
比奈：前よりは「やるぞ！」みたいなのが空回りしないようにはなってきたかなとは思います。

──仁奈ちゃんは試合に行くときは強気で行ってるの？
仁奈：行ってますけど、結構、空回りすることが多いです....。

──ガチッと嵌ったときに絶対良い演技ができると思うから、楽しみにしています。比奈ちゃんのユニバーシアードを見ていて、仁奈ちゃんはどんな感じで応援してたの？
仁奈：時差もすごいあるし、なんかもう、映る人がみんな外国人だし、まず日本代表というのがすごいと思いました。そんな中でも堂々と楽しそうに演技していたのが、すごい印象的で、すごいなと思いました。

──尊敬する姉だね。そこから仁奈ちゃんもシニアに参戦。全日本も行ったし、その辺りはどう感じてます？
仁奈：去年、全日本に行けなかったのが悔しかったんですけど、もう一回あの大きな舞台で滑れたら嬉しいなと思います。

──是非、頑張って！二人揃って頑張っているの見ると、ちょっと感動する。前に代々木で見たときはすごい緊張してたもんね。リングサイドで見てても（緊張が）伝わってきたもん。
比奈：仁奈のショートの曲がボレロで、6分間の前にかかった曲がボレロだったんで、すごい緊張したってめっちゃ言ってました。

──そうだ。同じ曲が鳴ったんだよね。あれ緊張2回するんだ（笑）
比奈：去年の全日本とかでも流れるんで、毎回、そのときの緊張が全部来てました。

──仁奈ちゃんの演技を比奈ちゃんはどうやって見てるの？
比奈：自分の演技をするときよりも緊張して見ています。めちゃめちゃ緊張します。こうやって（顔を覆いながら指の隙間から）見ます。

──今、そんな見方する人おるんや（笑）
比奈：地方の試合とかはそんなに緊張しないですけど、大きい試合になると「大丈夫かな...」ってすごい心配になります。（本人は）大丈夫なんですけど。

──試合前、お互いに励ましあったりするの？
仁奈：「思い切りやろう」とか、「自分が失敗したところは絶対に成功してきてね」って話します。例えば、自分がルッツ失敗したら、（姉には）絶対にルッツ降りてきてねって言います。

番組からの質問コーナー

番組からの質問コーナー！

──最初の質問です。「Q.地球最期の日、何をする？」
比奈：美味しいものをたくさん食べます。

──好きな食べ物なんなの？
比奈：果物が大好きです。

──確かに、もつ鍋ではないだろうなとは思ってた。ちなみに仁奈ちゃんの好きな食べ物は？
仁奈：梅干しが好きです。

──食事で気をつけていることある？
比奈：食べる量は気をつけています。
仁奈：同じです。

──アスリートは結構、管理が大変だもんね。次行きます。「Q.この世で一番怖いものは？」
仁奈：大会で予選落ちすることです。

──確かに怖い（笑）
仁奈：定期的にジャンプ恐怖症とかあるんですけど、そのときに先生に言われたのが「ジャンプが怖いとか言ってるなら、大会で落ちる方が怖いと思ったらできるでしょ」みたいなことを言われて、確かに（大会で予選落ちすることは）怖いなと思って。

──ゾッとするよね。ちなみに、比奈ちゃんは？
比奈：なにが怖い...人間？

──深いな。めっちゃ話広がりそうだけど、それはまた今度！次行きます。「Q.10年後は何をしている？」
比奈：何をしているか逆に聞きたいです。

──俺に？10年後は....どうだろう、美味しい果物食べてるんじゃない？
比奈：（笑）。そうだといいですね。

──仁奈ちゃんは？
仁奈：スケートやめたら、一番は世界一周したいと思っているんですけど、その夢を達成したら、福岡でコーチしたいなって思っています。

──世界を見て、そこから学んだものを、スケートで生かすと。素晴らしい答えやんか。次、仁奈ちゃん「Q.1日だけ入れ替わってみたい有名人は？」
仁奈：EXOかNCTになりたいです。

──すみません、ちょっと説明してもらってもいいですか？
仁奈：韓国のアイドルグループが好きで、今は行けないですけど、コンサートとか行くと、舞台の上で自分が何かしてみたいと思うので、EXOとかNCTになってみたいです。

──ちなみに、仁奈ちゃんは韓国語がペラペラで、現地のタクシーの運転手に韓国人と思われたんだよね？日本人が話す韓国語ではないって褒められてたよね？
仁奈：はい。でも、もう一人おるかも。アレクサンドラ・トゥルソワ選手。4回転やってみたいです。

──（4回転を）実体験してみたいんだ。別に変わらんでも、4回転練習したらいいやん。
仁奈：ハーネスとかでやっても、すごい怖いが勝つんです。

──ちなみに、仁奈ちゃんはなんで韓国語が上手になったの？
仁奈：自分が好きなアイドルが喋っている言葉が理解したいっていうのが一番だったんですけど、最初に勉強しようと思ったときに、韓国語ってすごい難しいなって思って、諦めてたんですけど、高校の近くに韓国人がよく行く観光地があって、バスを待っているときに喋る機会があったので、どんどん喋りかけに行って、分からない単語があったら調べてみたいなことをしていたら、喋れるようになってました。

──仁奈ちゃんから声を掛けてたの？
仁奈：掛けたり、掛けられたりです。
比奈：日本人にはあまり喋りに行けないけど、外国の方だったら積極的に行けるみたいで。
仁奈：自分と同じ言語じゃないけど、意思疎通できるのが楽しいです。

