【フィギュアスケート】五輪直前！欧州各国の代表が出揃う！

バンクーバー五輪のフィギュアスケート競技開始まで、あとちょうど2週間。ヨーロッパでも各国代表が出揃って、各選手たちは4年に1度の本番へ向けて最終調整を積んでいるところです。代表「1」枠をめぐって大いに注目されたあの国の男子選手も、すでに北米大陸で集中合宿生活に突入したようです。

◆スウェーデン
五輪代表
男子：アドリアン・シュルタイス

スウェーデン男子スケーターにとって、そしてスウェーデンフィギュア界にとって、たった「1」枠しかなかった五輪出場枠。クリストファー・ベルントソンとの一騎打ちを制し、貴重なバンクーバー行きの切符をもぎ取ったのは、21歳のアドリアン・シュルタイスでした。

年末の国内選手権で、27歳のクリストファー・ベルントソンが優勝
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大会直後、一部メディアが2位シュルタイスの五輪代表内定を報道
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スケート連盟が上記報道は事実ではないと否定
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欧州選手権の結果により代表選考を行うことを発表
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非公式な五輪選出基準「シュルタイスは五輪でトップ20位に入れる可能性があれば、ベルントソンは上位8位に入れる可能性があれば」が噂される
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1月上旬にベルントソンが「ボクに課された五輪選考基準は、欧州選手権でシュルタイスより上位に入ること」と公言
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欧州選手権で、シュルタイス12位、ベルントソン15位
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大会直後、スケート連盟と五輪委員会がシュルタイスの代表入りを正式発表

最初からスウェーデン側の「五輪委員会指定の若手強化選手シュルタイスに五輪を経験して欲しい、そして2014年ソチ五輪で好成績を出して欲しい……」という願望が透けて見えるような感じで、「不公平じゃないか？」と疑問を呈するスウェーデンメディアも存在しました。でも最終的には、欧州選手権ではシュルタイスが――ケガをしていたにもかかわらず――ベルントソンの成績を上回り、誰にも文句を言わせない形で五輪出場権を手に入れました！

「五輪は楽しみたいし、できる限りのことを学び、吸収したい」と語る若きシュルタイス。先週すでにカリフォルニアのレイクアローヘッド（浅田真央選手も合宿を行っている地ですね）に飛び、高地での集中トレーニングに入っています。

◆イタリア
五輪代表
男子：パオロ・バッキーニ、サミュエル・コンテスティ
女子：カロリーナ・コストナー
ペア：デラモニカ＆ココン
アイスダンス：カッペリーニ＆ラノッテ、ファイエラ＆スカリ

イタリアの五輪代表メンバーは、1月27日にイタリア五輪委員会から正式な発表がありました。国内2位の選手がたった1つの五輪代表枠に滑り込んだのは、スウェーデン男子だけでなく、イタリア女子も同じ。まあコストナーは転倒のせいで国内選手権を落としはしましたが、ヨーロッパ選手権ではきっちり金メダルを獲得しています。「自分の賭けに勝った」コストナーの次なる目標は、もちろん五輪のメダルです。欧州表彰式後には「できるだけすぐアメリカに渡って、スタッフたちと練習を積む」と発言しています。

◆スイス
五輪代表
男子：ステファン・ランビエール
女子：サラ・マイアー
ペア：モラン＆ドルサ

スイス五輪委員会が定めた代表選考ルールにしたがって、特に問題もなく、メンバーが1月27日に発表されました。「バンクーバー五輪ではホッケー観戦に行きたいな。スキーもしたい。メダルを獲得した母国の選手たちとパーティーも出来たら嬉しいな」と、すでにウキウキ気分のランビエールとは対照的に、マイアーは複雑な思いを抱いているようです。メダルを期待された欧州選手権は5位。ショートプログラムでのジャンプジャッジに不満を隠せないのと同時に、世代交代の時が近づいているのを感じたとのこと。「自分が年をとったとは思わない。でもジャッジは、若い世代のスケーターを欲しがっている。そう感じた。もしかしたらバンクーバー五輪が、私にとって最後の大舞台になるかもしれない」。

さて、今季復活したランビエールにとっては、果たして五輪が最後の大舞台になるのでしょうか。体調によっては、3月の世界選手権も、その先も、ありえるそうですが。

◆ロシア
五輪代表
ペア：川口悠子＆スミルノフ、ムホルトワ＆トランコフ、バザロワ＆ラリオノフ
アイスダンス：ドムニナ＆シャバリン、ボブロワ＆ソロビエフ、ホフロワ＆ノビツキー
男子：エフゲニー・プルシェンコ、アルチョム・ボロドゥリン
女子：クセニヤ・マカロワ、アリョーナ・レオノワ

3月の世界選手権どころか、2014年ソチ五輪まで続けるかも……と言い出しているプルシェンコは、当然、五輪メンバーに選ばれています。欧州選手権後にスケート連盟と五輪委員会で話し合いが持たれ、1月26日に正式発表が行われました。欧州選手権では男子シングルス、ペア、アイスダンスで金メダルを獲得し、「フィギュアスケート帝国」復活を堂々とアピールしたロシア。バンクーバー五輪には1）男子金メダル、2）アイスダンス金メダル、3）ペア表彰台という3つの大目標を掲げて乗り込みます。

ちなみに欧州選手権ペアでは、3連覇中だったドイツペアを破って川口＆スミルノフ組が初めての金メダルを獲得しています！ロシア関係者はこの嬉しいサプライズに、五輪に関しても表彰台から金メダルへとこっそり目標を引き上げているかもしれません。もちろんバンクーバーではドイツペアの他に、層の厚い中国勢などたくさんのライバルが控えていますが……。五輪のためにロシア帰化を決意し、「川口からKavaguchi」へと生まれ変わった彼女の活躍に大いに期待したいですね。川口選手は早くも1月31日にカナダ入りする予定です。