フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
【中京大＆中京大中京高スペシャル】宇野昌磨 後編

スポーツテレビ局J SPORTSで絶賛放送中の「フィギュアスケーターのオアシス♪KENJIの部屋」では、日本選手はもちろん、海外選手のプログラムも多数手掛ける振付師・宮本賢二さん（KENJI）が、トップスケーターをゲストに迎えて、楽しく、真剣にトークを繰り広げます！5月、6月はフィギュアスケート界の名門・中京大学＆中京大中京高スペシャルをお送りします！
第三弾は端正なルックスと表現力豊かなダンスで女性ファンを魅了する17歳、宇野昌磨選手。後編となる今回は、スケートと真摯に向合う宇野選手の人柄が伝わるトークが繰り広げられました。

今シーズンを振り返って

――大輔選手がすごい好きって聞いたんやけど、好きなん？

宇野：憧れてます。

――どういうところが憧れなんかな？

宇野：特に表現力。初めて髙橋大輔選手を見た時にすごい感動して、それから憧れの選手になったんですけど、あの表現力が一番憧れてます。

――その時のプログラムって覚えてる？

宇野：「オペラ座の怪人」。

――ああー、東京の世界選手権の時

宇野：それは全日本選手権で見たんですけど。

――ちなみに俺、大ちゃんのオペラ座の怪人のステップに入る前のモノマネめっちゃうまいで。別に見たくない？

宇野：いや、見たいです（笑）。

――でも表現力で言うとやっぱり昌磨くんもすごいよ。派手に動くんじゃなくて小さい動きで観客に表現を見せるっていうのはすごいと思うよ。練習を見てても思うもん

宇野：ありがとうございます。

――でも大ちゃんも言ってたよ。今注目の選手いる？って聞いたら、やっぱ昌磨くんでしょうって

宇野：ありがとうございます。

――アメリカに行っちゃったんで（笑）。やっぱり身近に大ちゃんとかもいるし、そういうのを見てたらオリンピックとかでメダルを獲りたいって思いは強くなる？

宇野：いつかああなりたいと思いますけど、まだまだかなとも思います。

――いやまだまだではないでしょ。近い将来すごいことをやってもらわんと

宇野：がんばります。

――じゃあ今シーズンどう？振り返ってみていろいろあったと思うけど

宇野：今シーズンはほんとにすごい良いシーズンで、まあ良いこともありましたしすごい勉強になるような経験もさせていただきましたし。この1年は自分のためになる良いシーズンだったかなと思いました。

――しっかりしゃべるなあ、声ちっちゃいけど。その中で良いことも悪いことも含めて、一番印象に残ってることって？

宇野：全日本ジュニアで4回こけたことがすごい印象に残ってます。8個中4個こけました。

――半分こけちゃったんやな。まあいろいろ経験して、これからの課題というかどういうところを強化していきたいなと思ってる？

宇野：技術的なものもシニアにあがって戦っていく中で必要だとも思うんですけど、特に大きい試合では世界ジュニアのように緊張してしまって、本来の力が出せないっていうのが昨シーズンは結構ちょこちょこあったので、そういう技術的にもメンタル的にも来年はもっと鍛えていきたいなと思ってます。

――いつもこう安定してるように

宇野：そうです。

――じゃあスケートで、なんでもいいねんけどここ見てほしいとかこだわってるものとかってある？

宇野：ないです。

――ないの？なんでもいいねんで、髪型でもいいし、服装でもいいし

宇野：演技を4分間みてほしいと思っています。

――ちょっと外れるねんけど、昌磨くんの少しジャンプがつまるではないけど、バシッと降りるんじゃなくてちょっと揺らぐ時の右手の動き。あれが良いなと思う。あれは無意識にやってんの？

