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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2015-2016シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、トップスケーターをゲストに迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます!
11月のゲストは美しいスケーティング技術でフィギュアファンを魅了する小塚崇彦選手。第2回では世界ジュニアやオリンピックでのエピソードなどを語っていただきました。
世界ジュニア 優勝までの長い道のり
――世界ジュニア優勝したんやね
小塚:そうですね、高校二年生の時に。でも世界ジュニアに出るまでに、結構時間掛かってますから。ジュニアの時にグダグダやっているんですよ。
――一年目の世界ジュニアはどうやったん?
小塚:ノービスから推薦してもらって出ているんですが、その時9番だったんですよ。結構頑張った。その次の年が18位。で8位に戻って。
――それで何年目で優勝したん?
小塚:結局高校2年生の時です。
ジュニア参戦7年目での初優勝
――7年目で優勝したん?
小塚:世界ジュニアに初めて出て優勝しました。だいちゃん、ロシア人、ロシア人、なるくん、で僕。
※
2002年 髙橋大輔
2003年 アレクサンドル・シュービン
2004年 アンドレイ・グリアゼフ
2005年 織田信成
2006年 小塚崇彦
――すごいな
小塚:だいちゃんが確か高1かなんかで優勝してるんです。
2006年 全日本 コスチューム忘れた!!
小塚:全日本でコスチューム忘れたことがあって。
――(笑)代々木?
小塚:名古屋です。
※2006年 全日本6位 SP5位 FS6位
――衣装忘れたんや、知ってるわ
小塚:そうそう。
――あかんで忘れたら。忘れもん多すぎるで
小塚:僕は現地調達できると思っているので、大丈夫です!
――「はい」でええねん!
小塚:その時に信夫先生(佐藤信夫コーチ)に言われたのは、その時トレーニングをハードにやってるから疲れちゃうから、忘れたなら忘れたでジャージ着て練習だけして、その間に誰かに取ってきてもらって、それで本番に間に合うようにすればよかったのに。崇彦が急に走りだしたから止められなかったって。すぐ近くのホテルだったから、自分で走って。気も動転しているし、何がどうなってるかもわからない状態でそのまま試合に。
壁にぶち当たったとき
――そうやって失敗とかあるやん、ジャンプでスランプがあったりとか、生活面でどうにかならないとか、壁にぶつかった時はどうやって乗り越えてるの?
小塚:壁に当たった時は一回逃げようとするんですね。どうしても。みんなそうなのか。強い人はそのまま上手くいくんでしょうけど。僕はどっちかというと強い方ではないので、ちょっと逃げてでまた戻ってきて。戻ってきた時は気をきゅっと入れて戻ってくる感じかな。
――じゃあその場から一回離れるんや
小塚:離れるというか離れずにそのままやっているんですが、気持ちはここにないんです。ここになくて違うところにいっちゃってる。
――そういう時って怪我しない?
小塚:します。
――やっぱりそうなんや
小塚:怪我は特に多かったです。去年の怪我はすごく多かった。シーズンオフ中に。首痛くなるし、足捻挫するし、肩脱臼するし。風邪ひくしインフルエンザにもなるし。
――病人やん(笑)
小塚:オールウェイズ(笑)。
――そんなフレーズいらんわ
2010年バンクーバー五輪初出場!!
※8位 SP8位 FS8位
――バンクーバーオリンピック出場の時はどうやったん?
小塚:出るまではすごい緊張しました。もちろん出ても緊張したんですが、出て曲が鳴った瞬間に、これ以上に掛かっているものは僕にはないんだなって。例えば世界選手権なら来年の枠取りとか、全日本選手権なら世界選手権に出られるかどうかが掛かっています。もちろん地方のブロック大会でも全日本で出られるかどうかが掛かっている。でもオリンピックってそれが掛かっているわけじゃなくて、その場の勝負じゃないですか。だから思い切ってやろうと思って、気持ちが変わって。すごく思い切ってできました。
――他の試合に比べても全然違う気持ちで入れた?
小塚:他のところだと変なわだかまりというかプレッシャーがどっかしらある。それも無く思い切ってやってきた。
――気持ちよかった?
