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新女王が誕生した。現地時間1月5日に行われた全米フィギュアスケート選手権女子シングルのフリースケーティングで、プログラムの中でディズニー・プリンセスを演じるブレイディ・テネルは、ほぼ完璧な演技で会場を沸かせ、女王の座を掴んだ。
彼女に続いて、24歳にして高難度の構成に挑んだ長洲未来は完成度の高い演技で銀メダルを獲得した。昨年の女王カレン・チェンは回転不足を多く取られながらも高い表現力で演技構成点を上げ、総合3位に入賞した。さらに、シーズン通してのパフォーマンスを考察された上で、以上3人のメダリストがアメリカの五輪代表として選出された。
1位 ブレイディ・テネル
1位 ブレイディ・テネル/219.51(SP:73.79/1位、FS:145.72/1位)
今シーズンが始まった頃、ほとんどの人がブレイディ・テネルのことを知らなかった。国内の地域大会を始め、ロンバルディア・トロフィーを経てスケートアメリカまで、彼女は注目されぬまま、ただただ安定感抜群の演技を出し続けてようやく名を挙げ、優勝候補として全米選手権という大舞台に上がった。今まで体験したことのないプレッシャーを浴びたが、テネルは今まで通り、難しい3ルッツ-3トゥループのコンビネーションを含めすべてのジャンプをしっかりと着氷し、スピンとステップも全部レベル4を獲得し、ノーミスの演技をショートとフリーと2つ揃えた。
フリーの「シンデレラ」の最後の音符が鳴った時、彼女も真のシンデレラになりきった。「まだ実感がないわ。今でもまだ驚いている」と優勝直後は言葉に詰まったテネルだが、平昌オリンピックの代表入りが確定した後、「自分の演技を誇りに思っている。このような機会をいただけて、本当に感激しているしうれしい」と感極まったようだ。
2位 長洲未来
2位 長洲未来/213.84(SP:73.09/2位、FS:140.75/2位)
長洲未来は攻めた。大会の前に「すべてを出し切りたい」と宣言した彼女は、リスクが高いと知りながらも、ショートとフリー両方のプログラムに3アクセルを入れた。ショートでステップアウト、フリーで両足着氷となったが、なんとか2つとも降りて、さらに3フリップ-3トゥループなどのジャンプを着実に完成し、持ち味の美しいスピンで魅せ、高い技術点を稼いた。
難しいジャンプの準備時間などにより演技構成点を少し損なったが、総合得点で2位に入り、4年ぶりに表彰台に登った。「4年前、五輪代表に落選した時、本当に辛かった。でも周りに支えられ、私は自信を付けて大きく成長した。闘いたかった。完璧に滑れなくても滑りきりたかった。それができて、本当によかった」と長洲は感慨深く語った。
3位 カレン・チェン
3位 カレン・チェン/198.59(SP:69.48/3位、FS:129.11/4位)
ディフェンディング・チャンピオンのカレン・チェンは不幸にも大会中にウイルスに感染し、体調不良になった。それでも予定通りの構成に挑戦し、多くのジャンプで回転不足を取られたが、なんとか滑りきった。
その一方で、ショートで優雅な振り付けで魅了し、フリーで情熱のタンゴを踊り、さらに美しいスパイラルを加えた彼女は、大会で一番高い演技構成点を獲得し、総合3位で銅メダルを獲得した。試合後、チェンは「やれることはすべてやった上で、今日の演技に挑んだ。ここまで頑張ってきたから、病気に負けたくなかった。だから心を込めて滑りきった」と振り返り、自分の演技に対して満足な様子を見せた。
4位 アシュリー・ワグナー
4位 アシュリー・ワグナー/196.19(SP:65.94/5位、FS:130.25/3位)
足首のけがでスケート・アメリカを棄権したアシュリー・ワグナーは、復帰戦となる今大会で、ショート冒頭の3フリップ-3トゥループで着氷が乱れた以外は、大きなミスなしでショートとフリー2つのプログラムをまとめた。
しかしGOEは伸び悩み、表現力が有名な彼女にしては演技構成点でも優位に立てず、総合4位となり、オリンピックの出場権を得られなかった。試合直後、自分の得点に不満を感じたワグナーは「ジャンプに1つミスがあったとは言え、いい演技を2つ揃えたのに、怒らないわけにはいかないでしょう。私はパフォーマーなのに、演技構成点がついてこなかったのは納得できないわ」と採点を批判したが、翌日に自身のツイッターで「ベストを尽くしたから、誇りを持って家に帰れる。代表入りの選手たちにおめでとうと言いたい。あなたたちのことを応援するよ。」とメダリストたちに祝福を送った。
5位 マライア・ベル
5位 マライア・ベル/192.34(SP:65.18/6位、FS:127.16/6位)
去年の銅メダリストマライア・ベルはショート冒頭の3ルッツ-3トゥループとフリーの2アクセルで失敗した以外、予定のエレメンツをすべて完成させた。しかし緊張感のせいか、体の動きに若干の硬さを感じさせ、GOEと演技構成点に影響をもたらし、得点が伸びず、総合5位となった。2年連続の表彰台とはならなかったが、「納得のいく演技ができたので、満足している」とコメントした。
ウェイ・ション
中国広東省出身、早稲田大学アジア太平洋研究科を卒業。 コンサルタントを勤めながら、フリーランスのジャーナリスト・通訳として活動。数々のフィギュアスケート国際大会で記者会見の通訳を担当する経験があり、昨シーズンから国際スケート連盟ホームページの選手フィーチャーインタビュー・記事も執筆。趣味はフィギュアスケートの各種記録、データを覚えること。
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