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【ハイライト動画あり】盾のサンゴリアス!堅守から主導権握ったサントリー。ジャパンラグビーリーグワン2025-2026D1第8節交流戦
ラグビーレポート by 多羅 正崇
東京サントリーサンゴリアスのDNAはアタッキングラグビー。リーグ最強クラスの“矛”が伝統だが、この日は“盾”が際立った。
8位(3勝4敗)浦安D-Rocksが2月14日(土)、D1第8節交流戦で、5位(3勝3敗)の東京サントリーサンゴリアスを迎え撃った。
前節が雪のため試合中止となったサンゴリアス。準備のなかで意識していたことがあった。
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「この一週間は『自分たちのラグビーをするために最初の10分を意識すること』『最初の10分間をどうやって戦うのか』を準備しました」(サンゴリアス、小野晃征HC)
サンゴリアスは序盤から、攻守交代直後のプレー精度が高かった。
開始早々、中盤でD-Rocksにハンドリングエラーが起きると、捕球したサンゴリアスSO髙本幹也がすぐさま無人エリアへキック。敵陣22mの好機を呼び込んだ。
その後にトライラインに迫ったサンゴリアスは、CTB中野将伍がラックサイドを急襲。ラインアウトの2次攻撃で、バックスがショートサイドを単独で急襲するシーンは多くない印象だ。準備を感じさせる奇襲で機先を制した。
さらに注目されたスクラム対決。
サンゴリアスの先発3番は、昨季までD-Rocksに所属した日本代表PR竹内柊平。地元・宮崎での一戦で、8人一体のスクラムで前半7分にコラプシングを誘発した。
直後、D-Rocksはトライラインを背負いながらサンゴリアスのモールを止めきった。しかしかろうじてボールを展開したサンゴリアスは、クイックハンズで大外展開。
好スタートを切ったサンゴリアスは、今季注力してきた“盾”でも魅せる。ディフェンスで存在感を示したのは新旧キャプテンだ。
まずは主将経験者のHO堀越康介がエリア後退後の前半11分にドミネートタックル。直後に現主将のFLサム・ケインがビッグタックルを放つと、ここでHO堀越がスティール成功。D-Rocksの初得点を堅守で防いだ。
ジャパンラグビー リーグワン2025-26(2月14日)
【D1 第8節 ハイライト動画】浦安D-Rocks vs. 東京サンゴリアス
「今日はアタックとディフェンスで誇りを持てる内容だったと思います」(サンゴリアス、FLケイン主将)
一方のD-Rocksはプレッシャー下で準備したプレーを遂行できない。ハンドリングエラーや連携不足で初得点を刻めない時間が続く。
サンゴリアスは前半18分にWTBチェスリン・コルビが次々に守備を振り切る衝撃トライをみせるが、これは反則でトライキャンセル。しかし攻撃の手を緩めず、WTB松島の突破からCTB中野が独走。前半25分に数的優位を仕留めて21-0とリードを広げた。
ここまでアタックを封じられてきたD-Rocks。
初得点を決めたのはハイボールキャッチの世界的名手だ。まず中盤からSO田村熙のコンテストキックをキャッチしたWTBイズラエル・フォラウ。さらに前進後の前半32分、右奥へSO田村がふたたびクロスキック。
待ち構えていたWTBフォラウがSO髙本を乗り越える形でジャンピングキャッチ。そのまま片腕トライを決め、宮崎の観客席を湧かせるド派手なトライを決めた。(5-21)
D-Rocksはサンゴリアスに1トライを追加されて5-26で後半を迎えたが、51分に再び衝撃が走る。
まずはD-Rocksに神戸Sから移籍したFB山中亮平がキック「50:22」を2連発。キック一本でチャンスを呼び込むと、ふたたびSO田村が右奥へクロスキック。
分かっていても止められない。WTBフォラウが空中戦を制してチーム2本目。14点差(12-26)に詰め寄った。
だが、この日の総合力はサンゴリアスに軍配が上がった。
ここでチャンスを失うと、今度はサンゴリアスが13次攻撃。ここでSO髙本からの内返しをWTBコルビがターンを決めてトライ。決定力の象徴的存在が後半チーム初トライを決めて突き放した。(12-33)
「後半の入りは、自分たちも敵陣に入れていましたが、流れがこちらに来ているときにミスが出てスコアを取り切れませんでした。反対にそこでサンゴリアスさんのアタックの良さが出て、トライまでいかれたというような試合でした」(D-Rocks、HO藤村琉士キャプテン)
後半22分にはインターセプトからWTBフォラウが独走トライでハットトリックを決めたが、力関係は変わらず。
サンゴリアスは後半34分には途中出場のPR山本敦輝らがビッグスクラム。ペナルティを誘い、3点を加えて17点差(33-19)。さらに日本航空石川-天理大学卒のパトリック・ヴァカタがゴール前の肉弾戦を制してチーム6本目。
D-Rocksは終盤にスクラムでドミネートされてしまい、万事休す。41-19で堅守が光ったサンゴリアスが今季4勝目を挙げた。
「浦安D-Rocksさんの脅威となる選手を止めながら、自分たちのアグレッシブなラグビーを見せられたと思いますし、それができたことによってこういう結果になったと思います。これをしっかりと磨いて、次の試合へ準備していきたいと思います」(サンゴリアス、小野HC)
会心のゲームを披露したサンゴリアス。次節は1勝7敗で11位の横浜キヤノンイーグルスと、秩父宮ラグビー場でぶつかる。
一方で、開幕4戦は3勝1敗、その後は4連敗という展開となったD-Rocks。グラハム・ラウンツリー新HCは、遂行力の向上について言及した。
「普段の練習からスピードのある中でどうやってスキルを使えるか、速いスピードでラグビーをすることによってもっとプレッシャーの掛かる状態を作って、その中でスキルを遂行していくところを改善していきたいです。魔法のような改善策はないので、細かいところからやっていきたいと思います」
次戦の相手は、今季4勝目を奪ってトップ6(6位)圏内に入ったリコーブラックラムズ東京。5連敗の阻止へ重大な一戦となる。
文: 多羅 正崇
多羅 正崇
1980年2月1日生まれ、神奈川県出身。法政大学第二高校、法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻修了。スポーツジャーナリストとして『ラグビーマガジン』『Number』『J SPORTS』などに寄稿する傍ら、ユーモアコラムの執筆も行なっている。スポーツにおけるハラスメント防止を目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」理事。共著に『子どもがラグビーを始めたら読む本』(ベースボール・マガジン社)がある
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