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フィギュアスケーターのオアシス♪ KENJIの部屋
【中京大&中京大中京高スペシャル】村上佳菜子 エピソード3
フィギュアスケートレポート by J SPORTS 編集部
第一弾は笑顔が魅力的な村上佳菜子選手。エピソード3となる今回は、一時は引退も考えたスケートを見つめ直す彼女の心の声をお届けします。
村上佳菜子のこだわり
――すごいこだわってる部分とかある?
村上:やっぱりスケーティングです。
――スケーティングの何にこだわってる?
村上:まあ全てなんですけど、押すとかじゃなくて、押すよりも変える時の動作が汚いんですよ。
――汚くはないけどね
村上:いや、汚いから、それを今先生と直してます。モホークの時だったり、モホークってつなぎじゃないですか。ジャンプで言ったら跳ぶ前の向き変えなきゃ、みたいな。それをもっときちんとできるようにすれば、ジャンプも失敗が少なくなるんじゃないかって先生も言ってて。それでそういう滑りを直していこうってかんじ。
――今スケーティングを簡単に練習するっていうと押して、押して。戻すっていう動作はあんまり練習する時間ないもんね。ジャンプの練習もスピンの練習もせなあかんから。いやすごい大事なことやと思う
村上:それが今佳菜にとって必要なんじゃないかって先生が言ってます。
――僕も勉強になります。満知子先生はアイスダンスもすごい詳しいから、俺組んだことあんのよ
村上:素子先生に見てもらってから振り付けの見方が変わりました。なんか今までは、手をこうしてって言われたらただこうしてるだけみたいな。じゃなくて、ひとつひとつにストーリーを作ってくれるので、それですごく入り込みやすくなったというか。手を握るにも、毒々しいけどりんごを握りつぶすとかそういう風に教えてくれるので。振り付けする時ここはこういう感じなのかなって自分でも考えられるようになったし、すごくそれは変わりました。
――俺もまたそれは勉強したい
村上:でもすごい独特ですよ。「春巻きー!」とかって言いますもん。例えがすごいおもしろくて、「ここはすごく油ののったお肉みたいな感じ」とか。通してる時にそれを叫ぶんですよ、「肉ーっ!」とか「春巻きーっ!」とか(笑)。
――傍で見てたらちょっと怖いやんね
村上:そうなんですよ(笑)。
お気に入りのプログラム
――佳菜子ちゃんのお気に入りのプログラムを教えて下さい
村上:ジュニアの時のフラメンコと、あとヴァイオリン・ミューズもそうですけど、プレイヤーフォーテイラーと、その時のフリーのタンゴです。ジュニアの時のフラメンコは、フラメンコの先生も一緒に振り付けしたやつなんですけど。曲の中に手を叩く音だったり足の音とか入ってるんですけど、それが全部あとからフラメンコの先生がほんとにやって入れてくれた音で。そういうのがあるからやっぱりあれはすごく思い入れがある。初めてそういうこともしたので。そのプログラムに合ったところに手拍子とかあるし、合わせるんじゃなくてプログラムに合わせたやつだったので。ヴァイオリン・ミューズは素子先生がレッスンしてくれてすごいものになったので。で、世界選手権でスモールメダルなんですけど、もらえたプログラムでもあるのでそれもすごく好きです。プレイヤーフォーテイラーは、友加里お姉ちゃんが昔使ってた曲で、そのシーズンの世界選手権もすごく良い結果が得られたし、初めてそういうきれいな曲で滑ったので、すごく評判が良かったですし。そのシーズンのフリーでタンゴを滑って、タンゴもすごく評判が良くて、自分もすごく好きだったので。
シニアデビュー
――シニアデビューしてグランプリファイナルいきなり出たんやったっけ、3位?どうやった?村上:まあすごい勢いに乗ってたので。でも失敗したんですよ、グランプリファイナルの時に。それがなかったらもうちょっと良かったかも、っていうのがあったのは覚えてます。
――グランプリファイナルって選ばれた人しか行かれへんもんね。出るだけでもすごいね
村上:調子乗ってました。
――いやそうじゃなくて(笑)。努力してない人がそんなこと言ったらあれやけど
村上:今は全然思えないです、そんな風に。
――なんで?逆に?
村上:今そこまでの実力がなくなっちゃったからだと思います。なんかやっぱり目の前に見えてたら、ファイナルで優勝するとかが今の自分にとっては遠すぎるからそう思えない。
――遠くはないよ。手段であったりこれからまた新しい努力であったり挑戦をして、それがどんどん近いものになってほしい
村上:今はその時に戻れたらいいなと思うので、がんばりたいと思います。
――真央ちゃんも言うてたんでしょ、また良くなるって。毎日毎日一緒に練習してたやん、その真央ちゃんが言うんやから絶対そうなるよ。まあ、ファイナルもありまして、四大陸優勝。その四大陸はどこであったん?
村上:台湾?
――その時は生ニシンはやめて?
