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ラグビー コラム 2026年10月26日

【ハイライト動画あり】雨中戦は泥臭く戦った女子ウェールズ代表が制す。サクラフィフティーン、通算100テストマッチに笑えず

ラグビーレポート by 田村一博
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いつもの赤×白の段柄とは違う、『原点回帰』の思いが込められた特別なジャージーを着た。
滅多にない男子日本代表のテストマッチ(対フィジー)とのダブルヘッダー。
そんな日本ラグビー協会創立100周年記念試合に勝利を刻みたかったが、それは叶わなかった。

10月24日に秩父宮ラグビー場でおこなわれた日本女子ラグビーの通算100試合目のテストマッチ、女子日本代表×女子ウェールズ代表は、雨の中での80分となった。
同試合はワールドランキング1位~12位が競い合う『WXV Global Series』で、RWC2029(女子ワールドカップ)予選を兼ねている。

日本ラグビー協会の発表した観客数は1万6,177人。先のキックオフだった男子日本代表×男子フィジー代表との通し券で、出入り自由だったことを考えると、その数字は実数とは言えない。
ただ決して少なくない、熱心なファンが戦いを見つめた。

結果は0-17。サクラフィフティーンの愛称で応援される女子日本代表は、トライラインを越えることはできなかった。
前半は0-7。サクラフィフティーンは試合を通してよく攻めるも赤いジャージーに守り切られ、最後までトライラインの向こうにボールを置くことができなかった。

ウェールズ代表の先制点は前半35分と、スコアボードはなかなか動かなかった。日本代表よりサイズで大きく上回る赤いジャージーには、何度もトライライン前でモールを組むシーンがあった。
しかしサクラフィフティーンは粘り強く守って前進を阻止し、密集内でターンオーバーをする場面もあれば、たまらず展開した相手に好タックル。ボールを取り返すこともあった。

そんなことが続いたから、ウェールズ代表の先制点は違う形で攻めて取り切った。日本陣深い位置でのラインアウトからすぐに右に展開し、CTBフレイヤ・ベルがタテへ。トライライン近くでできたラックからすぐにSHセラン・ロックウッドが右にボールを持ち出してインゴールに入った。

ラグビー WXVグローバルシリーズ 2026(10月24日)

【ハイライト】日本 vs. ウェールズ

後半に入っても20分過ぎまで0-7のスコアは動かなかったのだが、じりじりとサクラフィフティーンにダメージを与えていたのがスクラムだった。
前半から圧力をかけていたウェールズ代表のパックは、後半に入るとさらに勢いを増した。

ウェールズが後半25分に挙げたトライは、スクラムで得たPKを蹴った後のラインアウトからモールを押し切って奪ったもの。37分のダメ押しトライもスクラムターンオーバーから攻め込んで取り切った。再度のスクラムでも押し、アドバンテージの出る中で攻めてワイドパスを通し、SHロックウッドがインゴールに入った。

サクラフィフティーンも自分たちの時間を作ることは何度もあった。
前半10分前後からは攻める時間も長く、自陣でも攻めた。この日が初キャップだったNO8サヴァナ・ボッドマンの防御突破もあり、敵陣へ。相手反則→PKで前進し、ラインアウト後も攻めた。

ただ、この日は武器としてきたモールでトライを取り切れず、ここでもインゴールに入るもグラウンディングできず。
後半10分過ぎにも14フェーズを重ねてよく攻めるも、最後はターンオーバーをされて得点には至らなかった。

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試合後、サクラフィフティーンの北川俊澄ヘッドコーチは「前半からブレイクダウンで早く球を出し、攻めていくことをこの1週間、トータルテーマとしてやってきました」と準備について話した後、相手のプレッシャーを受けて「スクラムハーフがなかなかいい(球)さばきができず、思ったようなアタックができない状況が80分続いた」とした。

勝ったウェールズは、ディフェンスで勝利を手繰り寄せた感覚を持っていた。ショーン・リンHCは、「日本への遠征はタフなものになると分かっていました。前半、日本が私たちのトライラインに迫っていた時、私たちは粘り強く耐え、そこから抜け出しました。ディフェンスのフェーズプレーにおける選手たちの奮闘は傑出していたと思います」と選手たちのパフォーマンスを称えた。

共同主将の一人、FLケイト・ウィリアムズも、「私たちは泥臭く粘り、自分たちのプロセスを守り通した。そして後半には、自分たちの真価をしっかりと見せることができた。その戦いぶりを本当に誇りに思っています」と胸を張った。

サクラフィフティーンは、北川HCの正式就任後テストマッチ5連敗。10月31日には熊谷ラグビー場で再びウェールズ代表と戦う。
2026年最後のテストマッチ。絶対に勝利を掴みたい。

文:田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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