──比奈ちゃんは人に積極的に話し掛けに行ったりするの？
比奈：私は全然しないです。仁奈ほど人見知りではないですけど、積極的に話しにいくのはないですね。

──ちなみに、覚えているか分からへんけど、仁奈ちゃんが俺に初めて話し掛けた言葉知ってる？挨拶とかじゃないで。急に「なんで福岡の駅なのに博多駅って言うか知ってますか？」って。
仁奈：覚えとらん（笑）

──韓国語をちょっと教えてもらえる？「お姉ちゃん、今日の服よく似合ってますよ」って言ってみて。
仁奈：めっちゃ緊張して出てこなくなる...パスで（笑）

──じゃあ次行きます。比奈ちゃん「Q.1億円もらったら何に使う？」
比奈：半分貯金して、半分は今まで両親とかにお世話になったので、良い旅行とかに連れて行ってあげたいです。

──良い話をしている横で、それを聞いて驚いてる仁奈ちゃんは？
仁奈：ネーネーは、自分の化粧品とか買いまくるタイプなんで、自分のために使うのかなと思ってたんですけど。
比奈：半分は貯金するって言うたやん。

──喧嘩はやめてね（笑）。5000万円は貯金して、5000万円は両親を旅行に連れて行ってあげると。じゃあ次行きます。仁奈ちゃん「タイムマシンで行ってみたい時代は？」
仁奈：未来にも行ってみたいけど、縄文時代に行ってみたい。自分が一番、歴史で得意な時代。あと、なんでも教えられるじゃないですか、現代の知識を。

──でもさ、縄文時代に行ってもアイドルとかおらへんけど大丈夫？
仁奈：大丈夫です。動物狩りに行きたいんで。

──アウトドアとか好きなの？
仁奈：全然（好きじゃない）。
比奈：どちらかと言うとインドアだよね。私は、日差しがあるところにはあまり行かないですけど、室内のアウトドアには。

──室内のアウトドアってどういうこと？（笑）
比奈：お買い物とか、映画を見に行くとか、そういう感じです。紫外線が無いところに行きたいですね。天敵なんで、紫外線が。

──ちなみに、比奈ちゃんはタイムマシンで行ってみたい場所は？
比奈：未来？（自分が）なにをしているのか見たいです。そしたらさっきの質問にも答えられるかなと。

引退発表

強い決意で今シーズンに臨む比奈選手

──そんな中、比奈ちゃんは今シーズン限りで引退を発表。仁奈ちゃんはお姉ちゃんの引退の話を聞いたときどう思った？
仁奈：あまり実感が湧かないのが一番大きいかなと思います。大学4年生のときも、辞めるか辞めないか迷ってるみたいな感じだったんですけど、ほぼ辞めないという選択しかしてなかったので、本当に今年で最後なんかなって思いがあります。
比奈：一応、今年が大学院2年生なので、区切りとして今年までかなみたいな感じで、必ずするというわけじゃないですけど、一応区切りとして、引退シーズンにしようと思っています。

──気持ち的にはどうですか？
比奈：全然、自分が辞めるという実感がないですけど、とにかく目の前の試合に向かって、とにかく頑張るだけだなって思います。

──練習に対する自分の覚悟とか、取り組み方も違ってきてたりする？
比奈：違っていると思います。常に「頑張ろう、頑張ろう」みたいな。最後だから頑張ろうみたいな気持ちはありますね。
仁奈：大学とかで忙しくて練習に間に合うか微妙なときは、出ないことが多かったんですけど、それでも無理矢理出たりして、頑張ってるなって思います。

──ラストシーズンをどういうシーズンにしたいですか？
比奈：一つひとつの試合を大切に、色々な方の印象に残るような演技をして終わりたいなって思います。

──目標はユニバーシアード？
比奈：今年の目標はユニバーシアードに出ることです。

──最後に今シーズンの意気込みを。
仁奈：姉妹で全日本に出られる最後の機会なので、必ず出場したいし、フリーも滑りたいなと思っています。
比奈：最後のシーズンなので、一つひとつの試合を大切に、全力で、感謝の気持ちを伝えられるような演技ができるように頑張りたいと思っています。

収録を終えて

収録を終えて

比奈：普段インタビューされないようなことも聞いてもらえて、すごい楽しい収録でした。ちゃんと答えられているか分からないですけど、ちゃんと出来てたら良いなって思います。

仁奈：普段、振り付けのときくらいしか喋る機会がないので、色々なお話ができて楽しかったです。（印象に残ってる話は）フリーの演技を見た後の「ここに気をつけて」（と言われた）ところは覚えています。試合を見てもらいながら指導してもらう機会は今までなかったので、すごく嬉しかったです。

比奈：（どんな部屋だった？）そんなに堅苦しい部屋ではなくて、フレンドリーで和やかな感じかなって思います。

仁奈：私たちは喋りが上手いわけではないので、気を使っていただき、笑いの絶えない部屋だったと思います。

KENJI：すごい楽しかったです。普段はレッスンでスケート以外のことを話す機会があまりないので、今日はスケート以外のことがいっぱい聞けましたし、二人とも話すときは博多弁ですごい可愛らしかったですね。（印象に残っていることは）比奈ちゃんが意外に意思が強くて、お姉ちゃん怖いなって見えたところがちょっと面白かったですね。スケートに関して言えば、ジャンプだけじゃなくて踊りもしっかりするようになりましたし、スケートに対する意思がさらに強くなっているなと、見ていてすごく嬉しくなりました。

文：J SPORTS編集部