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フィギュア スケート コラム 2012年1月28日

【フィギュア欧州選手権レポート】 女子ショートプログラム公式練習

フィギュアスケートレポート by 野口 美恵
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2012年欧州選手権5日目となる1月27日朝、女子ショートの公式練習が行われた。3度のタイトル保持者であるカロリーナ・コストナー(イタリア)を大本命に、キーラ・コルピ(フィンランド)、クセニア・マカロワ(ロシア)、アリョーナ・レオノワ(ロシア)、エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ(グルジア)、ヴァレンティナ・マルケイ(スペイン)、ヴィクトリア・ヘルゲソン(スゥエーデン)らが表彰台を巡り大混戦が予想される女子シングル。それぞれが、ジャンプやステップの確認を入念に行った。

第4グループで最もキレのある動きをしていたのは、エレーネ・ゲデヴァニシヴィリ。今季からカナダのブライアン・オーサーのもとに移り、ジャンプを徹底的に見直してきた。シーズン前半戦はスケートアメリカ7位、NHK杯5位と調子を上げてきている。練習では3回転ルッツ+3回転トウを降りるなど、攻めの姿勢を貫き、いい緊張感を保っていた。

ヴィクトリア・ヘルゲソンは、なめらかなスケーティングに一段と加速が着くようになった。ステップは、ターンで加速していく見事な仕上がり。3回転トウ+3回転トウを何度も練習していたが、この日はクリーンな成功がなかった。マエ・ベレニス・メイテ(フランス)は持ち前のバネを武器に、パワーとスピードのあるジャンプを次々と成功。スピンの軸が安定して回転速度がこれまでに比べて数段速くなるなど、ジャンプ以外の魅力が磨かれてきた。

第5グループは、誰もがややジャンプで苦戦している様子。3回転+3回転を練習するも、クリーンな成功者はいなかった。キーラ・コルピはジャンプ練習はあまりせずに、昨シーズンからのプログラム「虹の彼方に」をしっとりと踊り、プログラム全体の確認程度の練習に終始した。クセニア・マカロワは、身体全体がより筋肉質になり、演技の緩急が増した。スピードのあるジャンプやステップなど、滑り自体のレベルが高くなり、大人の滑りになった印象だ。ジャンプは3回転ループの練習に終始していた。

今季から佐藤有香コーチのもとに移ったヴァレンティナ・マルケイは、キレのあるダイナミックな踊りが更に魅力を増し、本番さながらの勢いのある演技を見せた。3回転ルッツ+2回転トウなどのジャンプも安定し、調子は良さそうだ。

優勝候補筆頭のコストナーは、グランプリシリーズ後、一気に身体を絞った様子。演技にしなやかさが増した。3回転+3回転には苦戦していたが、スピードを殺さずに流れの中で跳ぶ3回転ループなど、見所満載。気合の入ったステップでは、エッジを倒しすぎて転ぶ場面もあったが、それも深いエッジワークあってこそのハプニング。女王の貫禄溢れる滑りを披露した。

ニコライ・モロゾフのもと新たな魅力を開花したアリョーナ。3回転トウ+3回転トウを何度も練習していたが、スピードがあり過ぎてコントロールが難しい様子だった。コストナー同様、身体をかなり絞り込んできた様子で、気迫がみなぎる。演技全体から、前へ前へと滑り出して行く勢いを感じさせる仕上がりになっていた。

女子ショートは現地時間の27日13:00(日本時間22:00)から行われる。

野口 美恵

元毎日新聞記者。自身のフィギュアスケート経験を生かし、ルールや技術、選手心理に詳しい記事を執筆している。日本オリンピック委員会広報としてバンクーバーオリンピックに帯同。ソチ、平昌オリンピックを取材した。主な著書に『羽生結弦 王者のメソッド』『チームブライアン』シリーズ、『伊藤みどりトリプルアクセルの先へ』など。自身はアダルトスケーターとして樋口豊氏に師事。11年国際アダルト競技会ブロンズⅠ部門優勝、20年冬季マスターゲームズ・シルバー部門11位。

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