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フィギュア スケート コラム 2016年12月6日

【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】本田武史コーチエピソード1

フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2016-2017シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます! “若手コーチスペシャル”の2番手は、長野、ソルトレークと2度の五輪出場経験を持ち日本フィギュアスケート界のレジェンド的存在である本田武史コーチが登場。エピソード1では、指導者としての話や小さい頃にスケートを始めたきっかけをたくさん語ってくれました。ここでしか聞けない本田コーチの対談をお楽しみください!

コーチになったきっかけ

――プロとして今スケートやってはるけど、コーチになるのは現役の時から思っていたの?

本田:まったく思っていないです。とりあえず日本に帰ってくることすら考えてなかったんで。

――カナダにいたもんね

本田:カナダでいろいろ勉強しようかなって思ってたんで。

――なんでまたコーチを?

本田:歌子先生が、「今何してるの?関大でリンクができるから、帰ってこれる?」みたいな。えっ?ていう感じでした。「オープンするからちょっと手伝ってほしいんだけど」って。日本でのショーも決まってたんで、行ったり来たりでいいかなって思ってたんですけど、大阪着いたら歌子先生が「じゃあ、こっからお願いね」って言われて、小さい子たち預けられて、レッスンし始めて。歌子先生は1週間いなかったんですけど、帰ってきたら、「じゃあアパート探そっか」ってなりました。

――武史の?

本田:あれっ、展開早くね?って思っていました(笑)。

――1週間で小さい子を教えるは楽しかった?

本田:教えた経験もなく、関西弁も知らなかったので、最初は何をやっていいかわからなかったです。

――そうやな

本田:ずっと向こうに行ってたので、日本語も微妙なかんじで。

――それでも小さい子は関西弁で、「たけしせんせぇ~」って来るもんね

本田:そうなんです。

コーチとしての本田武史

――今コーチをやっていて難しいところってある?

本田:「なんでできないの?」って子どもたちに言ったらいけないんだろうけど、言っちゃってる自分がいるんで。そこの話し方は難しいですね。

――言い方悪いんだけど、本田先生はできてたからってこと?そういうことじゃなくて?

本田:変な話、この位置からこの位置まで「左手を上げなさい」って言った時に、なんでできないの?ってなっちゃうんです。わかります?振り付けやってる時に。

――ある、ある。まあ、ね。選手は一生懸命やってるからさ

本田:そうですね。トリプルもそうなんですけど、なんでできひんの?

――トリプルアクセルなんで跳べへんの?って、ちょっとちゃうもんね

本田:そうですね。跳んであげよか?

――その前の練習で跳んでるしな。あかんで(笑)

本田:だから、困ってるんですよね。

――選手とはどういう風にしゃべってる?

本田:すごくしゃべってくる子もいますし、一線を置く子もいるんで。思春期の女の子とかはすごく大変ですね。「近寄らんとって」っていうオーラを出していたり。

――え、関西弁でしゃべってんの?

本田:出たりしますね。家族がみんな関西弁なんで。できるだけ標準語でしゃべろうと思うんですけど、標準語でレッスンすると、怒ってるって言われるんですよ。

――ああ~、関西弁の人からすると、冷たく感じる時がある

本田:で、最初それが、子供たちにすごく不評だったので、できるだけ関西弁に近づこうと。

――よく使う関西弁は?

本田:なんで?っていう

――あ、なんでやねんじゃないんや。じゃあ試合とか行ってるやん、選手送り出します、その時もんなんか言うの?関西弁で言うの?

本田:いや。試合送り出す時は、その子にもよります。その時の調子にもよるし、まったく何も言わない時もあります。行っといで、とか。

――その時の選手の状況を見て。これは言わん方がいいなって

本田:これ言ったらこの子は、そればっかり気にしてできなくなるだろうなっていうのを考えたりして。

――じゃあ6分練習の時にそれを見てるの?

本田:はい。

――で、パッと呼んだり?

本田:呼んだりしますね。名前呼ばれた時に何も言わず、いってらっしゃいって

――で、終わりました。帰ってきたらどうするん?

本田:だからあれ注意したやんかって言う。

――あかんやん(笑)。

     

本田:けど、いつも帰ってきた時は、おつかれさんって。

――そうやんね。一生懸命やったしね

本田:そうですね。どういう出来であろうが、ここを練習していこうねっていう次に向けての話はします。

――それを言われたとしても変えられへんやん

本田:もうやってしまったことはしょうがないですよね。

――コーチとしてキスクラで選手と一緒に待ってる時はどんな?

本田:今のルールって難しくて。アンダーとかレベル判定とか、キックアウトされてたりとか。アンダーっていうのは、こっちから見るとそんな取られないでしょ、って思ってもジャンプが、すべて取られてたりすると、あれ、点数出てないなって思うので、あんまり点数に関してはなんにも思ってないです。その子がどういう演技をして、良かったね、次こうしていこう。点数が出た時に、「ひっくー」とか言うじゃないですか。でもそんなん試合によって点数が変わってくるから、点数じゃないよ。何ができた何ができてないっていうことを次やっていこうねっていう話はします。

――なるほどね

スケートを始めたきっかけ

――そもそもさ、スケートを始めたきっかけっていうのは?

