【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】友野一希選手＜エピソード2＞

スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2017/2018シーズン！日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん（KENJI）が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます！
今回は2016年全日本ジュニア優勝の友野一希選手が登場！リンクの上での明るく楽しい演技が魅力の友野選手。スケートにかけるひたむきな思いや、シニア参戦への意気込みを宮本賢二さんに打ち明けます。

試合前のルーティーン

——試合前いつもすることある？

友野：僕がやってんのは、食べるものが決まっていて。

——おお

友野：シーチキンマヨネーズのおにぎりを、2個。

——2個？味は変えずに？

友野：シーチキンマヨネーズが好きで。昔からそんな感じで、おなかすいても試合前にがっつり食べるわけにはいかないんで。

——まあね、まあね

友野：なので、シーチキンマヨネーズのおにぎりを食べるっていうか（笑）。

——2つ

友野：おなかいっぱいやったら1つとか調整してるんですけど、とりあえずシーチキンマヨネーズのおにきりを買って食べるっていうのはしてて。

——そんなん言うたらファンの方がさ、めっちゃ……

友野：シーチキンマヨネーズ（笑）。

——いっぱいあるかもしれへんで

友野：いっぱい食べないといけない（笑）。状況に応じていろいろ調整したりしてるんですけど、やっぱりシーチキンマヨネーズのおにぎりは絶対。国内試合の時は食べる。

——海外の時はどうしてんの？

友野：海外は、やっぱりごはんが食べたいんで、お湯入れて五目ご飯みたいなやつを食べる。

——そこはシーチキンとマヨネーズ買ってこい

友野：（笑）。シーチキンはなまもんなんでやっぱ。

——スーパーに売ってるやろ

友野：そこは厳しい、海外の時はガマンして。シーチキンじゃなくてもいいんかなって思うんですけど（笑）。

——そやね（笑）

友野：まあ国内の時は、シーチキンマヨネーズのおにぎりが好きなんでそれ食べて、海外の時は結局、ごはん。

——炭水化物はしっかり

友野：エネルギーを摂って。

——じゃあ言っとかな。僕シーチキンマヨネーズのおにぎりが大好きですって

友野：大好きって（笑）。おにぎりの中では。

——もう差し入れがどんどんどんどん。海苔でくるんであるやつもあるし、ないやつもあるし

友野：（笑）。普段は別に好んで食べない。試合前は。

——試合前にシーチキンマヨネーズのおにぎり食べるやん。いつ試合モードに入るの？

友野：食べてからです。食べることによってやっぱり、「今から試合始まるな」って気持ちにはなります。

——きっかけはシーチキンマヨネーズで？

友野：そう、別におにぎりの中ではそれが好きかな？ぐらいのシーチキンマヨネーズを（笑）。いつもは食べないけど、試合の時はこれ食べるから買っとこうって思って、迷わず2個バッて入れて、食べて、「今日もいつも通りの味や」って（笑）。

——ちょっとずつ上げていくんや？

友野：アップしながら音楽とか聴いて、やっぱりこうちょっとノッてきて、「よし行こー！」てな感じで。

——DJか（笑）

友野：そんな感じ（笑）。

——さっきのこうなってる時の音楽はさ、何を聴いてんの？

音楽は何を聴いてる？

友野：いろんなジャンル聴くんですけど、これが好きっていうのはあんまり。あったりはするんですけど、でも本当にいろんなジャンルの音楽聴いて、そのジャンルの中で好きなアーティストがたくさんいたりだとか。

