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キックオフの頃は上部の3分の1ほどが雲に隠れていた桜島。しかし、その雲も試合の経過とともに減っていって、フルタイムの前には雄大な姿のすべてが見えた。
東芝ラグビーが(2002年から)、20年以上キャンプ地として訪れている鹿児島で2月28日におこなわれた東芝ブレイブルーパス東京×リコーブラックラムズ東京には、7,080人のファンが集まった。
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33-14のスコアで勝者となったのはブラックラムズ。序盤から自分たちのペナルティによってうまく試合を進められなかったブレイブルーパは、自分たちのリズムを崩す原因を最後まで取り除くことができなかった。
リーグワン、ディビジョン1の中で今季最多の反則数を記録しているブレイブルーパスは、そこを修正しない限り、2連覇を果たした昨季までの姿に戻れないと自覚している。しかし、桜島を覆っていた雲が自然となくなっていったのとは違い、自分たちの本来の姿をクリアに披露することができなかった。
この試合でブラックラムズの反則数は8。その倍以上の19回も笛を吹かれては勝てない。
直近の3試合に負け、3連敗でこの試合に臨んだブレイブルーパスと、2連勝と上向きで鹿児島に乗り込んだブラックラムズ。現状の勢いの差も見られた試合は、それぞれのチームの強みと弱みが如実に表れる80分となった。
先制したのはブラックラムズ。前半13分にFL松橋周平がゴールポスト下にボールを置いた。
ブレイブルーパスに攻め込まれた状況でのラインアウトで相手がミス。そのボールを蹴り、一気に敵陣に入ってチャンスを掴んだ。
スクラムで圧力をかけて攻め、相手にボールを渡しても、キックを受けてすぐにカウンターアタック。LO山本秀の好走からサポートプレーを連続させ、最後は松橋がインゴールに入った。
21分にはブレイブルーパスのHO橋本大吾がトライを挙げ、コンバージョンキックも決まり7-7となる。ラインアウトからFL佐々木剛が切り込み、NO8リーチ マイケルのつなぎから橋本が突破と、スタジアムの空気は盛り上がった。
しかし、ブラックラムズは落ち着いて自分たちの強みを出し続けた。
ジャパンラグビー リーグワン2025-26(2月28日)
【D1 第10節 ハイライト】東芝ブレイブルーパス東京 vs. ブラックラムズ東京|ジャパンラグビー リーグワン2025-26(2月28日)#leagueone
ハーフタイムまでに3つのPGを重ねたのはSO中楠一期(この日、2G4PGでプレーヤー・オブ・ザ・マッチに選出)。27分にはスクラムで得たPG機に3点を加え、39分、42分と、ブレイクダウンでの相手反則から3点ずつを加点した。
難しい位置からの2本のキックも含まれる3本を決めた司令塔は、「自信があったので任せてもらった」と、チーム内の意思疎通がうまくいっていることを伝えた。
16-7で始まった後半、先手を取ったのはブレイブルーパスだったが(4分、Gも決まり2点差に迫る)、流れは変わらなかった。ブラックラムズにとっては、スクラムで主導権を握っていたのが大きかった。ブレイブルーパスはペナルティとミスを繰り返し、プレーを継続させることができなかった。
ブラックラムズの後半23分のトライは、敵陣深い位置で得たスクラムで押し込んだサイドを走り切ったもの。32分にはSO中楠がこの日4本目のPGを決めた。
26-14として迎えたインジャリータイムには、相手が自陣から無理に攻めるところに圧力をかけ、WTB西川大輔がインターセプトからダメを押した。
プレーオフ進出(上位6位が条件)を目指すブラックラムズは、3連勝に試合後は上機嫌だった。タンバイ・マットソン ヘッドコーチは、FWの奮闘と主将を務めるSH、TJ・ペレナラのゲームコントロールを称えた。
ペレナラ主将は、「こういう試合を連覇中の相手にやれて、自信になった。ブレイブルーパスは、勝ち方を知っているチーム。この試合に勝つことに注力してくると分かっていた」こちらも「FWが勝てるチャンスを作ってくれた」とセットプレーやボール争奪戦で上回ったパックを愛でた。そして、ディフェンスの粘りを勝因の一つとした。
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【45分ハイライト】ジャパンラグビー リーグワン2025-26 D1 第10節-1 東芝ブレイブルーパス東京 vs. ブラックラムズ東京
放送日時:2026年3月2日(月)午後 5:30 ~ J SPORTS 1
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放送日時:2026年3月2日(月)午後 10:00 ~ J SPORTS 1
敗れたブレイブルーパスのリーチ マイケル主将は、ペナルティ排除の意識を強く持って日々の練習に取り組んでいるし、試合中のレフリーとのコミュニケーションも取れていたと話し、それなのに反則が減らない現状を「理由はハッキリとは分からない」とした。
「ただ、モメンタムを生み出すプレーができていないので、(ボールキャリアーやファーストタックラーに続く後続のサポートプレーヤーが)無理な体勢でプレーすることになっています」
接点の攻防で相手を上回ることを原点としている自分たちのスタイルを、あらためて追求、具現化していく必要性を口にした。
文: 田村 一博
田村一博
前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。
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