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フィギュア スケート コラム 2016年12月27日

【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】神崎範之さんエピソード2

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2016-2017シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます! 今回は年末スペシャルとして、ISUテクニカル・スペシャリストの神崎範之さんが登場。大学時代のお話しや、番組からの質問コーナーなどここでしか聞けない対談をお楽しみください!

スケートと勉強の両立

――スケートの方もうまいんですけど、もちろん勉強の方も

神崎:ああ、まあそれなりには。

――そこはやっぱ否定はしないんだ(笑)

神崎:まあ、それなりにはやってきたかなって(笑)。

――やっぱり人一倍勉強は?

神崎:まわりが結構そういう環境で育ったというか。

――だって、大学がどこでしたっけ?

神崎:京都大学ですね。

――あの京都大学?

神崎:あの京都大学です(笑)。

――やっぱ京都大学っていったらさ、俺の中のイメージでは日本の頭脳みたいなかんじやけど、その時にスケートをやめようと思わなかったの?

神崎:大学に入ったタイミングでは、むしろスケートをしようと。選んだって言ったらあれですけど、クラブがある所がよかったんですよね。クラブ活動でも高校ってあんまりないじゃないですか。クラブ活動としてやるんだったら大学にスケート部があるとこがいいかなと思って。

――だって大学に入ってから、スケートの成績もどんどん上がっていったかんじよね

神崎:もともとスケート始めて、濱田先生のとこに移ってからも練習不真面目で嫌いで。ジャンプとか年々跳べる種類が増えていくのが楽しくて、そのクセが抜けなくて、大学入ってからも不真面目な練習をしてたなりに、それなりに結果は出てたんですけど。ちょっとケガをしまして、大学2年の時ですね。

――結構大事な時やんね

神崎:1年の時いきなり全日本で10位以内に入って、強化選手とかにもなったんですけど、2年の時に国際大会に出るくらいなったけど、近畿ブロックの試合で足の靭帯を切ってしまったんですよね。で、そこからちょっと練習態度もやっぱりそれなりの練習しかしてなかったんだろうなってことで先生から喝を入れられまして。で、心を改めるというか練習態度を見直して、先生の言うとおりにやっていこうと。

――復帰して、2006-2007の時に全日本4位

神崎:そうですね、その時が一番良かったですね。

――あの時は「オペラ座の怪人」の時?

神崎:そうです。

濱田先生との思い出

――その時の濱田先生との思い出とかないの?

神崎:そのシーズンで良かったのは、その前のシーズンがあったからなんですよね。大学4年生だったその前のシーズンに、ネーベルホルントロフィーで2位になって。国際大会でも上のクラスで戦っていけるという実感がありました。それでそのシーズンに臨んで、全日本が良ければ四大陸とか上の大会にも出してもらえるようになると思って頑張っていたんですけど、代々木でやった全日本がボロボロで。フリーで4回くらいコケたんですよね。10位とかではあったんですけど、到底四大陸とか行くレベルではなくって。

自分も4年生でやめると思っていたし、親もやめさせるつもりやったみたいだったんですが、その時濱田先生が、「この大学4年の時の教え方は、今年引退させるつもりで教えていたわけではない」と。次の1年も見据えた教え方だったから、今やめられたら悔いが残るというような話があったんで、そういう風におしゃっていただいて、自分自身もそこでやめるのがすごい悔しいってのがあって。

で、大学院入ったからには研究の方もすごく大変な部分はあると思いながらも、この一年しっかりやれば悔いなく終えることができるんじゃないかっていうのが全日本につながったのかな、と。

――じゃあ、ほんま先生の言うとおりに?濱田先生はしびれるね

神崎:親が先生に今年でやめさせますみたいに言ったみたいで、それでその返事が返ってきたって話を聞いて。もうわかった、続けろと。

――先生もそういう気持ちでやらせたけども、本人もそれに応えるだけの努力をしないと無理なことやもんね

神崎:はい、なんとかそのシーズンはあと一年と思って。

――不真面目をやめて(笑)

フィギュアを観る立場になって

――今まで現役選手としてやってきたけども、選手を観る側の立場になって。いつもとはちがう目線になるやん。そこから見ての今のフィギュアスケートってどうかな?

神崎:純粋にやっぱりレベルがどんどん上がってきてるなと。特に、ジャンプの種類だったり4回転時代が到来して、レベルが非常に高くなってるなと感じますね。

――4回転を、より得点を取るためのテクニックとか要素とか

神崎:ダイナミックなジャンプとかスピードに乗って跳んでいくジャンプっていうのは、それこそテクニカルスペシャリストとしてというわけではないですけど、ジャッジの裁量で採点されるものなんですけど、プラスの採点がついていくと。あと入り方とか出方も判断の基準になってくるので、そういった所も含めてやはり跳べるようになったら、いかにそういう質を高めていくかっていうのが大事になってきますね。

――範くんが思う良いジャンプっていうのは?

神崎:個人的な見解なんですけど、トップスピードで来て、そのスピードが全く殺されることなくキレーなジャンプの導線を描いて、着氷もその流れで行くっていうのが、高さもあって。

――スピンに関しては?

神崎:難しそうにやっていても、やってみたら簡単だったっていう時もあると思うんですね。自分も国体に出るって時に、これ意外と難しいなとか逆に簡単とかあったりするんですね。

――やっぱり範くんは「俺は知ってんで、それ簡単なん」ってかんじで?

