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フィギュア スケート コラム 2016年12月28日

ロシアフィギュアスケート選手権アイスダンス レビュー

フィギュアスケートレポート by セルゲイ・ヴォルコフスキー
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試合後記

シングル競技と比較して、日本では注目度が高くありませんが、美しく高貴なアイスダンス、「氷上のダンス」に、ロシア人は深い誇りを持っています。

今回のロシア選手権では、上位4組を中心とした、美しくも熱い戦いが繰り広げられました。

エカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロヴィヨフ

1位 エカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロヴィヨフ

優勝はエカテリーナ・ボブロワ/ドミトリー・ソロヴィヨフ。ボブロワのドーピング裁定によるブランクから一回りも二回りも大きく、強くなって帰ってきました。勝利して彼らは次のように話しています。「私たちは苦難にあってこそ鍛えられるタイプ。国内で競争があるからこそ前進しているのです(ソロヴィヨフ)」、「年の終わりををクリーンな演技と6度目の優勝タイトルで飾るのは、私たちにとっても、そして多分、ファンのみなさんにとっても最高のお正月プレゼントです!(ボブロワ)」。

アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン

2位 アレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン

2位は技術面と表現面で大きな飛躍を見せたアレクサンドラ・ステパノワ/イワン・ブキン。

「練習から表現面に最も力を入れてきました。オフアイスでは振付師と長い時間を過ごしました(ブキン)」、「子供から大人に成長することが目標でした。やはり、男と女との関係を表現しながら、「ペア」としてプログラムを「生きる」ことが大切なのです(ステパノワ)」。彼らならではのオリジナルのツイズルが、特にフリーダンスではタンゴに乗ってビシッと決まり、素晴らしい出来でした。同じく元アイスダンスの、カルガリーオリンピックのチャンピオンであるイワン・ブキンの父親のアンドレイ・ブキンも、息子の成長をどんなに喜んでいるでしょう。

ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ

3位 ヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ

3位はヴィクトリア・シニツィナ/ニキータ・カツァラポフ。「細かいミスはありましたが、全体としては満足しています(カツァラポフ)」、「演技と結果にとても満足しています。凄く気合いが入っていました(シニツィナ)」。彼らはチャイコフスカヤコーチと今後もトレーニングを続ける意向のようです。

4位は衣装の落下による減点があり、3位と0.17点の僅差で敗れたエレーナ・イリニフ/ルスラン・ジガンシン。「間違いなく今季の私たちの最高の演技でした。長い時間をかけて準備や変更をしてきました。構成を変えるのは大変でしたが、出来ることはすべてやったと思います」。

その他5位のティファニー・ゾゴルスキー/ジョナサン・ゲレイロ、6位のソフィア・エフドキモワ/エゴール・バジン、7位のワシリーサ・ダワンコワ/アントン・シバエフ、8位のマリア・スタヴィツカヤ/アンドレイ・バギン以下出場組全てが、氷上で燃え上がる熱戦で観客を魅了しました。

歴史あるロシアアイスダンスの層は厚く、戦いは常に厳しいものです。それに耐え、自分を乗り越える選手たちは憧れや人気だけでなく、尊敬と称賛を集めています。

エレーナ・イリニフの言葉が、それを物語っています。
「今は空っぽです。世界は時には残酷で不公平なものです。このスポーツもそうだと思います。結論としては、もっと努力しなければなりません。このような状況の中でアスリートはそれしかできません。幸か不幸かわかりませんが、アスリートはスポーツの「政治」に影響を与えることはできません。でも、逆に、それによって私たちは強くなるだけです。実績を重ねていかなければならないのです。」

代替画像

セルゲイ・ヴォルコフスキー

1967年ロシア生まれ。モスクワ大学日本語学科を卒業。
日本人と結婚し、ソ連崩壊を機に日本に移住。フリーランスの通訳・ジャーナリストとして活動。日本文化への関心が高じ、ロシア語で俳句を紹介するブログも執筆。ソチ五輪を始めとするフィギュアスケートの国際大会で、記者・通訳としても活躍している。

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