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スポーツテレビ局J SPORTSの人気番組「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」2015-2016シーズンがいよいよスタート!日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん(KENJI)が、トップスケーターをゲストに迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます!
記念すべき新シーズン最初のゲストはソチ五輪・金メダリストの羽生結弦選手。第3回では羽生選手の被災地に対する想いなどについて語っていただきました。
練習環境の重要度
――どうでもいい話なんやけど、俺高校の時にブライアンさんにアクセル教えてもらってるからね
羽生:アクセル?
――アクセルじゃなかったかな?
羽生:シングルだったんですよね。
――その時はまだシングルやったんやけど。そのカナダ行って、クリケットでしょ?クリケットクラブの下のナチョスおいしいでしょ
羽生:食べてないですね。
――あ、食べてないの?
羽生:下にあります?
――今もあるんかな?作りは一緒やと思うけど。前にめっちゃデカイ芝生あるやろ
羽生:はい、クリケット場が。
――クリケット場、あそこでいっつもフリスビーしてたんやけど
羽生:フリスビーかい~(笑)。
――ナチョス食べてフリスビーしてて、もちろんちゃんと練習もしてたよ
羽生:あそこほんと良い環境ですよね。カナダ、特にクリケットは僕が選んだっていうのもありますし、選手のためっていう感じがものすごくありますね。もちろん会員制で結構VIPな方々とかいらっしゃって、テニスもありますしジムもあるし、いろんなことができる施設ではあるんですけれども、そういう環境の中で練習できる自分ていうのは小さい頃は想像もできませんでした。僕、リンクが2回なくなってるんですよ、ホームのリンクが。勝山に移る前に泉のリンクでずっと練習していて、そこが経営難で潰れてしまって。その時に勝山に移ってそれからまた復活したんですけど、荒川さんがトリノで金メダル獲ってそこでトリノの会見で言ってくださったので。それで県とか市が動いてくれて、それでまた復活して、でもそのあとにまた震災があってなくなって、ということを経験しているので、練習環境のありがたみっていうのはものすごく感じてるんですよ。だから、これだけ練習に集中もできて、アップも自分がしたいようにできて、クールダウンとかもそうですし、トレーニングに関しても何でもできる施設なので、ほんとに練習環境って大事だなあと今ものすごく痛感してます。
――フリスビーもしたらいいよ
羽生:フリスビーはしないです。
――ああそう。なんでまたブライアン・オーサー氏になったん?
羽生:やはり、練習環境を求めたっていうのもかなり大きな要因ではあるんですけど、ブライアンというよりも僕は結構合宿とかアイスショーだとか試合の公式練習とかで上達することがものすごくあるんですよ。
――そうなんや
羽生:例えばアイスショーの練習中に4回転初めて跳べたりだとか、今までの4回転はブライアンか誰か先生に見てもらったとかじゃなくて、アイスショー中に跳べてるんですよね。で、トリプルアクセルも合宿中に跳べてるんですよ。そういう、ライバルじゃないですけど良いお手本がいる中でやりたいということを考えた時に、ちょうどその前の年に急成長してたハビエル・フェルナンデス選手がいる環境に行きたいなと。その環境に行けば、必然的にそのハビエルのジャンプが確率高くなった理由だってわかると思いますし、それにつられて自分が練習できればもっとうまくなれるなと思って。
――負けず嫌いやもんね
羽生:そうなんですよね。ショーでもめちゃくちゃ負けず嫌いですもんね。
仲の良い選手は?
――じゃあさ、ハビエルとかナム(ナム・ニューエン選手)とかいるけど、なんかおもしろ話とかある?
羽生:なんですかね、ハビとナムは結構いろんなことして遊んでるんですけど、僕はそれを見て「俺は遊ばねーぞ」って言って練習してる感じはあります。
――そうなんや
羽生:そういうこともあるし、あとは競争とかはしないですけども。これはあんまり面白くないかもしれないですけど、ハビが例えば練習でフリーをノーミスしたとします。そういう時に限って僕が調子悪かったりするんですよ。結構やるんですよ。そういう時、基本的にコーチが慰めてくれるんじゃなくて、ハビが慰めてくれるみたいな。で、逆もあるんです。ハビエルがすっごい調子悪くて、僕がめちゃくちゃ調子良かったりしてると、コーチが慰めるというよりも、僕とかナムとかが「大丈夫だから。跳べてたじゃんこないだ」みたいな。
――ほんとにこう良いライバルでもあるし、仲良いし
羽生:そうなんですよ。
――じゃあ他に仲良い選手とかいるの?
羽生:いますいます。ただ、名前言っても多分わかんないですよね。
――いや、俺わかると思うよ
羽生:多分わかんないと思う。
――誰誰誰?ほら俺クリケット行ってたから
羽生:いや全然世代が違うじゃないですか(笑)。ここまで否定すると結構傷つきますよね。
――いやいや。誰ほんま?
羽生:うーん。て言われるとあんまりいないのかなあ?でもそんなにクリケットでキャピキャピしてるタイプじゃないんですよ僕。
――あんなにいつもキャピキャピしてるのに?
羽生:日本ではあれになるんですけど、日本だからこそなんですよ。やっぱり練習環境じゃないから。
――もうあそこは自分の練習を集中させる場所なんだ
羽生:結構スケートに対して本気でのめり込んでる時の人格と、他のことやってる時のオンオフがすごい激しいんですよね。
――あ、それはわかるよ。振り付け中でもさ、ちょっと復習しといてって言った時あるやん。で、次に声かけようとする時に、たまに声かけにくい時がある
羽生:本気でやってますからね。集中に入り込む時と、スケートにのめり込んでる時と、例えば同期がいて楽しい時とか、信成くんとめっちゃおもしろい話してたりとか、そういう時のテンションの差はものすごい激しいです。
――移動中のバスとかでノブといつもはっちゃけてるよね
羽生:はっちゃけてますね。基本的にノブくんがはっちゃけてるだけなんですけど。
――いやそうでもないよ?
羽生:そうでもないですか?最近なんかツッコミが強くなってきたんですよね。なんかノブくんが別にボケてるわけじゃないんですけど、ツッコまれるようなことばっかりしてるんで。
――で、ツッコんであげるん?
羽生:ツッコんであげる。あげてるわけじゃないですけど。ツッコまないと耐えられない。
――そうなんや。まあ今度そこに俺も混ぜてよ
羽生:だいぶ混ざってると思う。でもなんか「もうええわ」みたいな顔してる時もありますよね。
――そんなことない。でも移動中のあのバスって楽しいよね
羽生:楽しいですね。
【フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋】羽生結弦選手エピソード
◆エピソード1
»前編の記事はこちら »後編の記事はこちら
◆エピソード2
»前編の記事はこちら
»後編の記事はこちら
◆エピソード3
»前編の記事はこちら
J SPORTS 編集部
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