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ショートプログラム(SP)で世界最高得点をマークしたキム・ヨナ(韓国)が逃げ切るのか、それとも3.97差で追いかける安藤美姫、ジャンプの失敗で大きく出遅れた浅田真央の日本勢が逆転するのか?世界選手権の最後を飾る女子シングルのフリーは、桜がちらほら咲き出した東京体育館で行われた。
フリーは4組24人で行われ、SPで7位の中野友加里は3組の最後で18番目の滑走。最初のトリプルアクセルを失敗したものの、その後をまとめて168.92。この段階でトップに立った。最終組はカロリーナ・コストナー(イタリア・SP3位)、エミリー・ヒューズ(アメリカ・SP6位)、キム・ヨナ(SP1位)、浅田真央(SP5位)、キミー・マイズナー(アメリカ・SP4位)、安藤美姫(SP2位)の順で行われた。
最初の演技者、欧州女王のコストナー、2番目のヒューズナーは共にミスの多い演技で得点が伸びず、この時点でも依然、中野友加里が首位をキープ。そしてSP1位のキム・ヨナを迎えた。キム・ヨナはSPの好調を維持し、最初の3回転フリップ+3回転トゥループをきれいに決めると、次々にジャンプを決め、優勝は確実と思われた。しかし後半に入り、腰のケガの影響が出たのか、コンビネーションジャンプでまさかの転倒。さらに3回転ルッツでも転倒し、得点は伸びず合計186.14。首位に立ったものの、日本勢の逆転のチャンスは広がった。
続く演技者は浅田真央。浅田は最初にトリプルアクセルを成功、続くダブルアクセル+3回転トゥループではややミスが出たものの、3回転フリップ+3回転ループの難易度の高いコンビネーションを決めると、一気に波に乗った。この後、全てのジャンプを成功させ、得点はフリーの世界最高となる133.13で、合計194.45。キム・ヨナをかわし、トップに躍り出た。これに動揺したのか、最終組5番滑走のキミー・マイズナーは、最初の3回転コンビネーションジャンプで転倒。180.23で浅田、キムに届かなかった。
この時点で日本勢の金メダルが確定し、それを手にするのは最終演技者の安藤美姫か、それとも大逆転の浅田真央か?という安藤にとってプレッシャーのかかる状況で演技はスタートした。しかし、安藤はこのプレッシャーの負けず、4回転サルコウは封印したものの、安定した演技を披露。全てのジャンプを成功させ、合計195.09。浅田をわずか0.64上回り、逆転で優勝を決めた。
■女子最終順位 1位 安藤美姫(195.09) 2位 浅田真央(194.45) 3位 キム・ヨナ(186.14) 4位 キミー・マイズナー(180.23) 5位 中野友加里(168.92)
J SPORTS 編集部
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