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フィギュア スケート コラム 2017年1月27日

全米フィギュアスケート選手権 ペア レビュー

フィギュアスケートレポート by 植田広美
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ヘルシンキで3月に行われる世界選手権への出場権争い、そして2018年平昌五輪のメンバー選考も兼ねていた今大会。ペア競技としては世代交代や度重なる選手の故障などによって、世界の舞台から遠ざかっていた感のあるアメリカチームだったが、昨年チャンピオンのタラ・ケイン/ダニエル・オシェイ組を筆頭に、有力ペア頭角を現してきた。実力者、アレクサ・シメカ・ケネリム/クリス・ケネリム組が棄権となった今大会、勝負の行方やいかに。

1位 ヘイヴン・デニー/ブランドン・フレイジャー組/188.32(SP:65.39/2位、FS:122.93/1位)

昨シーズン、故障によりグランプリシリーズ(GPS)を辞退したヘイヴン・デニー/ブランドン・フレイジャー組。今季のスケートアメリカでは準優勝するなど、復帰後は安定した成績を残している。今回の全米選手権では、デニーの足のサポーターが痛々しく目を引いたが、高さと幅のあるダイナミックなスロージャンプ、パワフルなパフォーマンスは健在。落ち着いた表情で滑りきった。SP(ショートプログラム)もFS(フリースケーティング)もマリナ・ズエワ振り付けによるプログラム。さらに繊細な表現も加わって、バランスの取れた新王者が誕生した。

2位 マリッサ・カステリ/マーヴィン・トラン組/186.28(SP:64.29/4位、FS:121.99/2位)

SPの3位から順位を上げたマリッサ・カステリ/マーヴィン・トラン組。トランのリフトの安定感がパフォーマンス全体を引き締めているという印象。SPではジャンプでのミスが目立ち得点を伸ばせずに4位となった。FSでは、ジャーニーのメドレーで会場が盛り上がる中、ダイナミックなリフト、スロー3サルコウジャンプの加点などで挽回し、総合2位まで順位を上げた。この大会に向けてハードな練習を重ねて来た2人の努力が、しっかり形となって現れたと言える。

3位 アシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク組/184.41(SP:69.33/1位、FS:115.08/3位)

今季、ペアを組んだばかり。全米選手権初参戦となったアシュリー・ケイン/ティモシー・ルデュク組。それぞれ元シングルスケーターというキャリアを持ち、ジャンプの安定感が強味である。SPでは、3ループ、スロー3ルッツなど見せ場のジャンプをきっちり決めた。 選んだ曲はアニー・レノックスの『I Put Spell on You』。 ソウルフルな歌声にぴったりはまる落ち着いた演技で存在感を示した。自己ベストで1位に立つと、優勝を意識したためか、FSでは得意なジャプにいくつかミスが出てしまう。結果、点数を伸ばせずに総合で3位となった。

4位 ディアナ・ステラート=ドゥデク/ネイサン・バーソロメイ組/173.50(SP:65.04/3位、FS:108.46/5位)

ステラート33歳、バーソロメイ27歳というベテランだが、ペアになったのは今季という新生ペア。元シングルスケーターでJGPF(ジュニアグランプリファイナル)の金メダリストでもあったストラートが16シーズンぶりにペア選手として競技に復帰したことは話題となった。バーソロメイはペア選手としてソチ五輪にも出場している。充分すぎる経験を生かし、SPではノーミスで3位に入った。FS『火の鳥』でも、ジャンプの着氷ミスなど細かなマイナスはあったものの、落ち着いた表情でしっかりと2人の世界を見せた。

5位 ジェシカ・ファンド/ジョシュア・サンティラン組/168.90(SP:58.05/7位、FS:110.85/4位)

結成2年目のシーズンを迎えたジェシカ・ファンド/ジョシュア・サンティラン組。こちらは19歳と24歳という若手のペアだ。難度の高い技はまだ少ないものの、スピードのあるスケーティング、ていねいな演技で伸びしろを感じる。FS『アルゼンチンよ、泣かないで』はノーブルなイメージの2人に合っているプログラム。

連覇が期待されていたタラ・ケイン/ダニエル・オシェイ組が、SP中の転倒で脳震とうを起こしFSを棄権。思ってもみない展開となった。そこで存在感を表したのがヘイヴン・デニー/ブランドン・フレイジャー組だった。スロージャンプやツイストリフトなど、ダイナミックな技がペア競技の醍醐味。リフトの力強さ、ジャンプの巧みさを持っているチームがやはり強い。平昌五輪の出場枠がかかる世界選手権には、優勝者のデニー&フレイザー組のほか、病気治療のため今大会を欠場していた実力者、アレクサ・シメカ・ケネリム/クリス・ケネリム組が出場する。

代替画像

植田広美

女性誌編集者としてアスリートの取材、インタビューを手がけるうち、どっぷりとフィギュアスケートの沼にはまる。国内外の試合、アイスショーはほぼ観戦。五輪王者を筆頭に日本選手が世界の舞台で活躍する現在の状況にワクワクしつつ、海外選手も全力応援! 全員がベストスコアの神試合がいちばんの望み。趣味は愛機で選手の写真を撮ること。

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