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ラグビー コラム 2026年10月13日

【ハイライト動画あり】同じ意志を持ち、自分たちのスタイルを徹底した慶大が今季2勝目。立大は好プレー見せるも勝利掴めず

ラグビーレポート by 田村一博
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快晴の足利ガスグラウンドでおこなわれた関東大学対抗戦Aグループの2試合には熱心なファンが足を運び、スタンドはいい雰囲気だった。

10月11日の第1試合、慶應義塾大学×立教大学(以下、慶大、立大)は57-21。スコアを見れば、8トライを挙げた勝者の大勝と思って不思議ではない。

しかし、敗れた立大側にも好プレーはたくさんあった。特に印象に残ったのはCTB向井悠統の好タックルだ。敗戦チームから選ばれるモスト・インプレッシブ・プレーヤーとして表彰されたFL中山英琥の好機への反応も良かった。自ら挙げた2トライだけではなく、他のシーンでもよく働いた。

立大のLO、3年生ながらゲームキャプテンを務めた高尾将太は、この試合への思いを「たくさん準備をしてきました」。さらに「それが通用する部分もあれば、自分たちのミスやペナルティから点を取られたところもありました」と続け、勝利を手にできなかったことを悔やんだ。
この試合で今季開幕から3連敗。掲げている全国大学選手権出場の目標は難しくなった。

しかし慶大の青貫浩之監督は、立大へのリスペクトを口にした。おそらくその言葉は、観戦者の感想と重なる点も多いだろう。
立大について「事前に粘り強く、本当に締まったチームだと分析していました。(実際に)素晴らしいディフェンス、ブレイクダウンでした。勉強になったし、そういう試合をしていただいたことを感謝します」と話した。

そんな相手の圧力を突き破って勝ったことに価値があるということだろう。
「今日の試合は、チームとして『徹底する』ということを掲げていました。特にブレイクダウン周りのところに、80分間、徹底して圧力をかけようと話していました。選手たちは本当に80分間そのように戦い、いいゲームをしてくれたと思います」と続けた。

慶大が最初から流れを引き寄せることができたのは、スクラムで優勢に立つことができたのが大きかった。8人のまとまりの成果ではあるが、井吹勇吾、藤森貴大、中谷太星のフロントローは、バックファイブの押しの強さをしっかり相手に伝え、何度も相手のペナルティを誘った。

ラグビー 関東大学対抗戦 2026(10月11日)

【ショートハイライト】慶應義塾大学 vs. 立教大学

先制点は前半7分。SH尾関航輔の好キックから敵陣深くに入り込み、直後、ラインアウトを得る。FWでトライラインに迫り、杭を打ち込んでおいて、最後は右サイドでWTB草薙拓海がインゴールに入った。

前半21分の追加点もラインアウトから攻めた。FWの前進を中心に10フェーズを重ねる間、立大のタックルも良かったが、11フェーズ目にSO小林祐貴が防御のギャップを突いて走り切る。
36分にはスクラムで得たPKで攻め入り、ラインアウトからのモールを押し切った(NO8中野誠章がトライスコアラー)。
3つのコンバージョンキックをSO小林がすべて決めたことも、チームにいい空気をもたらした(この日の小林はPGも含む9回のプレースキックのうち8回成功)。

前半39分にトライを許し、21-7のスコアでハーフタイムを迎えた慶大は、後半立ち上がりに2トライを重ねて勝負を決めた。
3分、2度目のラインアウト→モールを押し切ってHO藤森貴大がインゴールに入る。6分のトライは、WTB草薙のキックレシーブから始まったプレーで決めた。

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立大防御が乱れている中で、SO小林が左のスペースに待つWTB小野澤謙真へ長いキックパス。小野澤→FL申驥世と繋いで左サイドを攻め上がった後、ラックから出たボールを今度はCTB松田怜大が右サイドに大きなキックパス。それを受けた草薙がトライラインを越えた。

慶大は、選手たちで映像を見て、学び、考える、ビジョントレーニングを増やしているそうだ。それが生きたか、全員が同じ絵を見て動いて挙げたトライだった。

この時点でスコアは33-7と差が開いたものの、立大は後半12分にラインアウトから8フェーズを重ねてトライを挙げた。SO平賀快のコンバージョンキックも決まり33-14とした。
19点差がある中、慶大は後半21分にPGで加点する。その理由を青貫監督は、「普通のチームなら(劣勢の中で)もう少しはやく崩れるのですが、(立大は)そうならなかったので油断できないと判断し、3点を加えることにしました」とした。

スコアだけでは、見るべきところが多い試合と気づかぬケースがある。シーズン中も成長する慶大と、敗戦の中にも積み上げてきたものを示している立大。両チームの持ち味がよく出た80分だった。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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