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前日のショートプログラム(SP)で3位の高橋大輔。フリーの演技は最終組の5番目、最後から2番目となった。
高橋が滑る時点でのトップは、直前に滑走したブライアン・ジュベール(フランス)。SPで2位・バトルに3.74、3位・高橋に9.13の差をつけたジュベールは、この日のフリーでも最初のジャンプで4回転を成功。途中の4回転のコンビネーションを3回転にする安全策で逃げ切りを図り、フリーでは157.21をマーク、トータルスコアは240.85。
そして3連覇を狙ったものの、SPで失敗し、6位に終わったステファン・ランビエール(スイス)も意地を見せた。ここまででフリーの最高得点となる160.65をたたき出し、合計233.35と高橋の前に立ちふさがった。高橋の後、最終滑走にはSP2位のジェフリー・バトル(カナダ)が控えているだけに、高橋はランビエールを上回り、2位につけないとメダルは確定しない。
ホスト国、日本の期待を痛いほど感じながら、高橋の演技は「オペラ座の怪人」の音楽とともに始まった。最初のジャンプとなった4回転トゥループは、手をついたもののクリア。そこからトリプルアクセルを成功させると波に乗った。中盤に5つのジャンプを成功させると、会場の東京体育館は一気にボルテージが上がる。そして最後の見せ場、ストレートラインのステップシークエンスからコンビネーションスピンでフィニッシュ。
注目の得点は163.44、フリーの最高得点で合計は237.95。この時点で2位となり、メダルが確定。プレッシャーから開放された高橋の目には涙があふれた。その後、最終滑走者のバトルはミスが続き、メダル圏外から去り、高橋は日本人初の世界選手権の銀メダリストとなった。また、織田信成はSP14位からフリーで巻き返し、7位に入った。
■男子最終順位
1位 ブライアン・ジュベール(240.85) 2位 高橋大輔(237.95) 3位 ステファン・ランビエール(233.35) 4位 トーマス・ベルナー(226.25) 5位 エヴァン・ライサチェック(222.18) 6位 ジェフリー・バトル(214.96) 7位 織田信成(209.94)
J SPORTS 編集部
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