村上:はい(笑)。そういうものはその時に学んだので、例えば牡蠣だったりとかは絶対食べないようにしてます、試合前は。
――四大陸での思い出は?優勝した時の
村上:そのシーズンも結構苦しい感じで来てたので、自信がすごくついた試合ではあったと思います。ショートもフリーもパーフェクトだったので、点数もすごい良かったですし、優勝もできたし。さっきの話じゃないですけど、昔の感覚が戻ってきた気がしました。でも一瞬で終わっちゃった(笑)。
――なかなか返事しにくいことばっかり言うね
村上:ネガティブなんですよ基本。自分に自信持ちたいけどそう言えないですね。
――今度から言っていこ。言魂とかあるしさ
初めてのオリンピック
――今度はオリンピック。初めてのオリンピックどうやった?
村上:なんかあっという間だったけどなんか長かった。すごい複雑な試合でした。
――どういうこと?
村上:やっぱりシニアだけの試合じゃないから、他の人がいるっていうのが、それがひとつの町みたいな所でやるっていうのが、すごい不思議な感じがしました。
――ユニバーとかは行ったことないの?
村上:アジア大会で。
――でも地方に散らばるもんね。楽しかったのは楽しかった?
村上:楽しかったです。試合以外は(笑)。
――でもそうやろね。俺はオリンピックに行ったことないからその緊張感はわからへんけど、日本を代表してすごいプレッシャーもあるし緊張もあるし。練習の時とかも全然違った?
村上:なんか違いました、何って言ったらいいかわかんないですけど。今までの試合とはすごい違う雰囲気を感じました。
――ごはんとかちゃんと食べれてたの?喉を通るというか
村上:それは大丈夫です。食べ物は別です。
――そっか、そこにはあっこちゃんもいるし真央ちゃんもいるし、それは良かったね。そのオリンピックで改めて思い出は?すごいこれが良かったとか
村上:そういう所で試合ができた経験自体が思い出なんですけど、それ以外はゲームセンターみたいなのがあって、選手村の中にあるんですけど、そこでみんなで卓球したりとか、ビリヤードしたりとか。そういうことってないじゃないですか、試合期間中に。もちろん試合終わってからなんですけど、そういうのがすごく楽しかったです。
――メンバーすごいよね。ソチメンバーで卓球?誰が一番強かったん?
村上:全員一緒には行けなかったんですけど、あっこちゃんは強かったですけど町田くんめっちゃ下手くそでした(笑)。
――ビリヤードは誰が一番うまかったの?
村上:それはあっこちゃんと大ちゃんと佳菜の3人だったんですけど、やっぱり大ちゃんがうまかったです。
引退も考えた
――二十歳で、いきなりベテランみたいに言われるやん。そのことについてはどう思う?
村上:うれしいけど、その言葉に負けてる感じが自分ではします。
――うーん、負けてるとかは思わないけど。だってみんながみんな経験していくことやし一回はそうなるんかなって思うけど、大体、今までベテランというと23,4になってから言われるから。今上がボンってやめて一番上ってなったらそら相当プレッシャーなんやろなと思って。でも二十歳やもんね。いろんなプレッシャーもあったし、先シーズンそんなに納得いく演技じゃないって言ってたやん。そういう時に引退とか考えた?
村上:世界選手権終わったあとはもうやめるって思いました。フリーが終わった時に、まあジャンプもミスしたんで悔しかったですけど、なんかやりきったっていうかすごいスッキリして終われたので。演技が終わって最後に挨拶するじゃないですか。その時に「ああ、終わりだー」って感じがしました。
――何かを考えてるわけではなく、雰囲気でなんかスッキリしたんや
村上:でもほんとに世界選手権終わった時はそう思いました。
――それで日本に帰ってきて?
村上:先生とかといろんな話をした時に、やっぱり一番思ってるのはやりたい、続けたい。今までスケートしかやってきてないし、好きだし。やりたいっていう気持ちは誰よりも負けないと思うんですけど、ただ新しく出てきた子たちはばんばんジャンプも跳べるし、それに自分がついていける自信がないから、やめたいやめたいの方向に行ってるんですよ。だけど先生と話してて、まだ挑戦してないことってたくさんあって、例えばトレーニングをやってからスケートするだったりとか。やってないことをやってからできなかったらやめようと思って、それをとりあえず今年はやろうと。それでやっぱり続けようとなりました。
――陸トレってあんまりせえへんかったん?
村上:全然してないです。
――でもやったらまた違うんじゃない?
村上:昔は体操やってたりダンスやってたりしてたんで、もちろん小さいからその筋力だけでできてて、それだけでやってきたんですけど。やっぱりもう大人になって女性の体に変わるじゃないですか。そこからは全くトレーニングしていなかったので、変わってくるんじゃないかなというのを期待してやろうと思ってます。
――なんぼでも変わると思うよ、言うても二十歳やし。30すぎくらいの感じで言うてるけど。今からどんどんなんでもできると思う。
◆フィギュアスケーターのオアシス ♪ KENJIの部屋
【中京大&中京大中京高スペシャル】村上佳菜子 エピソード
» エピソード1の記事はこちら
» エピソード2の記事はこちら
J SPORTS 編集部
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