本田:スケートを始めたきっかけは、地元が福島なので、小学校でスケートの授業があったんですよ。その後、あまり興味はなかったんですけど、スケート教室みたいなのに入りました。隣にゲームセンターがあって、バッティングセンターがあったんで、ずっとバッティングセンターにいました(笑)。

――バッターやったんや。スケーターじゃなくて

本田:けど小学校の作文みたいなやつには、サッカー選手になりたいって書いてありました。

――全然ちゃうやん

本田:まったく関係なかったです。

――最初、スピードスケートやってたんやんね?

本田:そうですね。

――スピードスケートからフィギュアになったきっかけっていうのは?

本田:兄がスピードスケートをやっていて。それで一緒にやらされていたんです。スケートには全然興味がなかったんですけど。

――いつ興味を持ち出したん?

本田:その時に、フィギュアの先生が、「フィギュアやってみない?」って。じゃあちょっとやってみようかなって。フィギュアやってみて、ジャンプとかスピンとかやり始めるうちに、あれ、なんか楽しいってなって。

――スケートはどこでやってたの?

本田:郡山でやってました。でもその先生が結婚するから東京に行くってなって。それで、福島のリンクが、宇都宮の選手とかがよく合宿に来てて。それで、その先生にちょっと習ったりして、合宿で盛岡行って、盛岡の先生に長久保先生を紹介してもらったんです。

――俺、最初会った時に仙台やったわ。仙台のイメージが強くって

本田:仙台は小5からですね。

――結構早い展開なんやね

本田:そうですね、半年くらいです、そこまで

トリプルアクセルを跳んだのはいつ?

――あれは?トリプルアクセルは?

本田:13歳です。

――中1?

本田:中2ですね。

――早ない?

本田:中1でトリプルトウループとトリプルサルコウとトリプルループ、3種類。じゃあ次、普通フリップ、ルッツっていくんですけど、アクセル、フリップ、ルッツでした。

――あ、そうなん。アクセルが先なん?ルッツがやっぱり一番?

本田:大っ嫌いですね。

――それは仕方がないね。嫌いになった理由ってなんやったっけ?

本田:ルッツがちょっとインサイド気味だったんで、それをアウトに直す練習をしてて。トウついてルッツ行こうとしたら、指の間にエッジが刺さったんです。靴貫通してました。それ以来もう怖くて。それからは、跳ぶ前にかならず腰が引けます。

――仕方がない

本田:もうルッツは引退してから封印しました。

――見てない

本田:やってないです。跳ぼうともしないです。僕の中では5種類しかないです。

――2003年、四大陸で、2種類の4回転でプログラムの中で?

本田:3回。サルコウとトウループ2発。

――その時すごかったよね?

本田:そうですね。あの時は、あと4回転フリップも降りてたんで、入れようかって話はしてたんですけど。まあ3回でいいんじゃない、っていう。

――すごくない?フリップ跳んでたん?

本田:はい。ループも跳んでました。

――あ、そうなん。ニュースやろ

本田:いやいや。あの時リバーダンスやってたじゃないですか。練習の時に、プログラム全部4回転とかでしたもん。

――ん(笑)?

本田:練習してる時は。

――まじ?全部降りたことあるの?

本田:ループだけはちょっと失敗してましたね。スピードがなかったんで。

――やっぱあれよね、本田武史って変よね

本田:えーと、はい。

――ちょっと人間離れしてるよね

本田:あんまり恐怖心がないんですよね。ジャンプに関して、ルッツ以外は。けどその時はルッツも降りてたんで。

――4回転?

本田:はい、5種類降りてたんで。なんかさらっと言っちゃってますけど。

――普通、できひんもんね

本田:オリンピック終わったあとになんかやりたいなと思って、4回転4回転の練習とか、4回転アクセルの練習とかもしたし。

――4回転4回転跳べるけど、リンクが小さいとか言ってなかった?

本田:はい。壁にぶつかったって。4回転4回転の2個目を頑張って跳ぼうと思ったら、降りました。ドーン、でした。幅と高さ出しすぎました。

――コツとかあんの?

本田:ノリ。

――ノリ?技術的なことじゃなくて?あ、跳んだろと思ったら跳べるかんじ?

本田:なんか4回回るまでしめとこうって

――これでも選手に言っていいんかなあ。4回転跳ぶにはノリと、もうちょっとしめとこかなみたいなかんじ

本田:けどそのもうちょっとが、怖さじゃないですか。なんですよそれが。

――その恐怖心がなければ、降りれる

本田:最後までしっかり伸びといたら一番、ゆるんだらだめだよって。ずーっと伸びたままです。

――そういう言い方してよ

本田:空中で、どんだけ斜めになっても降りてくるじゃないですか。うわって思ったジャンプでも降りてこれるんで、空中で一瞬の間に、「あ、ヤバい左に外れてる、じゃあ右側に戻してきて降りて、ああ降りた」って。

――もう、一瞬ですよね?

本田:はい。

――その一瞬でぱぱっと着地考えて?

本田:はい。あの一瞬で考えられることは3つくらいあります。

――教えて3つ

本田:ちゃんとしまってるか、どこで開こうか、軸はどこにあるか、さあ開こうか。あ、4つでしたね。

――でもあの一瞬でそう考えてるんやね。すごいねやっぱり。だって、映像見ても跳んで、回って、開いて、降りてるもんね。止まってるように跳ぶもんね

J SPORTS編集部

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