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ラグビー コラム 2026年10月16日

凡事徹底で突き進む「東洋大学」か。待望の一勝に懸ける「法政大学」か。ラグビー関東大学リーグ戦 2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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全7節の関東大学リーグ戦は第3節が終了した。

リーグ戦に与えられた大学選手権出場枠は今年も3枠。下位2チームはリーグ戦2部との入替戦に回る。

近年の関東大学リーグ戦は東洋大学と立正大学の台頭、さらに関東学院大学の復調も重なって混戦が続いている。現時点での勝点による順位は以下となっている。

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■関東大学リーグ戦1部(第3節終了時点)

1位 東海大学 3勝0敗(勝点18)
2位 東洋大学 3勝0敗(勝点17)
3位 流通経済大学 2勝1敗(勝点12)
4位 関東学院大学 1勝2敗(勝点9)
5位 立正大学 1勝2敗(勝点7)
6位 日本大学 1勝2敗(勝点7)
7位 専修大学 1勝2敗(勝点7)
8位 法政大学 0勝3敗(勝点3)

10月18日(日)、川越運動公園陸上競技場(埼玉県川越市)で激突するのが、ここで2位につける3勝の東洋大と、3敗で最下位の法政大だ。

2季連続で大学選手権に出場している東洋大は、引き続き進境著しい。

 

今季開幕戦こそ日本大に43-29と苦しんだが、第2節の専修大戦は87-0と完封。80分間パフォーマンスを保っての完封劇は対抗戦の上位校(明治大、早稲田大、帝京大ら)を連想させる。

そして第3節は、共にリーグ戦を掻き回してきた立正大に43-12で快勝。今年も念願のリーグ戦初優勝を十分に狙えるはずだ。

東洋大は文句なしの大器、ルーキーNO8ロケティ ブルースネオル(目黒学院)ら派手なペネトレーターが多いが、チームの特長はむしろ地味なプレーの正確性にあるだろう。

OBの福永昇三監督は「凡事徹底」を重んじる。

福永監督は以前の取材で、自動車用品チェーン「イエローハット」の創業者・鍵山秀三郎の著書「凡事徹底」を部員に渡していると話していた。そこには誰にでもできる「凡事」を、誰にも負けないくらい「徹底」することの重要性が書かれている。

掃除や整理整頓などの「凡事」に特別な才能はいらない。そうした日々の「凡事」にこだわる姿勢が、ピッチ内における地道なプレーにつながる――ラグビーチームにおける「凡事徹底」の大切さは多くの指導者が認めるところで、昨季優勝した明治大の神鳥裕之・前監督も重視していた。

東洋大のような多様なタレントを誇る集団が、「個」に依存してくれるなら、まだ隙はありそうだ。しかし彼らが「凡事徹底」の精神で地味なプレーに軸足を置くと、相手としてはより難しくなるだろう。

今季の東洋大には、凡事徹底という土台の上にタレントパワーが乗った凄みがある。法政大に対しては、フォワードを中心にフィジカリティは優位性になるだろう。前節から変更なしの先発フォワードは重厚感がある。

バックスの先発では、CTB浅尾至音主将らは変わらないが、2名が前節から変更されている。そのうちの一人はルーキーSH黒岩稜(大分東明)で、同じく1年生のSO永吉天馬とはルーキーコンビのハーフ団となる。マネジメントに注目だ。もう一人の変更はリザーブから昇格のWTB中山二千翔となっている。

法政大はキックを多く活用してくる可能性がある。SO永吉やバックスリー(WTB井戸川ラトレル、WTB中山、FB池渕紅志郎)らのキック、ハイボール処理は好対応が求められそうだ。

 

一方の法政大は3連敗で、第3節終了時点で最下位に沈んでいる。

法政大も2季目のケン・ドブソンHCの下、昨季からポジショニング精度やフィジカル強度が上がっている。ただ前半戦は昨季上位陣との対決が多いこと、また他大学の成長もあって白星が挙げられていない。

手痛かったのは初戦の関東学院大戦だろう。後半無得点で21-40で落とした。第2節はスクラムの劣勢から終盤突き放されて26-57。第3節ではリーグ戦王者の東海大に15-57で敗れている。

法政としては今週末、昨季から注力してきたフィジカル強化の成果を見せたいところ。東洋大はその相手としてこの上ないチームの一つだ。

課題であるスクラムは、先発のルーキーHO藤倉悠輝を4年生の両PR(小野寺正太郎、和山学弥)がサポートしつつ、前節終盤に見せたような力強さを披露したい。

先発の変更は5名。リザーブから上がった前出のHO藤倉、ゲームキャプテンを務めるランナーのFL三浦幹太、タックラーのFL大沢空、今季初出場・初先発となるSH野島大翔。そしてFB星野瑛太だ。

法政でリザーブに入ったHO/FL阿部史門は、相手NO8ロケティらと目黒学院で同期。フォワードとしては異次元のフットワークの持ち主で、フィールドプレーでも存分に活躍できる次代の星だ。

メンバー23人のタレント性は豊か。あとは勝利という契機さえ掴めれば、再浮上への道筋が拓けるのではないだろうか。法政大はここが正念場だ。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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