人気ランキング

メルマガ

お好きなジャンルのコラムや
ニュース、番組情報をお届け!

メルマガ一覧へ

コラム一覧

ラグビー コラム 2026年10月13日

【ハイライト動画あり】起爆剤は伊藤龍之介!明治大学が難敵・筑波大学を下し3連勝!ラグビー関東大学対抗戦 2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
  • Line

 

「去年は筑波大学さんに初戦で負けてから悔しい思いをしました。みんなの懸ける思いが強い試合でした」(明治大学・伊藤龍之介)

10月11日の関東大学対抗戦。2勝の明治大学は、昨季開幕戦で競り負けた1勝1敗の筑波大学と激突。

今季対抗戦で初出場となった日本代表10番伊藤は、この一戦に懸けるチームの猛る思いを明かした。

足利ガスグラウンド(栃木)で14時にキックオフした強豪対決で、まずは明治がスクラムを制圧した。序盤に連続でペナルティを誘ったのだ。

だが筑波は失点しなかった。

最初のモールDFで相手を孤立させる好守。すぐにPR茨木海斗のスティール成功でピンチを脱出した。

2度目のピンチはWTB内田慎之甫がドミネートタックル。ワイド展開を読んだWTB内田が走りながら強い姿勢でヒット。そのまま数メートル押し返して相手のハンドを誘って攻撃権を奪い返した。

すると、ここから明治は劣勢に陥る。

理由の一つは昨季同様にラインアウトでプレッシャーを受けて、空中戦の獲得率が下がったこと。また筑波は序盤劣勢のスクラムを軌道修正し、力強いヒットから互角模様に持ち込んだ。

強みであるセットプレーが不安定となった明治は苦しい展開に。

すると前半23分。自陣からのクロスキックが伸びすぎて筑波が確保。するとボールを受けたルーキーSO杉山祐太朗がスワーブで独走トライ。筑波が7点を先取した。

筑波は得意とするセットプレーからのアタックも冴えた。

前半29分。自陣左のスクラムからカットパスを使いWTB内田で勝負。167センチの超速スプリンターが突き抜けると、フォローの副将SH廣瀬研太朗がゴール下へ。理想的な展開で14点をリードした。

と、ここで明治にアクシデント。先発SO萩井耀司が負傷したのだ。

投入されたのは日本代表のスタンドオフ。背番号22の伊藤だ。

すると明治は伊藤を起爆剤としてモメンタムを生んだ。まず筑波が中盤で多用したSO杉山のコンテストキックが甘くなると、捕球したSO伊藤がクイックスタート。得意のランで敵陣奥へ入る。

ラグビー 関東大学対抗戦 2026(10月11日)

【ショートハイライト】筑波大学 vs. 明治大学

伊藤の積極性に刺激された一人が快足PR田代大介。筑波がペナルティを犯すとタップから単独キャリー。トライゾーンへ度胸満点のダイブでねじ込んでチーム初トライ(ゴール失敗)。5点を返した。

だが一気に形勢は変わらず。

明治はモメンタムを活かして連続攻撃を仕掛けるが、筑波はLO磯部俊太朗やNO8野口健らがゲインラインを譲らぬ好タックル。17次攻撃を防いだ。明治は直後に再びノットストレート。得点チャンスで決められずにハーフタイムを迎えた。

だが後半になると、明治は落ち着きを取り戻した。

契機は後半12分のペナルティゴール。逆転を狙って攻めまくるのではなく80分トータルでの勝利を見据え、伊藤の右足でPG成功。クレバーな選択で6点差(8-14)に詰めた。

すると後半14分。

エッジでカウンターラックを狙った筑波だが、不発となってラック脇が空いた。察知したルーキーSH岡元聡志がショートステップでブレイク。ゴール前侵入から右隅にポジショニングしたLO亀井秋穂がフィニッシュ。ゴール成功でついに逆転(15-14)した。

さらに後半19分に敵陣22m手前からのラインアウトモールでトライを奪ってみせると(20-14)、そこからは“伊藤劇場”だった。

トライ直後。まずPR田代がモメンタムを生むゲインを切る。直後、オープン側へ意識が向いたところで伊藤がパスダミーから無駄のないランコースで突き抜けた。

ここからラックを経て、伊藤がループからロングパス。WTB竹之下仁吾が左隅にワンハンドで沈め、明治の優勢は決定的と見えた。

J SPORTS 放送情報

だが、簡単に押し切られないのが筑波だ。

まず徹底したSO杉山のコンテストキックからオフサイドを誘って敵陣侵入。キックカウンターから7次攻撃目でSO杉山が内返しと見せかけてクリーンブレイク。

将来性豊かな高校ジャパン経験者がそのまま走りきってトライ(ゴール)。4点差(21-25)として、明治ムードを一掃してみせた。

さらに明治はキャプテンが献身性を見せる。

勝負所の後半35分過ぎ。ターンオーバーのボールをSH岡元が蹴り返すと、FL大川虎拓郎がスプリントしてチェイス。敵陣ゴール前スクラムのチャンスを呼び込んでみせ、FW戦からのNO8藤井達哉のトライに繋げた。

明治は序盤苦戦したスクラムにおいても終盤は圧倒。リザーブを8人投入した明治に対して筑波は3人。選手層の厚さも終盤は響いた。

最後はスクラム起点でFB古賀龍人がフィニッシュ。伊藤を起爆剤として逆襲した明治が39-21で開幕3連勝を飾った。一方の筑波は2敗目となった。

「2週間チーム全体として明治大学さんを倒すために準備してきましたが、結果が伴わなくて10番として悔しいです」(筑波・SO杉山)

この日も実力を示した筑波の次なる戦いは2週間後。10月25日、明治と同じく3戦全勝の早稲田大学が相手となる。会場はユアテックスタジアム仙台(宮城)だ。

プレーヤー・オブ・ザ・マッチに輝いた明治の伊藤。この後、日本代表活動を経て、再び明治に合流するとみられる司令塔は、明治ラガーとしての抱負を語って紫紺ファンを喜ばせた。

「今日は筑波大学さんのプレッシャーを最初受けながらも、全員で話して最後勝ちにもっていけました。最後、対抗戦優勝、選手権優勝できるように頑張っていきますので応援よろしくお願いします」

明治の次なる相手は3敗の立教大学。大和なでしこ三機スタジアム(神奈川)で開幕4連勝を狙う。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

  • Line

あわせて読みたい

ジャンル一覧

J SPORTSで
ラグビーを応援しよう!

ラグビーの放送・配信ページへ