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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2016-2017シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、ゲストを迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます!
今回のゲストは、2008~2009シーズンにオンドレイネペラトロフィーで優勝を果たし、現在はコーチを務める中庭健介先生。エピソード2では現役時代の話しや中庭先生に指導を受けている川原星選手が登場して、先生の印象を話してくれます!
コーチとしての中庭健介
――では、改めまして、川原星選手です
川原:よろしくお願いします。
――顔引きつってんで(笑)
川原:手汗が(笑)。
――星くんは、中庭先生に習って何年目?
川原:習い始めたのが高校1年生の時からなので、6年目です。
――じゃあコーチとほとんど同じ期間だ
中庭:そうです、ほとんど一緒です。
――どう?中庭先生どんなかんじ?
川原:優しいです。
――ざっくりしすぎや(笑)。恐かったりとかしたことある?
川原:いや、基本的に。
――怒ったりは別に?
中庭:そうですね。
川原:わりと朝は…、ですかね。
――朝機嫌悪い人最低やで(笑)
中庭:いやいやいや(笑)。
――なんで俺見て笑ってんの?
川原:ノーコメントで。
――さっき先生にも聞いたんやけど、試合前に送り出す時に声をかけたり、いろいろ言葉を出してくれると思うんやけど、一番印象に残ってる中庭先生の言葉って?
川原:終わったあとですね。ショートが良くても悪くても、興奮状態だったり落ち込んでたりすると思うんですけど。いつも冷静にショートの内容を分析してくれるというか。なので明日につなげやすいというか。
――冷静なんだ?
中庭:結構頭とんでる時もあります。
――さっき頭真っ白になるって
川原:ほんとですか(笑)。
中庭:でもやっぱり、それはコーチ歴が備わってきて。最初、川原くんのジュニアグランプリクロアチア大会の、それが僕が引率した海外での初めての試合だったんですよ。もうその時、基本コーチって選手からは下半身見えないじゃないですか。もう震えてましたから。
――そうなんや。ほんで試合の時いってらっしゃいって言われんの?
川原:うーん。
中庭:星くんにはあんまり。
――星くんにはなんて言うの?
中庭:どっちかというと何も言わない。
――よっ!とか
中庭:それはないですね(笑)。
カバンの中身
――恒例なんですけど、バッグの中身を見せてもらっていいですか?
中庭:ほんとですかそれ?僕のバックですか?これですね。
――じゃあちょっと中身を出していってもらってもいい?
中庭:iPadですね。これが音楽かける用のiPhoneですね。
――どっちも黒ですね
中庭:氷の上で使うんで、充電器ですね。バッテリーとかが入ってますね。
――はい。今んところあんまおもしろくない
中庭:でしょ?
――今んとこね
中庭:ほんとにないんですよね。
――らくがき帳、なんも書いてへんやん
中庭:選手にこう書いて、このコース使っておいで、とか
――今日の一句みたいなのを書いて?
中庭:いやいやいや(笑)。ほんとにあと何も入ってないですよ。
――なんか似たようなもんばっかりやな
中庭:ですね。平べったい
――あるんでしょ?…ないな
中庭:ですよね。
――サイフは?
中庭:あっ、サイフ忘れた。
――えー、サイフの中身を見てさあ
中庭:リアルに忘れてる。
――まじ?
中庭:出ましたねクセが。忘れ物多いクセ。
――忘れ物多いんやったっけ?
中庭:多いんです。結構あります、やらかしたこと。スケート靴もありますから。
――まじで?
中庭:はい。
――ぱっとサイフ取ってきて。じゃあちょっと見せてもらっていい?
中庭:どうぞどうぞ。
――なんかないの?何これ?
中庭:これ僕がホークス好きなんで、そのチケットです。
――これからのやつ?
中庭:いや逆です。
――あ、もう使い終わったやつ?
中庭:使い終わったやつ。
――ちょっとゴミ箱に入れといて
中庭:いえいえいえ(笑)。これ選手を連れて引率した試合なんです。
――引率してソフトバンクの試合を見に行ったんだ
中庭:そうです。
――これは?
中庭:県の施設の指定証です。
――誰これ?
中庭:なんでこんなの入れてんだろう。多分大学生くらいの時です。
――全然面影がない。前髪よ前髪。まあ、こんなかんじです(笑)
今シーズン注目している選手
――今シーズン、注目している選手
中庭:宇野昌磨選手ですね。
――昌磨くんね。すごいもんね
中庭:ものすごいっす。もう鳥肌が立ちます、彼の演技を見てると。
――去年の世界選手権もすごかったよね
中庭:印象的なインタビューですね。
宇野選手インタビュー:今は悔しい気持ちでいっぱいで、演技もあまり振り返ることができないんですけど。次につながる失敗だったと思えるように、いろんなこと思い出して次につなげたいなと思います。
中庭:それが、今年どう形に表れるのかっていうのはすごく楽しみですし、びっくりですよね。あの4回転フリップ。
――びびったよね
中庭:いつのまに?みたいな。
――だって、トリプルアクセルがなかなかって言ってて、跳べだしたらどんどん跳んで。すごいよね
中庭:しかも世界選手権終わったあと2週間くらいで降りれるようになって、そのあとの試合で成功させてっていう。彼のすごさというか、それが今年安定して入ってくるとほんとにおもしろい。
――ほんまに世界のトップにいるんやもんね。じゃあ、海外で注目の選手とか
中庭:やはり僕は、憧れの選手としてはパトリック・チャン。
――1回ちょっとね、あまり良くなかった時期があって、またこう上がってきて。パトリック・チャンのどういう所が注目してるの?