——好きなアーティストは誰？

友野：例えばストレッチの時は邦楽聴くんすけど、Suchmosってわかりますか？

——Suchmosね。Suchmosでしょ？

友野：（笑）。Suchmosとかそれに似たナルバリッチとか。あと秦基博。ちょっとカッコつけすぎな感じの、なんか部屋で流したらカッコいいなって感じの。

——を、ストレッチで聴いてんねや

友野：まあギターとかソロで歌ってはる人の曲とか。

——その時は、もちろん自分はエアギターを？

友野：（笑）。まあリラックスできるような。

——じゃあ上げていく時は？

友野：上げていく時は、邦楽やったらロックとか聴いたりとか、あとはまあ、洋楽。

——洋楽。誰聴くの？

友野：洋楽は、Billboardチャートとかitunesランキングで上位の曲を全部結構好き嫌いなくとりあえず入れて、流行りの曲を聴くって感じで。

——じゃあ曲にすごい詳しいんやね

友野：音楽鑑賞は結構好きですね。

——そうなんや。俺と一緒やな

友野：（笑）。スケートしてたら結構好きになったりしますね。結構気分によって聴く音楽を変えたり、部屋にいる時はこんな感じの曲みたいな。

——今どんな曲聴きたい？

友野：ええー、ジャズ？おしゃれな感じでトーク、みたいな（笑）。

——おしゃれな感じで。たぶん今ね、ジャズを流してくれてると思う

エキシビションの選曲は平池コーチ

——表現で言うとさ、エキシビションって人を楽しませてるの多いやん。笑わすっていうのもあるやろけど、そういうのはこだわってんの？

友野：僕は、うーん。結構先生が選んできて（笑）。

——あ、平池先生が選んでんねや

友野：平池先生がすごいそういうの大好きで、小さい頃の遊び相手って感じで。

——あそう、でもあの人現役時代そんなことしなかったよ

友野：そうなんですよ。

——こんなん言うたら怒られるかな（笑）

友野：小さい頃、ヤグディンステップやるじゃないですか。それすごい僕してたんですけど、それやらされたり、結構楽しくスケートを。先生はすごいそういう曲持ってきて。

——いつもそれを見て爆笑してるもん。ヌンチャクのやつとか

友野：まあ正直なところ、高校生とか大学生とかなってくると…小学校の時はノリノリやったんですけど、嫌だなあって。

——ちょっと恥ずかしいなあっていうのがあるんや

友野：それは恥ずかしい気持ちはもちろんある。

——あったんや、あの演技で？

友野：そう、でもやっぱり観客の皆さんの前に立つからには、やっぱり恥ずかしがってたら逆に恥ずかしいという思いすると思うんで。もうリンクの上では恥じらいは捨てて。演技に打ち込むようにはがんばってました。

——恥じらいは捨てれてると思うよ

友野：特に犬のおまわりさんが一番（笑）。

——犬のおまわりさんさ、あれも平池先生の案なんや？

友野：あれは、今振り付けして頂いている佐藤操先生が、やりなさいって。一般滑走の時に振り付けしてたんですけど、東神奈川の横浜銀行の方の全然僕が知らないリンクで、こんなん（犬のポーズ）とか。

——どんなんどんなん？

友野：「ワン！（犬のポーズ）」ていうのとか。もうその振り付けしてる時は、一応ジュニアチャンピオンやったんで。

——そうやんな

友野：リンクで滑ってるちっちゃい子とか、「あ、友野くんだ」とか言ってくれて「ああ、注目されるようには少しはなったんだな」と思ったんですけど、あれ？っと思って。

——そうなるわな（笑）

友野：さすがに操先生も察してくれて（笑）。

——基本は、笑かすよりは普通のをしたい方なの？

本当は普通の演技がやりたい？

友野：今まで小さい頃からインパクトのある演技をしてきて、実力はなかったのに連盟の方が僕の名前覚えてくださったり、スケートのファンの人達も、すごい小さい頃から印象に残ってたと思うんで、それは覚えてくれたりしてたんで、知名度を上げるって意味ではそれが生きてきたのかな。

——そうやね

友野：それはすごい良かったんですけど、まあでも普通の演技も憧れてたところはちょっとあった。

——（笑）

友野：去年、「巴里のアメリカ人」やったんですけど、初めてこうあまりネタもなく。ネタもないっておかしいんですけど（笑）。

——アスリートやからね。おかしいおかしい

友野：理想のフィギュアスケートの演技っていうのが初めてできて。衣装も今まで結構奇抜なんが多かったんですけど、白いシャツにネクタイでベストっていうので、「シンプルや」って思って（笑）。平池先生に衣装どうですかって訊いた時に、「おまえ、それやっとフィギュアスケートの衣装やな」って言われて。いや今まで全部（笑）。

——やらしてきたんあんたやん、みたいな（笑）

友野：あなたですよって話をしてて（笑）

思い出のプログラム

——じゃあその中で、一番の思い出のプログラムって何？

友野：去年の「巴里のアメリカ人」もほんと大好きで、初めて自分から望んで早くやりたいと思えるぐらいの、自分に合ってるなあってドンピシャでなんかピンときて。選曲されてこれやりましょうって言われて渡されて聴いた時に本当に楽しみだなって思って、自分でもすごい楽しく滑れた曲やって。去年の「巴里のアメリカ人」は大好きなんですけど、でも印象に残ってるのはあんまり知ってる人いないかもしれないですけど、ノービス最後の年に全日本ノービスで3位に入って、全日本ジュニアに行ったんですけど、その時に運命のエアギターバージョンを。

——それなんか見たことある

友野：ショートとフリーどっちも同じ曲を使って、5年ぐらいずっとやってたんですけど、ノービスの時ずっと。で、全日本ジュニアのノービスで出させて頂いた時もその曲、ショートとフリーも同じ曲でやって、エアギターかき鳴らしながらヤグディンステップして（笑）やってたんで。それで結構インパクト強くていろんな人に覚えてもらえた。

——そうやわ、覚えてるわ

友野：そのエアギターの子っていうので、いろんな先生とか連盟さんとか、スケートファンの人たちとか、本当にいろんな人に覚えてもらえたような気がするんで。自分の中ではあれが一番インパクト強かったかなって。

——一番好きな振り付けのポーズはある？

友野：さっき言ってたエアギターのかき鳴らし。小さい頃はそれが一番思い出深い、それでみんな覚えてくれてたんで。

——覚えてる覚えてる。あの子は誰やって