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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2016-2017シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます! 今回は年末スペシャルとして、ISUテクニカル・スペシャリストの神崎範之さんが登場。幼少の頃の思い出やテクニカル・スペシャリストの仕事内容などここでしか知れない貴重な対談となっています!
スケートを始めたきっかけ
――範くん、ごぶさた
神崎:ごぶさたしてます。
――久々やね。いつもここで私服をイジるんやけど、正装で
神崎:一応ドレスコード指定ということで。
――改めまして、神崎範之くんです
神崎:よろしくお願いします。
――俺はもう、範くんでいい?
神崎:はい、大丈夫です(笑)。
――範くんといえば、テクニカルスペシャリストとして活躍してるんやけども、普段は普通に会社に勤めてはんの?
神崎:そうですね。サントリーの健康科学研究所という所に所属しておりまして。
――研究員?
神崎:はい、研究をしてます。
――具体的に何を研究してんの?
神崎:健康食品の開発をしてるんですけど、年をとるにつれて足腰が弱ってくるのに伴って、という風に言われていると思うんですけど、それをいかに防いで健康に歳を重ねるかってことで、足腰の老化を科学的に研究して、みなさまに健康に送って頂こうと。
――範くんCM出てるよね?
神崎:出てますね、はい。
――範くんのCMを見てるようなんやけど
神崎:まさにそういうかんじで今日も語らせていただければと。
――今日はテクニカルスペシャリストとしての話もいろいろ聞きたいんですけども、スケート現役の頃から、ちょっと順に聞いていきたいんやけども。まず、スケートを始めたきっっかけっていうのが
神崎:そもそも両親が、学生時代にスケートをやっていて、いわゆる学生スケーターだったんですけども。その影響もあって、小さい頃からスケート場に連れて行ってもらってて、別にレッスンにつくでもなく、見よう見まねでジャンプとかやってたんですね。スケートを始めたのが姫路だったんです、まさに。
―― 一緒にやったよね
神崎:その時にレッスンにつきたいって子供ながらに言ったようで、それからレッスンをしていただくようになりました。
――俺覚えてんのは、とにかくスピードがあって、走り回ってるちっちゃい子がいるなあっていうので。ちっちゃい頃ずっと一緒に遊んでたよね?
神崎:そうですね。多分、スケート教室とかも一緒の時にいてたと思うんですよね。並んでやってた記憶があります。
――水曜日の19時からやったっけ?18時50分くらいにリンクに行って
神崎:姫路アリーナ。
――そうやそうや。なんか思い出すわ。二人で行ったらあんま練習せんかったもんね
神崎:そうですね(笑)。
――ずっと遊んでたもんね。ちょっとその頃から怒られて
神崎:賢二くんのお母さんに、僕がいると賢二が練習しないからってウチの親が怒られてたっていうのを聞いたことがあります。
――お互いや。範くんのお母さんも、俺がいると遊ぶからって絶対思ってたよ
神崎:いやいや(笑)。
――でもなんか、楽しかったよね。スケートね
神崎:楽しく始めた記憶がありますね。
TSにはどうやったらなれる?
――範くん今の国内の大会とかでスペシャリストやってるやん。テクニカルスペシャリストにはどうやったらなれるん?
神崎:国内の資格と、日本スケート連盟が公認している資格と、あと国際的な資格。ISUが認定してる資格があって。国内の資格に関しては、毎年セミナーがあるんですけど、そのセミナーに出て、試験があって、その試験で合格するっていうのが条件。そのセミナーに行くためにも、年齢が何歳以上とか、ジャッジの資格これ以上持ってないといけないとか。
あと、テクニカルスペシャリストはインストラクターもすることができまして、中庭健ちゃんもスペシャリストの資格持ってるんですけど、インストラクターはインストラクターとしてこういう協会に入ってるとか、選手以上に何級以上だったとか細かい条件がありますね。セミナー受けて試験に合格したらそのセミナーでやった試験の結果でレベルが決まっていくかんじですね。
――範くんもともと勉強ができるから、そのへんサクッと
神崎:筆記試験もあるので、文言をしっかり頭に入れとかないと結構引っかかってしまうんですよね。
――なかなか覚えられへんかった文言てなに?
神崎:転倒の定義とは?っていうのを書けっていうのとかね。ISUの国際資格を受ける時にも訊かれたりするんですけど、その時は一字一句エッセンスがあるんですよね。単にコケるとかそういうことじゃなくて、グレードに体重がどれくらい乗ってるかとか、コントロールができてるかとかしっかりと文言を書かなきゃいけないんですね。
――ただ尻もちついたから、とかではなく
神崎:どういう状況を転倒と定義されてるかっていうのを、ガイドラインとかルールブックにまるまる書いてたら覚えられるんですけど、単に転倒ってこういうイメージのことだよねっていう覚え方だと、それが書けなくて正解にはならないと。ISUの試験自体がそういう試験になっているので。
――日本の国内の資格とISUの資格はどうちがうの?
