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ラグビー コラム 2026年10月8日

新戦力台頭に期待!大阪勢対決「花園近鉄ライナーズ×レッドハリケーンズ大阪」リーグワンライジング 2026

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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9月26日に開幕した2年目の『ジャパンラグビー リーグワン ライジング』。

大きな目的は有望選手発掘と出場機会確保。12月12日開幕のリーグワン本戦に先駆け、10月31日まで21試合が行われる。

第3週の10月10日(土)は大阪勢対決がある。

同じディビジョン2に所属する花園近鉄ライナーズ(昨季3位)と、レッドハリケーンズ大阪(同6位)が、東大阪市花園ラグビー場の第1グラウンドでぶつかるのだ。

この大会の主人公は、出場機会の少なかった選手たちだ。

大会規定では、リーグワン公式戦出場回数が15試合以下の選手を原則5名以上登録することを必要条件としている。カテゴリーによる登録・出場制限もない。レギュラーシーズンへ向けた一人ひとりのアピールを存分に楽しみたい。

昨季ライナーズで出場機会の少なかった選手たちは、主力に定着し「ディビジョン1返り咲きに貢献したい」と強く願っているだろう。

昨季は太田春樹新監督の下、破竹の開幕6連勝。しかしラスト3試合を落として入替戦出場枠の2位以上に入れず、痛恨の3位フィニッシュ。太田監督はリーグ最終戦でこう語っていた。

「たくさんの学びがありましたが、チームのピーキングといいますか、最後尻すぼみになってしまいましたので、そこをどう改善していくかを振り返っていきたいと思います。尻すぼみになってしまった原因として、ペナルティの部分が大きいと思いますので、そこを振り返っていきたいです」

就任2季目のチームスローガンも「TNT」(Takes no Talent=才能は必要ない)。

チーム公表の説明文には、「生まれ持った才能に頼らず、一人ひとりが自らを律し、自らをコントロールできる部分で100%の努力を惜しまないチームになる」とある。

ライナーズの元主将でコーチ陣から昇格した太田監督には、「TNT」の姿勢こそがライナーズに必要という確信があるのだろう。規律はライナーズの長年の課題。チーム文化の再構築は大事業となるが、就任2季目こそ花が開くと信じたい。

昨季終盤戦に失速してしまったライナーズにとって、選手層の増大は望むところに違いない。新戦力の躍動に期待したい。

最大30名が登録可能なライジングで、ライナーズは27名の選手を登録した。

ライナーズは先週ライジング第2週でクボタスピアーズ船橋・東京ベイと対戦(36-71)しており、そこから新たにメンバー入りしたのは9名。

PR曽根隆慎、HO福井翔、PR長田士導、SH河村謙尚、CTB江川剛人、リザーブはミッチェル・ブラウン、主将経験者の野中翔平、ステイリン パトリック、そしてバーガー・オーデンダールだ。

2試合連続の先発は8名となる。

LOジョシュ・ディクソン、FL梅村柊羽、フォワード挑戦のNO8ヴィンセント・セフォ、SOジョニー・マクフィリップス、CTB岡村晃司、WTB林隆広、今季バイスキャプテンの片岡涼亮、FB雲山弘貴だ。

個人的な注目は、リーグワンデビューを目指す両プロップ。

国内有数のスクラム文化を誇る京都産業大学出身のPR曽根(24歳)。そして国内フロントローで最大クラスの188cm、流通経済大学出身のルーキーPR長田。今季加入した田村義和スクラムコーチの下で培ったスキルを発揮できるか。

また、リーグワンデビューを目指す明治大学出身のFL石浦大貴(24歳)、昨季出場0も豪州留学を経験したCTB江川(26歳)など、リザーブ含めて活躍を期待したくなる選手が並ぶ。

かたやレッドハリケーンズは昨シーズン6位。下位との入替戦出場は回避する結果となった。

もともとトップリーグ時代は最上位グループにいたトップチームで、関西強豪としてのチーム風土、プライドがある。

2022年、NTT再編により一部主力が浦安D-Rocksに流出、D3で再出発することになったが、見事に1シーズンでD2昇格。2024年度はライナーズや豊田自動織機シャトルズ愛知を破るなど開幕4連勝。たびたび周囲を驚かせる不屈のチームだ。

運営面でも果敢なチャレンジが多い。2023年には地域密着を目的として、社名のNTTドコモを外す決断をした。

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そして今季は元トップレフリーの原田隆司氏(レッドハリケーンズ大阪 チームレフリー)を講師として、画期的な小中高生向け「レフリーアカデミー」を開講。こうしたクラブの先進性は、選手のチャレンジ精神とも決して無関係ではないだろう。

レッドハリケーンズは今週がライジング初戦で、シャトルズとの練習試合を経て、10月末にライジング2試合目として三菱重工相模原ダイナボアーズと対戦する。

ここから、さらに栃木ホンダヒート、トヨタヴェルブリッツ、コベルコ神戸スティーラーズとD1チームとの練習試合が続く。D1昇格への本気度を感じる準備だ。

ライナーズは今季D2開幕戦の相手で、前哨戦とも言えるが、ライジングは新戦力発掘の舞台。レッドハリケーンズも多くの若手選手などを起用している。

ライナーズ戦のメンバーを見てみよう。

チームの背骨とも言える背番号3(昨季主力となったPR安部駿亮)、そしてハーフ団(12試合出場のSH山内俊央、9試合出場のSO呉嶺太)など一部に主力級を配置しているが、その他はリーグ初キャップを狙う若手や大卒新人、新加入選手を起用している。

大卒新人5名もメンバー入り。先発する明治大学の優勝メンバーのWTB東海隼(23歳)、成蹊大学卒のFB菊本有真をはじめ、ジウリアシ・トル(花園大)、赤迫幸知(帝京大)、小林修市(京産大)もアピールを狙う。

注目したい選手はやはり、昨季はナンバーエイト登録のPR安田司。常翔学園-帝京大学時代から突進役として鳴らした27歳が、先発1番として名を連ねた。ファーストスクラムからの駆け引きは必見だ。

シーズンが始まると主力がある程度固定化されるため、アピールの機会は確実に減る。シーズン開幕まで約2カ月。来たるシーズンへ向けた猛アピールに期待したい。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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