【フィギュア欧州選手権】みどころ vol.2 女子シングルス

◆コストナー連覇？

ディフェンディングチャンピオンのカロリーナ・コストナーが、ダントツの優勝候補。欧州選手権では過去5年連続で表彰台に上がり（優勝3回・2位1回・3位1回）、今季はグランプリファイナルで銀メダルを獲得した。しかも、やはり過去3年で欧州表彰台に上がり（2009年優勝）、昨年は本人も驚きの世界選手権3位という成績を上げたラウラ・レピストが、アキレス腱の故障を理由に欧州選手権の棄権を発表している。安定した強さを発揮するライバルの不在により、コストナーの優勝の可能性は一段と高まっている。

表彰台争いはレピストと同じフィンランドのキーラ・コルピと、アリョーナ・レオノワが繰り広げることになるだろう。2人とも欧州4位なら経験済み。美しきコルピは今シーズン、浅田真央や長洲未来といった有力選手揃いのグランプリシリーズ・フランス杯で優勝し、嬉し涙を流した。

2009年世界ジュニア女王のレオノワは、今季の国内選手権では2位に終わったものの、フリーではコーチもファンも、そして本人も心の底から満足できる滑りを実現させ、やはり歓喜の声を上げた。調子を上げてきている若き2人の、初めての欧州選手権メダルは何色だろうか。もちろん昨大会で3位に入ったエレーネ・ゲデヴァニシヴィリの存在も忘れてはならない。

また地元スイスの女子フィギュアスケート界を長年引っ張ってきたサラ・マイアーが、人生最後の競技会へと挑む。2007年・2008年の過去2回欧州選手権で銀メダルを手にした26歳は、今季は負傷に苦しめられ、出場キャンセルが続いた。それでもプロ転向前の「最後の大会でメダルを獲得したい」とベルン入りを決意。「脚はまだ痛むようだが、大丈夫。彼女は極めて集中している」とコーチも力強く断言している。

※エントリーメンバー・予選結果等は、ISU公式ページでご確認ください。