神崎:国内の資格である程度上の資格まで取れば、セミナーの中で英語のテストもあるんですけど、合格すればISUのの資格を受けに行く権利ができるんですけど。ISUの資格を取るのにも、やはり日本スケート連盟の推薦もいりますし、そこでしっかりISUのセミナーで試験を受けて、もちろん英語で。
――全部英語?すごいな
神崎:それこそ転倒の定義は「What is definition of fall?」とかっていうのが。
――英語でなんて答えるの?
神崎:頭の中に入ってないので、「今回はちょっと割愛させていただきます」とか(笑)。筆記試験と実際の協議会の選手が滑ってる映像を見て、認定をするっていうのも、英語で、一緒に参加してる海外の方とチームを組んで、認定のプロセスをやると。それを講師に見てもらって、OKか判断されますね。
――もともとスペシャリストを取ろうと思ったのはなんでなん?
神崎:引退した2006年の次のシーズンに、初めてセミナーを受けたんですけど。もともと自分自身もうスパッとスケートを引退したってかんじだったので、連盟登録などもせずに、関わっていこうとはその時は思ってなかったんですけど。とはいえ、体を動かしたくなって、練習には行っていて。浜田先生の所に入れてもらった時に、ちょうどレベルチェックを岡崎真くんが来られてたんですよ。で、「なにやってんの?」みたいに声をかけていただいて、「ちょっと体がウズウズして」って話をしてたんですけど。その中でスペシャリストの資格の話とかがあるんだよ、と。一回来てみないかということで行ったのが始まりでしたね。
――真くんからの誘いってわけではないけど、こういうのもあるよっていう
神崎:そうですね。
――スペシャリストの魅力っていうのは?
神崎:チームの中で、それぞれ意見をしながら判断をしていくっていうのがあるので、チームワークが求められる役割なんですよね。チームとしてどうするかってことで、しっかりとチームワークを取りながらやっていくっていう所が。
――スケートってどっちかというと個人競技やん。今までずっとやってきてチームワークの時にいつも一緒の3人じゃないでしょ?
神崎:そうですね、ほぼないですね。全く一緒の3人が頻繁にやるってことは。
――ちょっと問題があったりとかないの?3人いて、一人がちがうこと言って「えっ?マジで?」みたいなん
神崎:なくはないですけど、そこはいろいろなシチュエーションを見ながら意見のすり合わせを。ジャッジとは異なって技術役員はより客観的に見る役割だと思うんですよね。ただやっぱり主観みたいな部分があるのは仕方ないんで、主観をいかに客観的な所に合わせるかっていうのをチームとして考えるながらやる。ルールの範囲内で3人でここっていう所を目合わせしてやっていくということですね。
――例えば、金土日試合があるとしたら、範くんはいつに入ってどういう準備をするの?
神崎:その試合がショート・フリーである場合は土日とかであると思うんですけど、金曜日に開会式とか抽選とかあると思うんで、そのタイミングでチームで集まってミーティングをする。大会のショートが始まる当日の公式練習があると思うんですけど、それを見に行って実際の演技を見たりしてこういうパターンはどうだろって話をしながら目合わせをしますね。
――公式練習であんまり練習やらん人もいるやん。ああいうのちょっと困ったりするの? 神崎:一応予定通りに進めてくれることがこちらとしては一番ありがたいことなので、そういう意味では予定と変わるようなことを公式練習のうちにすでにしているのを見たら、その段階で変わるというのをマークできるので、それはこちらとしては助かるんですけど。神崎範之さんからKENJIに質問!
――「振り付けをされる時に大事にしていることはなんですか?」。大事にしていることは人それぞれ選手によってちがうけども、選手の持ってるものをできるだけ前に出してその選手の弱点て言われるものを、その人の良いもので隠す。全体的にレベルが上がるように、その選手をよく見ることを大事にしてます
神崎:それぞれの選手に対して分析をされて、その上で向き合って、振り付けをどうしていくかということ?
――最初のあいさつ、スケーティング、例えばイーグル、イナバウアー、バレエジャンプ、全部やってもらって得意なものを見分ける
神崎:それぞれの個性がそこに滲み出てきているわけなんですね。
――っていう風にそれを大事にしてやってます。まあ範くんと言えば、エキシビションナンバーの、「カン様」。
神崎:カン様っていうのは、みなさんが付けてくださったんですよ(笑)。
――俺もなんかまわりから聞いて、カン様て誰?って
神崎:当時、流行っていた韓流ドラマの冬のソナタでヨン様がステキな演技をされていたと。その主題歌にそってプログラムを滑るっていうのが。
――知ってるよもちろん(笑)、見てたもん
J SPORTS 編集部
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