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リーグワン・ディビジョン2で2位につける豊田自動織機シャトルズ愛知(S愛知)の快進撃が止まらない。1月31日(土)、日野レッドドルフィンズを62-12で破ると、2月14日(土)、清水建設江東ブルーシャークスを66-12と、2試合とも10トライをあげて今季5勝目。2月28日(土)に開催された第7節でも、九州電力キューデンヴォルテクス(九州KV)を圧倒。この日も10トライで、3試合で計30トライをあげてみせたのだ。
今季の初戦(12月13日)で花園近鉄ライナーズ(花園L)に14-40に完敗し、第4節(1月17日)も日本製鉄釜石シーウェイブスに52-54で敗れたチームからは、明らかに変わった。第5節からの変化と言えば、オーストラリア代表30キャップを持つSOノア・ロレシオの登場である。首の怪我のため出遅れていたプレーメイカーの正確なキック、パス、的確な判断は間違いなくチーム力アップに貢献している。しかし、それだけはトライ量産は説明できない。徳野洋一ヘッドコーチが「ファンダメンタル(基礎的、基本的)ところを、高いレベルで発揮できるまでに成長しています」と話すように、個々の能力に頼らず、組織として連動して動くためのパスやキックといった基礎的なスキルの精度が高くなっていることが大きな要因だろう。
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2月28日(土)、快晴のパロマ瑞穂ラグビー場には強い風が吹き抜けていた。S愛知は試合目のコイントスに勝って風上の陣地を選択。立ち上がり、FBケレビ ジョシュアのハイパイントキャッチからチャンスを作る。キャプテンのFL鄭兆毅のパスを受けたLO中村大志が抜け出し、LOフリッツ・ヤンケタヴァナがトライエリアに躍り込む。FW陣が正確なパスをつないだ。前半8分には、九州KVのトライラインまで5mのラインアウトからモールを押し込み、HO藤浪輝人がトライ。左中間の角度から、ロレシオが強風を読んでゴールを決め、14-0とする。
ジャパンラグビー リーグワン2025-26(2月28日)
【D2 第7節 ハイライト】豊田自動織機シャトルズ愛知 vs. 九州電力キューデンヴォルテクス|ジャパンラグビー リーグワン2025-26(2月28日)#leagueone
その直後には、ロレシオが自陣から九州KV陣深くにキックし、これがバウンドしてトライライン直前でタッチラインを割り、50:20(フィフティー・トゥウェンティ・トゥー)で再びS愛知のラインアウトとなる。ここからモールを押し込んでトライ。その後、九州KVの反撃を受けるも、WTB小笠原寛人がパスをカットして約50mを走り切るトライ。すべてのゴールをロレシオが決めて、28-0とした。
九州KVも反撃。SH神田悠作の防御背後へのキックをWTBチャーリー・ワージントンがキャッチし、さらにキックして攻め込む。その後のスクラムからLOショーン・ロビンソンがトライしたかに見えたが、映像判定で認められず、その後、S愛知はCTBトーマス・ウマガ=ジェンセンのトライで、35-0とリードを広げた。九州KVのWTB山田章仁のパスを受けたFL竹部力にトライを返されたが、ウマガ=ジェンセンのトライで再び突き放し、前半は42-7で折り返した。後半は風下に立ったS愛知は、九州KVのLOショーン・ロビンソン、交代出場のSHスペンサー・ジーンズらにトライを返されたが、途中出場のSH末拓実らがトライを重ね、最後はスクラム最前列のPR山口知貴が10トライ目をあげて、68-28とダメを押した。
試合後のロッカールームではチーム内表彰が行われていた。スタンドで見ていた選手たちが選ぶゴールデンエフォート賞はLO中村大志に、スタッフが選ぶMVPはトーマス・ウマガ=ジェンセンに決定。それぞれ、兜と刀が贈られた。ウマガ=ジェンセンはパワフルな走りで何度も大幅ゲインし、プレーヤー・オブ・ザ・マッチにも選出される活躍。チーム生え抜きの社員選手である中村について徳野ヘッドコーチは「毎試合80分出場し続け、倒れて、起き上がって、ラックに参加する回数が圧倒的に多い選手です」とその献身的プレーを称賛した。3試合で30トライを奪っても、満足はしておらず、「4トライとられてところに課題はあり、のびしろがあることをポジティブに受け止めています」と話した。S愛知は、勝ち点を25まで伸ばし、2位の座を守った。次節(3月14日)は3位の江東BSと対戦する。
一方、九州KVの今村友基ヘッドコーチは、「ボールを動かすラグビーを要所で出すことができたが、シャトルズのアタックの勢いを止めることができなかった。自分たちの強みであるディフェンスでもっと粘れるはず」と話した。LOショーン・ロビンソンは、「後半はあきらめずに我々のラグビーを見せられた。ディビジョン2の後半戦に向けてポジティブだと思っている」と前向きに語った。次節(3月14日)はホストゲームで花園Lとの対戦だ。
文:村上 晃一
村上 晃一
ラグビージャーナリスト。京都府立鴨沂高校→大阪体育大学。現役時代のポジションは、CTB/FB。86年度、西日本学生代表として東西対抗に出場。87年4月ベースボール・マガジン社入社、ラグビーマガジン編集部に勤務。90年6月より97年2月まで同誌編集長。出版局を経て98年6月退社し、フリーランスの編集者、記者として活動。
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