小塚:気持ちよかったです。
――それはいいよね。試合を終えて気持ち良いというのはすごいよ。悔しさも多少はあるかもしれないけど、いいね
小塚:思い切って。気持ちよく滑ってきた感じです。
――オリンピックって誰もが出られる試合じゃないもんね
小塚:そうですね。それまでの積み重ねが大事になると思いますし。オリンピックというのは出れる人は限られている。でもみんなが目指していける、みんなの目標の場なのでそこに出られたというのはね。
――すごい特別なことやで
小塚:オリンピックは特別だと思います。
五輪でまさかのハプニング
――思い出した。ショートの時に音切れたよね
小塚:切れました。オリンピックの時に。
――あれは見る人が見たら、やった一番だ!みたいに(見える)
小塚:カッコつけてガッツポーズしているように見える。いやいや。音!
――あの時見ている方は楽しかったよ
小塚:ジミ・ヘンドリックスだったから北米でも受けて、お客さんも受けてたから。それで音がかき消されたんじゃないかという話もあったんですが、そうじゃなくて音を絞られてましたね。何回見ても最後にボンという音がなかった。
――ボンと出るはずのタイミングで
小塚:最後そこで顔上げるから。
――あれ鳴らへんなあと
小塚:なかなか無いことだから。
バンクーバー五輪 8位入賞
――で、バンクーバー8位、入賞。どうでした?
小塚:その時入賞という感覚があまりわかんなかったんですよね。やっぱりメダル欲しいし。
――そりゃあそうでしょう
小塚:出る以上欲しいというのが、頭の片隅にはある。入賞ってすごいのかなーよくわかんねーなと思って。でも入賞って言ってくれるし、まあいいか嬉しいやと思って、言われるから嬉しくなっていっただけで。
――いい性格でよかった
小塚:結構プラス思考なので。
初めての五輪で学んだこと
――オリンピックで学んだことはある?
小塚:オリンピックで学んだこと。オリンピックで学んだことは、それまでオリンピックよりもオリンピックに行くまでに色々どうするか。今までは練習をしたりしなかったりというのは多かったんです、気分のムラが。一つの目標に向かっていく気持ちというのが、そこまでムラが出ることなく向かうことを学びました。気持ちの面でオトナになるというか。
10/11シーズン 全日本金 世界銀
――だからその次の年がすごかった。全日本を優勝して、世界選手権も銀メダルで。それはオリンピックで学んだことが次のシーズンにつながった?
小塚:オリンピックで経験したこともそうですし、オリンピック後の世界選手権はそんなに。ショートはよかったんですが、フリーがバラバラで。その時の悔しい気持ちとオリンピックで学んだ気持ちと、それがうまくマッチしたというか。次のシーズンに活きたのかな。
ソチ五輪 落選
――この流れで聞きにくいんやけど、ソチオリンピックの時に全日本行ったけど、あの時に外れたというのはどうやった?心境として。
※2013年 全日本3位
小塚:全日本で3番になったから、ちょっと期待を持っちゃった自分がいて。いけるんじゃないか、どうだろう。でも3番になったことは嬉しいし。でわーっとなってるところから発表されて。集まって。その時に自分なりにドキドキしながら待ってる。で名前が呼ばれなかったので悔しいし。その時オリンピックだけじゃなくて世界選手権も外れてたので、そうかと思って。それが二重に悔しかったし。
落選の夜 KENJIとの抱擁
小塚:泣かないと思ってたんですが、KENJI先生が涙流してハグしてくれた時にね。すごい来ちゃって。
――そこまで頑張ってるのを間近ではないけど見てたし。みんな知ってる人やし、みんなが行ってほしいし、みんなが優勝してほしいと思ってる。その時に外れてしまう人がいて、表現できないね。
小塚:その後ですけど、枠があって選ばれる選ばれないがある。それはスポーツの世界だからしょうがないと思うしかない。それだけ自分の努力が足りなかったと思うしかないですね。気持ちは切り替えたんですが、心のどこかでずるずる引きずってた部分があったのかな。そこは難しかったですね。
悔しさを力に、、、
――スケートを今までやってきたなかでそれが一番悔しい思い出?
小塚:一番直近ですからね。一番鮮明に覚えてます。この先何かが起こったとしても、スケート人生の中で一番の大きな出来事と言っても過言じゃないかもしれませんね。嬉しかった思い出は嬉しかった思い出で残りますが、それ以上に悔しかった思い出というのは残るので。だからといってそれが全部マイナスかといったらそんなことはないと思うし。
――もちろん
小塚:オリンピックに出た経験もできたわけだし。ギリギリのところで出られなかったという経験もできたわけだから。両方の経験をできる人ってそうそういないのかな。そういう経験をうまく活かしていけたらなと思います。
【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】
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J SPORTS 編集部
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