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欧州vs北米、新vs旧、新鋭vs経験、閑静の中に潜む奔放vs情熱の中に隠れる冷静…
ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン組とテッサ・ヴァーチュ/スコット・モイア組はいろいろな角度から見ても対照的だ。
だが、2組に共通しているのは、ほぼ非の打ち所のない技術力と見る者が息を呑む表現力。今大会で共に自己ベストを超えたこの二強による金銀争いは、まさに歴史に残る頂上決戦だった。
テッサ・ヴァーチュ選手/スコット・モイア選手
1位 テッサ・ヴァーチュ/スコット・モイア
206.07(SD:83.67/1位、FD:122.40/2位)
日進月歩のフィギュアスケートの世界で、五輪3大会連続表彰台に上がり、しかも8年ぶりに再び最高峰に登るのはどれほど難しいことなのか、想像がつかないのだ。しかし、ヴァーチュ/モイアはそんな偉業を達成した。
団体戦でショートとフリー両方に出場し、カナダの金メダルに大きく貢献した二人だが、個人戦のショートから全く疲れが見えず、むしろより調子を上げたようだった。正確さが求められるエレメンツをすべてきちんとクリアした結果、自分自身が持つショートの世界最高得点を塗り替え、1位につけた。
決勝のフリーダンスでは最終滑走。前に出場したパパダキス/シゼロン組が世界最高得点を叩き出した結果、二人は自己ベストを3点以上超えないと勝てない状況に置かれた。そんなプレッシャーの中、ベテランの二人は冷静な表情で「ムーラン・ルージュ」を滑り出した。音楽のリズムとピッタリと一致するツイズル、キレのあるステップ、曲のクライマックスに合わせたリフト…二人は一個一個のエレメンツを余裕で成功させながら、感情たっぷりの演技で会場を沸かせた。得点は自己ベストより4点も上回り、フリーで2位に付けたが、総合得点では1位に立ち、8年ぶりに金メダルを手に入れた。
「今日のパフォーマンスは記憶に残る特別なものだった。金メダルはケーキの上のさくらんぼ(この日を完璧にするもの)。」試合後、バーチュは嬉しそうに語った。2回目の優勝と初優勝の違いについて聞かれたモイアは「今回は極めて違うんだ。前回は自国開催だったので、それはそれで忘れられない経験だが、8年も経って、私たちはアスリートとしても、人間としても、全く変わってきた。もちろんスケートに対する愛には変わりがないが、今回は自分たちのために滑った。お互いのことを思いながら、心を込めて滑った。大きな達成感を感じた」と答え、感極まった。
個人金2、個人銀1、団体金1、団体銀1、五輪史上最もメダルを獲得したアイスダンサーになったヴァーチュ/モイアのストーリーは、何年経ってもスケート界に語り継がれるのであろう。
ガブリエラ・パパダキス選手/ギヨーム・シゼロン選手
2位 ガブリエラ・パパダキス/ギヨーム・シゼロン
205.28(SD:81.93/2位、FD:123.35/1位)
銀メダルを獲得したのは、同じくマリー=フランス・デュブレイユ/パトリス・ローゾン夫妻に師事するパパダキス/シゼロン組。
ショートダンスではパパダキスの衣装がはだけるアクシデントに見舞われたが、冷静に演技を滑りきった。衣装の影響からか、エレメンツの細部まで完璧に行き届いていない箇所があり、レベルとGOEを取りこぼし、2位に付けた。
フリーダンスはこれまで3度も世界最高得点を叩き出した「月光ソナタ」。二人のスケーティングがあまりにもよどみなく、振り付けがあまりにも曲調の変化に一致しているので、まるで手足の動きでピアノの音を奏でるようだった。もはや見る者に競技中であることを忘れさせるほどの芸術品だった。この非の打ち所がない演技は、またもや世界最高得点を大幅に更新した。しかし、ショートでの点差を挽回できず、総合2位に付けた。
試合後、シゼロンは演技を振り返って、「やれることは全部出しきった。1位になれなかったが、私たちは今日の演技についてとても満足している」とコメントした。
今大会での結果は少し残念かもしれないが、底知れぬ才能と実力を持ち、シニアに上がってから毎年成長を見せ、今でも進化し続ける若き二人の未来は、きっと今よりも輝くであろう。
マイア・シブタニ選手/アレックス・シブタニ選手
3位 マイア・シブタニ/アレックス・シブタニ
192.59(SD:77.73/4位、FD:114.86/3位)
銅メダルを飾ったのは、「シブズ」として知られるシブタニ兄妹。
2度目の五輪出場を果たした二人は、団体戦の主力としてアメリカの銅メダル獲得に大きく貢献した。そして、団体戦でのミスやレベルの取りこぼしの経験をいかし、個人戦のショートでは団体戦より技術点を2点も引き上げ、3位に0.02点の僅差で4位に付けた。
課題は今季の国際大会でいくつかのミスが出てしまい、団体戦ででも得点が伸び悩むフリーダンスだ。しかし、アレックスいわく、「私たちのショートは素晴らしかったから、フリーの得点も心配する必要がない。」二人は自信を持ってフリーに臨んだ。「パラダイス」の音楽が始まると、二人は高度な集中力で今までミスしたエレメンツを全部着実に完成させ、しかも1つのリフト以外、全部レベル4を取った。GOEも高く付けられ、演技構成点も全部9点台に乗った結果、フリーで3位に立ち、総合順位も1つ繰り上げ、銅メダルを獲得した。特筆すべきのは、アジア系のアイスダンサーが五輪のメダルを獲得したのは史上初だ。北米だけでなく、アジアの次世代アイスダンサーにとっても、シブタニ兄妹は彼らのあこがれの選手になったであろう。
「今日の結果は本当に素晴らしい。今週、そして今季の課題に向き合う私たちの姿勢、そしてお互いのことを本当に誇りに思う。」記者会見でアレックスが語った。
4位に付けたのは全米王者マディソン・ハッベル/ザカリー・ダナヒュー組、そして5位にはロシアのエカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロヴィヨフ組、6位にイタリアのアンナ・カッペリーニ/ルカ・ラノッテ、7位にカナダのケイトリン・ウィーバー/アンドルー・ポジェと続く。全員180点超えの高得点を叩き出し、ハイレベルな戦いが繰り広げられた。
最後に忘れてはならないのは日本の村元哉中/クリス・リード組。先日の四大陸選手権で銅メダルを取った勢いに乗って、今大会でも実力を出し切り、見事日本代表最高位タイの15位に付けた。
ウェイ・ション
中国広東省出身、早稲田大学アジア太平洋研究科を卒業。 コンサルタントを勤めながら、フリーランスのジャーナリスト・通訳として活動。数々のフィギュアスケート国際大会で記者会見の通訳を担当する経験があり、昨シーズンから国際スケート連盟ホームページの選手フィーチャーインタビュー・記事も執筆。趣味はフィギュアスケートの各種記録、データを覚えること。
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