中庭:滑りですね。ほんとに難しい技術やターンを、あんなに簡単に表現できる選手って、スケート技術に関しては歴代最高峰だと思うくらい、すばらしいスケートの技術がある。
――あれでもさ、逆に言うと損よね。あんだけ難しいのさらさらっとするからさ、見てる方は「なんか簡単なことしてるのかな」って思ってしまう時があるもんね
中庭:ありますあります。
――そうなんや。やっぱパトリック・チャンすごいんやね
中庭:あと昔から親交がありまして、小さい頃を彼を知ってまして。僕がカナダの方で練習してる時にそのクラブに彼がいて。
――あの人結構普段テンション高いよね
中庭:そうです、意外ですよね。物静かなかんじしますけどね、パッと見は。
――氷から上がったら結構テンション高くて、振り付けをみんなでやった時に、すげーテンション高くて、みんながちょっと引くぐらいに。あれちょっとおもしろかったわ
中庭:結構遊び好きですよね。
――遊び好きやからあんな難しい技とかぱっと思いついたり、やってみたりするんやろうね
中庭:注目したいですね。
現役時代を振り返って
――改めて、自分の現役時代を振り返って、どう?
中庭:自分なりにがんばってると思ってたし、今やっぱり振り返ってみると、もっとがんばれ、って言いたいですね。
――えー、がんばってたやん
中庭:いやあ、まだまだやれたと思います。
――それは、ジャンプで種類であったり、数であったり、フィジカルだったり、そういうこと?
中庭:それよりも心ですね。もっと自分が上に行けるんだっていう想いを、もっと持てたんじゃないかなと。いつしか、高橋大ちゃんであったり、ノブであったり、小塚くんであったりという存在が出てきた時に、少し引いたような状態で自分自身を位置づけていたというのが、今のがんばってる選手を見た時に、まだまだそういう部分が足りない。そういう選手でも食らいついていくんだ、という気持ちが弱かったのかなあと。
――あれだけやってても?
中庭:はい。まだまだ甘い部分が多々あったと思います。
――でもその経験はさ、自分のコーチとしてやってる時に、その気持ちを選手に伝えてあげればさ。もっとこう現実味のある教え方というか
中庭:それが良い言い方をすると、今の自分はプラスにはなってるのかもしれないですね。
現役時代の一番の思い出
――現役時代の一番の思い出って何?
中庭:ワールド、世界選手権はやはり、フィギュアスケート選手はオリンピック・ワールドに出るっていうのが非常に強い目標でした。今思い返すと、唯一そこが一番近かった場所で、0コンマ差っていうわずかな差で世界選手権代表を逃してしまった全日本ですね。2007-2008シーズンの。あれだけは自分の中でも強烈に。もちろん学んだ全日本でもあるし、引退をして振り返った時に、一番悔しい全日本でもあったし。あの時はみなさんの前で、大学生だったんですけど、人目をはばからず涙をしたことを今でも覚えてます。
――その時が、4位?
中庭:はい。代表を逃しました。
――0コンマいくつでも順位が下がってしまったら悔しいよね
中庭:その時はまだ、次にチャンスがあるって、まだまだ自分はこれを経験して強くなるんだっていうのがあったんですけど、実際代表になれずに引退をして、その時振り返る時に一番悔しい試合でもありましたね。
――それで2011年に現役引退。その引退を決めた理由っていうのは?
中庭:ひとつ自分の大きな目標で、2010バンクーバーオリンピックっていうのが最大の、現役最後の目標になってたんですよ。その前年までにやめるはずだったんですけど、2011年までやったんですよ。やはり一年間は、自分が指導者になるって決めてましたので、自分が指導者になった時に、こう技術を伝えるための、自分を使っての勉強じゃないですけど、そういったシーズンと位置づけて、最後そういった目線でも一年間やるようにしたっていうのが一年ちょっと伸びたというか。
――じゃあその2010年の時には、コーチにはなろうと思ってたの?もっと前から思ってたの?
中庭:もっと前ですね。
――どれくらいから?
中庭:大学卒業したくらいですね。現役しながら将来何をしたいかってか考え時に、やっぱり選手を育てたい。っていうのが強くあったので、選手をやりながらもそういった夢は将来の展望としてありました。
沖縄合宿
――この沖縄合宿、今年で何年目になるのかな?
中庭:コーチとしては6年目になりますね。選手としても合宿をやってたのでもう10年以上ですね。夏っていうことで、選手にとってこの夏を頑張るかどうかでシーズンに直結するじゃないですか。そして、やはり厳しい練習のあとには楽しみもないといけないので、沖縄というと有名なリゾート地なので、そういった楽しみもあって選手の心も体も鍛えられるというか。そういった部分で毎年収穫のある合宿をやってますね。
――朝からずっとリンクいるよね。空き時間とか何するの?
中庭:お昼に少し空き時間があるんですけど、朝も早くて貸し切りがメインなので、そういう時間はやっぱり寝てたりだとか。
――沖縄がもったいないよ?
中庭:ですよね。
――あるやん、あのきれいな海が
中庭:青い空もありますよね。
――魚が
中庭:待ってますよね。
J SPORTS 編集部
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