宇野：無意識で、最近はクセになってます。

――演技にも入れるよね。あれバレてないと思ってた？

宇野：みんなに言われる。

――みんなに言われる（笑）？昌磨くんが思う理想の演技、ここをこう見せるとか

宇野：ジャンプも跳ばなきゃいけないと思いますけど、表現力でファンのみなさんの記憶に残るような演技が理想の演技です。

――昌磨くん結構こう目も鋭いし印象的やし良いよね。俺なんてふわあってしてるからさ。好きなエレメンツは？ジャンプでもスピンでもステップでも

宇野：全部同じくらい。

――全部同じ？苦手なジャンプとかはないの？

宇野：ルッツ。

――ルッツ苦手？でも今日きれいに跳んでたやん

宇野：狙う位置を直したらすごい確率が下がってしまって。なので今はルッツが一番苦手です。

――そうなんや、アクセルは今は結構楽に跳べるようになった？

宇野：前よりは体力がそんなになくても跳べるようになりました。

――ポンポンポンポン跳んでるもんね。じゃあこれまでで、一番好きなプログラムってどれ？自分の中で

宇野：おととしのショート。すごい好きってわけではないんですけど。

――なんていう曲やった？

宇野：曲名を全然覚えない。

――覚えなさい曲名は。どんなんやったっけ？

宇野：「ブレード・スピリッツ」。

――それのどういうところが好きだったの？

宇野：踊りやすかった。

カバンの中身

宇野：携帯、お財布。

――なんでスケーターはみんなマスク持ってんの？

宇野：きのうおとついまで東京行ってて、新幹線とか移動の時につけなきゃいけないかなってことで。たまたま入ってた。

――でもね、みんな持ってる。他は？

宇野：ワックス、リップ。ティッシュとボールペンと。

――これってもしかして大阪でもらったやつ？

宇野：わかんない。

――大阪のタクシーでこれもらいますよね？大阪でタクシー乗ったかな？最近

宇野：ああ。乗りました。

――まあ、こんな感じですか。昌磨くんってゴルフもやるって言ってなかった？

宇野：ゴルフ、最近時間なくてやってないんですけど。

――どれくらい飛ばすの？ドライバーで

宇野：全然。最近やってなくて、100ちょっとくらいしか飛ばない。

――まっすぐ飛ぶの？

宇野：曲がっていきます。

――それは良い方なんじゃないの。俺めっちゃ曲がっていくで。自分でちゃんとクラブも持ってんの？

宇野：1，2年前のがあって、ちょっと短いかもしれないんですけど。

――ちょっとスイングを。昌磨くんのスイング見たことないもん

宇野：そんな（笑）。

今聞きたい質問

――先輩の本郷理華さんから、質問が

宇野：「最近あった楽しかったことはありますか？」。楽しかったこと……。今シーズンが終わってオフシーズンなのでエキシビジョンだったりシーズンとは違った生活を過ごしていて、たまに友達と遊んだりするので、そういうところが楽しかったです。

――スケート離れてちょっと買い物とか行ったり、話したり。そういうのが最近楽しかったんや

宇野：そうですね。

――そんなもんやもんね、1週間休んで旅行ってわけじゃないもんね。じゃあ「表現力を磨くにはどのような練習をしたらいいですか？」。これはまじめに答えた方がいいの？いろんな選手の演技をいっぱい見る。日本の髙橋選手や小塚選手だけじゃなくて、海外の選手のジュニアでもそうだしシニアでもそう。いろんな人を見て演技の良いところを頭に入れて、そのあとその人の曲を調べる。で、その曲を調べてそれの背景を勉強する。その時の時代であったりとか、中世だったらその時代のことを勉強して、この今日でこのストーリーで、この選手はこういう表現をしてるんやなって思ったら、自分にどんどん知識が入ってきて今度は美穂子先生がこういう風にやりなさいって言ったら美穂子先生の言葉を自分なりにアレンジができると思う。ここはもっとやわらかく、とか。でもその裏にほんとはもっと強く動きたいけどガマンしてやわらかく動くとかそういうことが自分でできるようになるから、いろんなものを見ていろんなものを勉強すればいいと思う

宇野：ありがとうございます。

――じゃあもう一枚。「試合の時の6分間練習から出番までの過ごし方」。俺が選手の時？俺はね、部屋の端っこの方で座禅を組んでた。これは嘘じゃないよ。まずは自分のアップするやん。で、曲聴いて踊るやん。そのあとに自分でイメトレというか、曲もなしにして音が聞こえないように自分ひとりになる。座って座禅組んで、自分のイメージをずっとやって試合くらいに汗をかく。それで、悪かったらそこをやり直してずっとやって、よし、って頭がスッキリしてから試合出てた。昌磨くんはじゃあどうしてた？

宇野：そういう決まりごとは全く作ってなくて、ほんとに何したらいいかわかんないですし、みんなルーティンみたいにこれを試合前に食べたりこれをやったりってみんな決めてるんですけど、全然そういうのがなくって。毎回違うと決めたら？ってみんなに言われるんで。

――まあ先生が決めたらって言うんやったら決めた方がいいと思うけど別にそうじゃなければいいんじゃない？だって、これをしてるって言うたらさ、もしなんかの状況でそれができなかった時に心が揺れたりするから、今くらいの方がいいと思うで。まあまたいろいろやってみたらどんどん変わってくるよ。平昌オリンピックがあるのでそれでぜひメダルを獲りに行ってもらいたい。これは韓国語の本と、学業のお守り。勉強もしっかりしいやっていう。勉強とか得意？

宇野：苦手です。

――苦手なん？苦手科目は？

宇野：暗記。

――暗記？暗記すんのが嫌なんや。でも振り付けすぐ覚えるやん。あっそうでもないか

宇野：刑事くんとずっと振り返って、すごい覚えるの遅いです。

――え、刑事そんな遅くないよ

宇野：刑事くんにいつも教えてもらってます。

――じゃあアイスショーの時とかも結構大変なんや。では最後に今後の目標を聞かせてください

宇野：来シーズンからシニアに入って、今までジュニアだったんでどんなシーズンになるかもわからないですけど、まずはケガしないように。またこれからも気を抜かず精一杯練習していって、シニアに入ってすぐ結果が出るとも思っていないので、自分の力をちゃんとこの1年で自覚してまた次のシーズンにつながるような良い1年にしたいなと思ってます。

――すばらしい答え。まわりの人みんなが応援してます。ほんとにケガと体調だけは気をつけてがんばってください。これからも応援してます

宇野：ありがとうございました。

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