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フィギュア スケート コラム 2018年1月17日

ISU欧州フィギュアスケート選手権2018 男子シングルプレビュー

フィギュアスケートレポート by セルゲイ・ヴォルコフスキー
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ハビエル・フェルナンデス選手

ハビエル・フェルナンデス選手

美しい冬のロシア。平昌五輪のため、今年のヨーロッパ選手権は例年より早く、モスクワで開催される。
男子シングルの優勝候補は、言うまでもなく、5連覇中のスペインの英雄、ハビエル・フェルナンデス。今季グランプリシリーズでは中国大会で6位となり、ファイナル進出はならなかったが、五輪前の今選手権であらためてその実力を見せつけられるか。

彼を追随するのは、ロシアの若手三人組、ミハイル・コリャダ、アレクサンドル・サマリン、ドミトリー・アリエフ。コリャダはフェルナンデスの6連覇を阻むことが出来る最有力候補だろう。グランプリファイナル銅メダルも獲得した今シーズンの勢いそのままに国内選手権も制し、備えあれば憂いなしの状態。
サマリンは国内選手権(2位)のフリーで、クワドルッツによる負荷で靴に問題が生じたため、直ぐに靴を二足購入して慣らしており、準備に余念はない。
国内選手権3位のアリエフは、「痛みにも慣れてしまった」という長引く右足の故障の状態とその影響が懸念される。クワドジャンプ過多傾向の男子シングルの大きな問題と言えるだろう。

ミハイル・コリャダ選手

ミハイル・コリャダ選手

ロシアは平昌五輪派遣選手がまだ決定していないため、コリャダ一歩リードの感はあるが、三選手とも死力を尽くして試合に臨んでくることは間違いない。
昨年末にサンクトペテルブルクで開催された国内選手権では、男子はタチアナ・タラソワ女史もびっくりのフリーボロボロ大会だったため、今回ロシアで開催されるヨーロッパ選手権で、「ピーテル(サンクトペテルブルク)の屈辱はモスクワで晴らす」ことが出来るかも、また大いに見ものである。

デニス・ヴァシリエフス選手

デニス・ヴァシリエフス選手

その他にも、各国のオリンピック代表も決定している、ヨリック・ヘンドリックス(ベルギー)、パウル・フェンツ(ドイツ)、シャフィク・ベセギエ(フランス)、フェリペ・モントーヤ(スペイン)、マッテオ・リッツォ(イタリア)、ヤロスラフ・パニオット(ウクライナ)、デニス・ヴァシリエフス(ラトビア)等、各国の実力と魅力を兼ね備えたユーロ男子も続々出場予定だ。
本大会では一昨年2位、昨年5位のイスラエルのオリンピック代表、アレクセイ・ビチェンコは、今季NHK杯で3位に入賞し、優勝のセルゲイ・ヴォロノフ、2位のアダム・リッポンと共にアラサー男子の強さと格好良さを魅せてくれた。同じくイスラエル五輪代表の19歳のダニール・サモヒンは、相次ぐトラブルに見舞われたり、若い力をコントロール出来ずにいる感があるが、2016年世界ジュニアチャンピオンの実績と実力に自信を失わずに頑張って欲しい。
またチェコのミハル・ブレジナは、その稀有な才能から常に活躍が渇望されてきた選手だが、これまで結果ではそれに応えられずにいる。ビチェンコ等兄貴分選手達の活躍に、勇気をもらい刺激を受けて欲しい。

更に、エテリ・トゥトベリーゼコーチ門下のモスクワっ子で練習拠点もモスクワの実力者、モリス・クビデラシヴィリ(ジョージア)、息の長い、非常に味わい深い演技をする選手となったアレクサンドル・マヨロフ(スウェーデン)。ペーター・リーベルス(ドイツ)は久々のユーロ出場だが、今大会で引退とのこと。心から健闘を祈りたい。
オリンピック直前で、平昌五輪の行方を占うことになるだであろう今回のヨーロッパ選手権、おとぎの国のように雪に覆われたモスクワも「熱盛」男子選手達による闘いで大会中はその熱さで雪も溶けてしまいそうだ。

代替画像

セルゲイ・ヴォルコフスキー

1967年ロシア生まれ。モスクワ大学日本語学科を卒業。
日本人と結婚し、ソ連崩壊を機に日本に移住。フリーランスの通訳・ジャーナリストとして活動。日本文化への関心が高じ、ロシア語で俳句を紹介するブログも執筆。ソチ五輪を始めとするフィギュアスケートの国際大会で、記者・通訳としても活躍している。

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