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フィギュア スケート コラム 2017年12月19日

ロシアフィギュアスケート選手権2018女子シングルの見どころ

フィギュアスケートレポート by セルゲイ・ヴォルコフスキー
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試合の行方

「おそロシア女子」の恐るべき躍進はとどまるところを知らない。今季のグランプリファイナルでは、シニアでワンツーフィニッシュ、ジュニアでは表彰台を独占した。

アリーナ・ザギトワ

アリーナ・ザギトワ

「おそロシア女子」の恐るべき躍進はとどまるところを知らない。今季のグランプリファイナルでは、シニアでワンツーフィニッシュ、ジュニアでは表彰台を独占した。 右中足骨骨折の回復が心配される現世界女王エフゲニア・メドヴェージェワは出場を予定していたが、既に多くの関係者からも、これまでの成績と功績を考慮して国内選手権欠場でも平昌五輪に問題無く選抜されるべきとの声が多かったのだが、直前にやはり欠場することを決めた。 女王が不在になったことにより、表彰台争いは益々激しい火花が散ることになりそうだ。 グランプリファイナル優勝であらためて大注目され、今後メドヴェージェワの牙城を唯一揺るがすことが出来ると言われるアリーナ・ザギトワ。エリート女子選手を量産しているエテリ・トゥトベリーゼコーチの門下生だ。「アリーナ」は、アテネ五輪で優勝した新体操選手のアリーナ・カバエワに因んでつけられた名前だ。カバエワは高難度の技術と驚異の柔軟性で賛否は別れるが新体操界に革命をもたらした選手、奇しくもザギトワは実績とその内容でもカバエワにあやかることになるのかもしれない。

グランプリファイナル2位のマリア・ソツコワは数学が得意な聡明で冷静沈着な選手。経験を積み、今季の試合でもミスが少なく、輝かしい好調をキープしている。

マリア・ソツコワ

マリア・ソツコワ

昨シーズンの怪我のため、手術と治療という苦難を乗り越えて、シニアデビューとなったNHK杯で力強く氷上に戻ってきたポリーナ・ツルスカヤの美しい復活の舞いにも期待したい。

エレーナ・ラジオノワは今季は安定した力を発揮できていないが、ソツコワと同じエレーナ・ブイアノワコーチの指導のもと、面目躍如を果たしたいところ。エリザヴェータ・トゥクタミシェワは超若手選手の台頭が目覚ましい現在のロシア女子の中ではベテランと目されるがまだ21歳。2015年世界女王は武器のトリプルアクセルで新たな飛躍ができるか。

アンナ・ポゴリラヤも背中の怪我のため、非常に残念だが欠場する。やはりJGPシリーズで活躍したアレクサンドラ・トゥルソワ、アリーナ・コストルナヤ、アナスタシア・タラカノワ、ダリア・パネンコワ(以上エテリ・トゥトベリーゼコーチの生徒。尚、トゥルソワとタラカノワは14歳に満たないため国内選手権には出場しない)、ソフィア・サモドゥーロワ等の十代前半選手の高難度のジャンプ構成に象徴される、技術に偏重した現在のフィギュアスケートの在り方に影響を受けた感も拭えない。その他コリヤダと同門の実力派スタニスラワ・コンスタンティノワ、ルカヴィツィンコーチに師事するベテランのアリョーナ・レオノワと愛らしいアリサ・フェディチキナ、今季コーチデビューを果たしたプルシェンココーチのセラフィマ・サハノヴィッチ等、女王メドヴェージェワ抜きとなってさらに熱気を帯びてきた美しき天下無双のロシア女子の、しのぎを削る「スター・ウォーズ」から目が離せない。

代替画像

セルゲイ・ヴォルコフスキー

1967年ロシア生まれ。モスクワ大学日本語学科を卒業。
日本人と結婚し、ソ連崩壊を機に日本に移住。フリーランスの通訳・ジャーナリストとして活動。日本文化への関心が高じ、ロシア語で俳句を紹介するブログも執筆。ソチ五輪を始めとするフィギュアスケートの国際大会で、記者・通訳としても活躍している。

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