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ラグビー コラム 2026年4月13日

【ハイライト動画あり】豊田自動織機シャトルズ愛知が乱打戦制す。名門「NECグリーンロケッツ東葛」はラストシーズンの入替戦進出ならず。ジャパンラグビーリーグワン2025-2026D2第11節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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4月11日(土)に愛知・刈谷で行われた2位(8勝2敗)豊田自動織機シャトルズ愛知と4位(5勝5敗)のNECグリーンロケッツ東葛の一戦。

負ければ入替戦進出を逃すグリーンロケッツ。前半風上の間に得点を重ねたがったが、先制点は風下のシャトルズだった。

シャトルズは序盤、仕掛けが得意なSH湯本睦の配球からスピードのあるダイレクトプレー。優位のフィジカリティとショートパスを組み合わせて突破。気の利く相手SOリース・マクドナルドにトライを阻まれるが、最後はLOフリッツ・ヤンケタヴァナがねじ込んだ。

7点を先取したシャトルズ。

続いての突破口は、元GR東葛のNO8イシレリ・マヌ。中盤のモールから突破し、オフロードパスを決めてこの日50キャップ達成のWTBチャンス・ペニがチーム2連続トライ(前半6、11分)を決めた。

だが、ここからシャトルズは自分たちから相手にチャンスを与えてしまう。

ラインアウトのオフサイド、ハイタックルなど3連続のペナルティ。天理大学卒で台湾出身のFL鄭兆毅主将は、ディシプリン(規律)がチームの課題という認識がある。

「ディシプリンのところはいつも言っています。今日は前半、自陣に入られたときにディシプリンが崩れて、個人でやってしまっていました」

このチャンスでグリーンロケッツが武器のモールでトライ(前半21分)。さらに2分後にはショートキックの再獲得からノーホイッスルで連続トライ(ゴール失敗)。2点差(14-12)に迫った。

シャトルズもSOノア・ロレシオの2試合連続トライ(前半37分)で突き放すが、自陣でペナルティを犯してしまう悪循環は変わらず。

グリーンロケッツがNO8ディラン・ネルのピック&ゴーから突破口を作り、チーム3本目(ゴール成功)で同点に追いついた。

このシーンで、滑川レフリーがシャトルズにイエローカード。放送にのっている音声によれば、理由は主将以外の選手がレフリーに対してアピールを続けたことによるものだった。

ジャパンラグビー リーグワン2025-26(4月11日)

【 D2 第11節 ハイライト】豊田自動織機シャトルズ愛知 vs. グリーンロケッツ東葛|ジャパンラグビー リーグワン2025-26(4月11日)#leagueone

チームとしてレフリーに対してリスペクトを欠いた言動があったことについて、シャトルズの徳野洋一HCは試合後、記者会見で言及、謝罪するという丁寧かつ真摯な対応をとった。

「滑川レフリーに対してリスペクトを欠く言動があったことはチームを代表してお詫びします。レフリーのジャッジの中でプレーしなければなりません。これは私自身が反省しなければならないことです。本当に応援してくれるようなチームになるためにも、ここは今後レベルアップしていきたいと思います」(シャトルズ、徳野HC)

同点(19-19)で迎えた後半、スコアは大きく動く。

14人と劣勢だったシャトルズだが、相手のキック処理のミスから敵陣で好機。25歳のCTB土居大吾が右隅でトライを奪った。

さらにメンバー最年少21歳が躍動。ラインアウトの混戦からWTB高島來亜がラインブレイク。敵陣侵入からその後CTB土居が上がったウイングの裏にショートキック。これを捕球したのはWTB高島。

若手の連携で後半2本目も奪取。14人ながらリードを12点(31-19)に拡大。グリーンロケッツのグレッグ・クーパーHCはディフェンスを嘆いた。

「相手は14人でしたが、キャリーに対してこちらがタックルをしなかった。今日はディフェンスのエラーが足を引っ張っていました」

その後1トライを獲られたシャトルズだが、強烈なキャリーとFWユニットのパス交換の合わせ技、SOロレシオの足技などで3連続トライ(後半16、24、27分)。ラスト約10分で28点リード(52-24)。勝利をほぼ手中に収めた。

しかしシャトルズは前半に続いて自陣でペナルティを犯してしまう。そこでシャトルズの選手がレフリーの判定に不服を示すようなボディランゲージを示している間に、相手PR(菊田圭佑)にストレートランによる突破を許す。

フォローしていた相手PR(木村圭汰)にも追いつけず、失トライ。直後にモールでトドメのトライを奪って9本目を挙げたが、試合は両軍合計14トライの乱打戦(59-31)となった。

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9勝目を挙げたシャトルズの徳野HCの試合後のトーンは渋かった。

「今シーズンの課題は、自分たちで自分たちの首を絞めてしまうところです。ラグビーは80分で勝敗を決めるスポーツで、モメンタムを失う時間帯は当然あります。そういった時間帯にフラストレーションを溜めて、目の前の勝ち負けにこだわってしまうことで、自分たちでリズムを崩してしまうのが課題なのかなと思います」

「点数を見ていただいたら分かるとおり、80分後にはこれだけの点差をつけられるので、やはり駆け引きの中で一喜一憂するのではなく、80分後にどうなるのかを考えながらプレーできるようになればもう少し点差が開いたでしょうし、ここまで点数を取られるような(自分たちの)力ではないと思っています」

現在D1の実力派となっている浦安D-Rocks。チーム初年度(2022年度)はD2にいたが、“規律難”を補って余りある個の力ゆえにD2で勝ち続けた。しかし入替戦2試合で5枚のカードが出てしまい、D1昇格を逃した。

今回、シャトルズが幾度もモメンタムを失いながら結果的に勝利してしまったことは、果たしてチームにとってプラスに働くのか、それともマイナスとなるのか。

リーグ元年はディビジョン3からのスタートながら「日本一」を掲げ、力強く突き進んできたシャトルズ。D1に迫る強豪となった今こそ、規律という課題に正面から向き合う必要があるかもしれない。次戦は、九州電力キューデンヴォルテクス戦(4月24日・金)とのビジターゲームだ。

かたやグリーンロケッツはこの敗戦により、ラストシーズンでの入替戦出場の可能性が消滅した。念願の“D1昇格”は、チームがJR東日本に譲渡される来季以降に持ち越されることになった。

「そうした位置付けになってしまったことは残念です」とLOローリー・アーノルド主将は言った。

「直近3試合で3回負けているのできついと感じていますが、(入替戦進出が断たれた状況においても)どこを修正できるかにフォーカスするのが大事です。NECを代表できるのはラストシーズンです。こういう時こそこのジャージを着て、プライドを示したいです」

次戦の4月25日(土)はこちらも、下部ディビジョンとの入替戦回避に燃える日本製鉄釜石シーウェイブスとのビジターゲームとなる。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある

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