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2022年北京五輪を目指す女子フィギュアスケーター
「青春の挑戦者」4年に1度のシーズンがやってきた!2017-2018ウインタースポーツ編 by J SPORTS 編集部住吉りをん(明治神宮外苑FSC)
RION SUMIYOSHI
2003年8月15日 東京都出身
PROFILE
2016年全日本ノービス選手権優勝
「勝利で得たもの」
昨年の全日本ノービスで史上最高得点での優勝。住吉りをん選手にとって、それまでのスケート人生を大きく変える出来事となった。
「それまで優勝できるなんて思ったことがありませんでした。でも、全日本ノービスで優勝してから、周りの見る目もすごく変わりましたし、次の試合で失敗したらどうしよう、結果を出さなければというプレッシャーも生まれるようになりました」
昨年の全国中学生大会では、負けてはいけないという思いから9位に終わった。
それでも、試合を重ねるごとにプレッシャーに負けない集中力の高め方を学んできた。
「これまでショートプログラム、フリースケーティングと、2日間集中するのがすごく大変でした。でも、今はその2つを別々に考えて、ショートはショート。それが終わったら切り替えて、まったく別のものとしてフリーに集中できるようになりました」 住吉選手が本格的にスケートを始めたのは4歳の時。それまでは姉の教室に付いて行き、リンクの上で遊んでいた程度だったという。4歳で教室に入った後は、一歩一歩積み重ねて才能をブラッシュアップしてきた。住吉選手は、ジャンプ、スピン、ステップの3つのエレメンツすべてに高い表現力を持っているが、その中でも、ジャンプが一番好きだという。
「ジャンプは練習をして跳べるようになった時の達成感がとても好きです。初めてダブルアクセルに挑戦した時、うまくできなくて…。着地できるまでに2年半かかりました。それだけに成功した時は本当にうれしかったんです」
住吉選手の練習に取り組む姿勢と粘り強さの裏には、同世代の多くのライバルがある。中でも、ともに岡島功治先生の下で練習を続ける松岡あかり選手の存在が大きいという。
「あかりちゃんとはずっと一緒にいて仲がいいんですけど、やっぱり試合や練習の時はライバルになるんです。練習で、あかりちゃんがこんなに練習するんだったら、自分ももっとやろう。そこに勝てるようにって」
大会では常に表彰台を分け合う存在の松岡選手。どちらかといえばおっとりした性格の住吉選手は、同じチーム内のライバルからいい刺激をもらっているという。
もう一人、岡島先生の下で、一緒に練習をしている樋口新葉選手もまた、住吉選手に影響を与えている選手だ。
「新葉ちゃんは、スケートの見せ方が全然違います。曲によって、表情から手の動きまですべて細かく使い分けるんです。そこに引き込まれてしまうんです」
演技はもちろん、練習の取り組みなども含め、樋口選手から多くのことを学んでいる最中だ。
「2022年 北京への夢」
今シーズン、前半戦はけがにより、全日本ジュニア、全日本選手権出場を逃したが、後半戦は、持ち前の美しいスケーティングで多くのファンを魅了することになりそうだ。
「昨シーズン、全日本ノービスのチャンピオンになって、クリスマス・オン・アイスや国別対抗戦のエキシビションといったショーに出演する機会がありました。ショーは席がリンクに近く、お客さんの目線に近いところで滑るのですが、それがとても楽しかったんです。それ以来、魅せるスケートをすごく意識するようになりました。今後大きな舞台で活躍できたら、将来はショースケーターになりたいと思うようになりました」
その大きな舞台の1つが2022年冬季北京五輪だ。実は、この世代の女子は、フィギュアスケートを大きく進化させる可能性を持つ選手たちがそろっている。
「同じ世代のロシア選手は4回転を跳んでいる選手もいるし、北京オリンピックの頃には、日本の選手もそれに合わせて4回転を入れてくると思います。自分が勝つためには、その時代に合わせてしっかりとジャンプができるようにしたいです」
すでに試合でトリプルアクセルや4回転を入れている選手もおり、今後大きなルール変更がない限り、かつて見たことのない試合が繰り広げられるに違いない。住吉選手は、5種類のトリプルジャンプを跳び、3回転+3回転のコンビネーションも複数種類跳べる。そして、北京を見越して、トリプルアクセル、4回転の練習も続けている。もちろんジャンプだけでは勝てないことも十分理解している。
「今後、シニアの戦いになると年齢の離れている選手と戦わなければいけないので、ジャンプだけではなくて、スケーティングのレベルも上げていかなければいけません」
2022年北京オリンピックまであと4年ちょっと。その夢の舞台を目指す住吉選手。まだ、まだ具体的なイメージはできていないが、まずは出場するのが目標。そして、
「全日本ノービスで表彰台に上ることがとても気持ちのいいものだと知りました。あの時から今まで以上に勝ちたいという気持ちが出てきました。オリンピックという最高の舞台で表彰台の乗ることができたらうれしいです!」
J SPORTS 編集部
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