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ラグビー コラム 2026年10月26日

【ハイライト動画あり】魅せたスクラム&モール!明治大学が雨中戦で地力披露。立教大学も随所でハードワーク。ラグビー関東大学対抗戦 2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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雨の日には雨の日の戦い方がある。ハンドリングエラーが増えるスリッピーなコンディションとなれば、セットプレーの優劣が試合展開に大きな影響を与える。

10月24日(土)、「大和なでしこ三機スタジアム」で行われた3勝の明治大学と、3敗の立教大学の対決も、その例外ではなかった。

■ディフェンスでも最前線に立った立教大フロントロー(PR石原捷聖、HO越後智、PR坂本裕樹)

スクラムバトルは序盤戦から明治優勢の気配。

しかし序盤、立教が高強度のファーストタックルから始まるディフェンスで、明治を苦しめた。

まず敵陣でスティールを決めてみせたのが背番号3のPR坂本裕樹だ。前進後にはHO越後智がエナジーの高い強烈タックルを浴びせる。背番号1のPR石原捷聖も献身的に動くと、明治は自陣展開でノックフォワード(前半4分)。自陣脱出に失敗した。

だが1対1のフィジカルバトルで明治がプライドを示す。

立教は攻防局面での劣勢が心理的プレッシャーとなったか、序盤の敵陣チャンスで、過剰にボールを守るシーリング・オフ。序盤のチャンスを逃した。この日の立教はキャリアーを抱え上げられてのモール・アンプレイアブルも多かった。

■怒濤の重戦車。スクラムとモールで明治が反撃

逆に先制点を奪ったのは明治だ。

まず相手ハイボールの捕球を端緒にSH岡元聡志がロングゲイン。ここからCTB白井瑛人のキックパスがWTB阿部煌生に通って先制トライが生まれると、前半12分に8対8のバトルで存在感。

安定感抜群の3人(PR田代大介、HO高比良恭介、PR山口匠)を第1列とした敵陣スクラムで、この日初めてのペナルティ。

ここからは必殺パターン。右コーナーへ侵入し、正確なスローイングからモール形成。高密度のモールで推進力を生み、そのままHO高比良がチーム2本目。雨中戦でモノを言うのはやはりセットプレーだった。(12-0)

■立教大が殊勲の一本!SH日比野陽穂のテンポ形成からFWが奮闘

だが、この明治から高い遂行力でトライを獲ったのが立教だ。

きっかけは前半16分。ゲームキャプテンLO高尾将太の相手SO萩井耀司に対するキックチャージ。そのまま捕球して敵陣でチャンスが到来した。

ラグビー 関東大学対抗戦 2026(10月24日)

【ショートハイライト】明治大学 vs. 立教大学

ここからが秀逸だった。

立教大はルーキーSH日比野陽穂(報徳学園)のパスアウトから接点付近へダイレクトプレーを続ける。明治DFを後手に回らせる高強度&テンポでゴール前に迫ったのだ。SH日比野の相手FWの出足を一瞬止める仕掛けも光った。

続いてLO吉田健十がキャリー。ここで大きくゲインすると最後はFL中山英琥が高速ピック&ゴーでポール脇へ。明治の重戦車に近場で真っ向勝負し、奪取した一本。今季の立教の地力を感じさせるトライで5点差(7-12)に迫った。

■有無を言わさぬ紫紺のモール攻撃。ルーキーNO8古澤将太(東福岡)も躍動

だがラグビーにおいて有無を言わさぬ力を発揮するのがセットプレー。

スクラム、ラインアウト、そこからのモール・・・。南アフリカ代表を引き合いに出すまでもなく、大学から国代表に至るまで、「セットプレーが弱点」というトップ・オブ・トップは皆無と言ってよいだろう。

セットプレーの美点は、フィールドプレーと比較して雨の影響を受けにくいことだろう。この日も明治のセットプレーは大きな武器になった。

明治は前半20分に相手ペナルティから前進。安定したラインアウトから密着度の高いモールで2本目を奪うと、左隅からのコンバージョンをSO萩井が成功。同33分にもモールで連続トライを決めた。

さらに明治は前半終了前にLO物部耀大朗がFW戦から1本を追加。セットプレーから主導権をがっちりと握った明治が、29-7とリードを広げた。

さらに前半終了前にはルーキーNO8古澤将太がキックオフから突進。ダブルタックルを受けながら倒れない非凡さをみせ、味方のロングゲインを演出。後半13分にはスティールも決めてみせた。

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■後半途中まで15点差に迫った立教。BK先発唯一の上級生・CTB村上有志は独走トライ

明治リードの29-7で迎えた雨中戦の後半戦では、引き続きスクラムが大きな影響を与えた。

お互いにハンドリングエラーが続く中、明治が自軍投入スクラムで強烈にプッシュ。確実にペナルティを誘ってエリアを前進する。

しかしスリッピーな状況でのパスミスなどが続いていると、立教が攻勢に転じる。

自陣展開からルーキーWTB鈴木豪(桐蔭学園)がライン際にショートキックを落とす。ここでプレッシャーをかけて敵陣ラインアウトの好機を掴むと、中盤での後方パスを受けたCTB村上有志が突破。的確なコース取りで紫紺ジャージを次々に振り切った。

立教の先発バックスは1年生が5人、2年生が1人(CTB向井悠統)という若い布陣。唯一の上級生(3年生)であるCTB村上が、会場を沸かせるチーム2本目。15点差(14-29)に迫った。

CTB村上はその後自陣ピンチでNO8古田学央と共にダブルタックル。ノックフォワードを誘うなどディフェンスでも能力を発揮した。

■高いスキルとユーティリティ性。獅子奮迅だったCTB白井瑛人

追いすがる立教だが、やはりスクラムの優勢は如何ともしがたかった。

自陣でノックフォワードを誘っても、直後のスクラムで明治が「スクラム・ターンオーバー」。続けての自軍投入スクラムで押し込まれて途中出場の中川功己がグラウンディング。ST(スクラム・トライ)を許してビハインドが22点(14-36)に広がった。

そして明治で躍動したのが3年生のCTB白井だ。

明治では1年時からウイング起用も多かったがセンター経験が豊富。ラン、パス、キックの三拍子にフィジカリティも備える万能プレイヤーは、43-14とリードしていた最終盤、前半同様のキックパスでエリア隅のゲインを呼び込んだ。

さらに折り返しのアタックで3層目から自身で突破。ラストパスをLO亀井秋穂につなげてチーム8本目を演出した。

終わってみれば8トライ50得点。2トライで追いすがる立教を50-14で下して4連勝とした。次戦は11月1日(日)、秩父宮で3勝1敗の慶應義塾大学とぶつかる。

随所でディフェンスの粘りをみせた立教。次戦の相手は、第4節で慶應を5点差(24-29)まで追い詰めた日本体育大学だ。11月8日(日)、スピアーズえどりくフィールド(江戸川区陸上競技場)で、待望の今季初勝利を狙う。

文:多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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