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ラグビー コラム 2026年10月9日

因縁対決「筑波大学×明治大学」!日本代表SO伊藤龍之介は初メンバー入り。ラグビー関東大学対抗戦 2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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対抗戦序盤のビッグマッチだ。

週末の日曜日(10月11日)、関東大学対抗戦で1勝1敗の筑波大学と、2勝の明治大学が激突する。舞台は足利ガスグラウンド(栃木)で、14時にキックオフを迎える。

「筑波×明治」で思い出されるのは昨年度の開幕戦だ。

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後に7年ぶり14度目の日本一に輝く明治を、筑波が28-24で撃破した。試合終盤、逆転トライに繋がる強烈キャリーをしたのは今季主将のLO白丸智乃祐だった。

昨季開幕戦で波に乗った筑波は対抗戦2位でフィニッシュ。肝心の大学選手権は、帝京大学との初戦でキーマンのSH高橋佑太朗(B武蔵)が開始7分で負傷交代するというアクシデントに見舞われ、無念の初戦敗退。しかし「対抗戦2位」は財産として受け継がれている。

今季の筑波は、ここまで1勝1敗だ。

 

開幕戦は立教大学相手に前半4点差(19-15)だったが、後半に5連続トライで突き放し51-15で白星スタート。迎えた2戦目の相手は、こちらも因縁のある帝京だった。

筑波は昨季の対抗戦では帝京を4点差(18-14)で撃破した。帝京にとっては、今季対抗戦での筑波戦は「去年悔しい思いをし、それを糧に臨んだ試合」(PR森山飛翔主将)という位置づけだった。

結果は帝京がFWのパワープレー、セットプレーでも上回り48-20で今季2勝目。筑波は対抗戦初黒星となった。

しかし帝京戦の後半は攻守の接点で奮闘した。自陣のディフェンスで粘り勝ちする場面もあり、最後まで大崩れせず。LO白丸主将は「きつい試合の中でも選手たちが体を張り続けてくれたことが自信になった」と仲間を讃えた。

後半の粘り強さは、接点と運動量にこだわる筑波ならでは。嶋崎達也監督は次戦以降へ向けて攻撃面にも磨きをかけたいとした。

「筑波ラグビーの特徴である、小さいスペースを全員でフォローしていくシーンも見られたので、その数をもっと増やしていけたらと思っています」

その筑波は帝京戦から新たにPR北田勇翔、WTB深田衣咲の2名をスターターにした。そのほかLO白丸主将やラインブレイカーのFL中森真翔、SH廣瀬研太朗とルーキーSO杉山祐太朗のハーフ団、超速WTB内田慎之甫らは変わらない。

 

かたや明治は開幕連勝だ。

初戦で青山学院大学を70-5で退け、2週間前は日本体育大学に99-12で勝ち切った。2試合で27トライ169得点の攻撃力は圧巻のひと言だ。

特筆すべきは、80分トータルのパフォーマンスに大きな波がないことだろう。

一般的に大差がついて勝利が濃厚になると、50:50のオフロードパスが増えるなどしてプレー精度が低くなる。「勝つか負けるか」といった緊張から解き放たれた後の弛緩は、人間の生理現象でもあり、リーグワンチームにも散見される現象だ。

だが明治は後半メンバーを入れ替えながらも、安定したパフォーマンスを披露している。チームが設定する高いスタンダードをハイスキルで遂行した。

得点状況や相手によってパフォーマンスを変化させてしまう、言わば「他者軸」のチームは、大勝が続いた後の一戦で苦戦することが多い印象だ。一度自分たちで乱したスタンダードの修正に苦心するからだろう。

だが、今季の明治にその心配は要らないかもしれない。前述の通りプレーの正確性に大きな変化がなかったからだ。高い圧力が予想される筑波相手でも普段通りのパフォーマンスを発揮するに違いない。

明治も先発2名が代わり、HO高比良恭介とWTB海老澤琥珀が入った。FL大川虎拓郎主将はじめ快足PR田代大介、背番号8を背負う藤井達哉、右ウイングに回った竹之下仁吾らは引き続きの先発となる。

そして、やはり明治の背番号22、リザーブに入った伊藤龍之介には否応なく注目が集まる。

今や2027年ワールドカップの司令塔候補となった伊藤は、久しぶりの紫紺ジャージーでどんなプレーを見せるのか。國學院栃木出身の伊藤にとっては凱旋試合(足利市開催)のような意味合いも帯びる。

伊藤は12日より日本代表別府合宿に参加予定。先発する1学年後輩のSO萩井耀司にはプレッシャーを与えるプレーを期待したい。

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個人的な注目点はセットプレーと接点。

明治は当然ながらセットプレーで圧力をかける。筑波は帝京戦でプレッシャーを受けたスクラム、その他セットプレーの正確性を維持したい。

コーチから昇格した明治の高野彬夫新監督はアナリスト経験もある理論派。キック戦術の構築も得意としており、筑波としては上下左右に飛んでくるキックも適切に対処したいところだ。

接点への圧力は、両軍のチームスピリットに関わる部分。激しい肉弾戦が予想される。日本代表SO伊藤も初登場する注目の一番。日曜日は大学最高峰の応酬を堪能したい。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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