神崎:それはやっぱり議論にはなるんですね。男女でちがいますよね。女性は自分がレイバックとかやってたから、レイバックの姿勢の変形とかは、自分の体感としてどうかっていうのがわかると思いますけど。我々としては一応ルールにそって一応これが難しいっていうのはあるんですけど、そのあたりはある意味想像の部分っていうのもあるので、そのへんは色々な意見を取り入れながら、見解を合わせていくと。

――議論していって、だんだん形が変わっていくってなるんだ

神崎:そうですね。日本の中だけじゃなくて、国際的な意味では、この国では結構こういう傾向にあるけどっていうのは結構あるみたいで。日本の選手がISUの大会に出ても、しっかり認定をしてもらえるようにっていう所は考えてやっていきたい部分はありますね。

良いスピン、ステップを見極めるコツ

――範くんにとって良いスピンというのは?

神崎:見ていて気持ちいい回転が速いのはひとつありますね。簡単な姿勢で速く回るっていうのでも、速く回るとそれだけ軸もブレやすいので、それをいかに芯を保ったまま回ってるかっていうのも。見ていて気持ちいいのはやっぱり速さなのかな。姿勢の難しさっていうのもあるんですけどね。難しい姿勢をしてゆっくりなっていくのも、見ててもったいないなって。

――スピンも形とか色々あって難しいと思うんやけど、ステップの方も見極めるのが難しいと思うんやけど、なんかこう見極めるコツというか

神崎:指を折って数えたり、やってるターンを口に出して、家でビデオで見ながら練習はしたりしますね。

――やっぱりずっと映像とか見て、目が慣れるようにしていくんだ

神崎:いかに慣れるかっていうのが重要だと思いますね。スケートの練習もそうだと思うんですけど、いかに積み重ねてるかっていうのが大事なのかなと。

――フォアインブラケットがなかなか今、難しいみんな。あのへんコツがあったらまた今度教えて?

神崎:コツ、ねえ。

――自分でこういう風にやればわかりやすいよってやるんやけど、フォアインブラケットがフォアインカウンターっぽくなって、チェンジエッジ。かと言って、あのスピードでフォアアウトブラケットを入れようとしたらなかなか難しい

神崎:結構ジャンプしてしまって、とかね。

番組からの質問コーナー!

神崎:「現役時代の自分に声をかけられるとしたら?」もっとちゃんとせえよ、と。ちゃんと練習せえよと言いたいですね。

――そんなしてなかったん?

神崎:ほんとに叱られるくらい、サボりぐせというか。あの頃もっとこうしてたらっていうのはありますね。

――コツコツちゃんと練習しろと

神崎:次、いきましょう。「最近の一番悩みは?」。先程マラソンの話もあったんですけど、いろいろ凝り性なので、マラソンにもハマってしまっちゃってるのが悩みというか。

――ハマってるのが悩みなの?

神崎:そうですね、色々やりたいっていう気持ちがある中で時間が。

――全部それになってしまうんや

神崎:全部じゃないですけど、そういう時間が増えていってしまって、いろんなことが疎かにならないかなってのは気にしながらやってますね。

――凝り性が悩みか。飽き性なんでっていうのはよく聞くけどね。次

神崎:「宝物は何?」。今でもずっと持ってるんですけど、スケートを引退した時の衣装とかグッズは置いて、あの頃のことを。

――飾ってあるの?

神崎:飾ってはさすがにないんですけど、ずっと置いているっていう。

――大切に保管して。それ、オペラ座のやつ?

神崎:はい。そうですね、あとショートのボレロの衣装ですね。

――次

神崎:はい。「この世で一番怖いものは?」。濱田美栄ですね。

――(笑)。まじで?しかも呼び捨てやん

神崎:そうですね。

――濱田先生やっぱり怖い?

神崎:怖いですね、未だになんか言われるんじゃないかっていう恐怖感が(笑)。別になんも言われないですけど、やっぱり選手時代不真面目だったので、すごく叱られた記憶があるので。大丈夫かなこれ言って(笑)。

――濱田先生怖いよね、まちがえてることは、ちがうって言う。じゃあ次いきましょう

神崎:「最も尊敬している人物は?」。これ続くと思わなかったんですけど、実は濱田先生なんですよね。先程のエピソードもありましたけど、ほんと自分が不真面目だったあの頃を思い返してみて、今ここにこういう立場でやっていってるのもあの先生のおかげだなって思って。すごく尊敬して、今でもストイックに何ごともやられてるのをすごいなと思っています。

――じゃ、次

神崎:「今、滑ってみたいプログラムは?」。あんまりアップテンポな曲を選手時代滑ることが少なかったので、そういう「ライエンダ」みたいに激しく踊れるような曲をやってみたいなっていうのは今でも、いろんな選手の演技を見ながら自分だったらどうするかなってイメージしてやる時はあります。

――振り付けさしてよ

神崎:ああ、そうですか。じゃあ、ぜひよろしくお願いします。

――ほんとに(笑)?

今後の目標

――では今後の目標とか抱負を

神崎:テクニカルスペシャリストとして、ISUの資格も取りまして。ISUのいろんな大会に参加できるようになったんですけど、世界選手権だったり、4年に一度のオリンピック、そういう所でも採点できるような形でやっていければ思っているので、しっかり目標として達成できるように。そこで終わりじゃないと思いますけど、スケート界の発展のためにも役に立てればなと思っています。

――今日も話していてすごいわかりやすいし、後輩とか今からスケート始める人にスケートの楽しさっていうのを、テクニカルスペシャリストの目から、現役時代からもやってたすばらしい範くんという人物から、いろいろ発信してもらえたらと思います。

神崎:ありがとうございます。

J SPORTS編集部

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