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ラグビー コラム 2025年12月26日

帝京大学出身で、リーグワンで活躍している選手を紹介!

ラグビーレポート by 田村一博
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リーグワンのディビジョン1からディビジョン3までの全26チーム中、帝京大OBがいないのは1チームだけだ(清水建設江東ブルーシャークス)。
毎年、真紅のジャージーがシンボルのこの強豪大学から、新たなリーグワン選手が誕生している。例えば2024年度の全国大学選手権の決勝で早大と戦った23人の中にいた4年生14人は全員がリーグワンチームに進んだ。
そのうち、FL青木恵斗主将ら8選手がディビジョン1のチームが新しい活躍の場となった。各チームから即戦力、未来のリーダーとして求められた選手たちの中からは、やがて日本代表として世界に出ていく逸材も少なくない。

2024-25シーズン途中にアーリーエントリーでリーグワンチームに加わり、飛躍した一人が、トヨタヴェルブリッツ所属の小村真也だ。豊かな才能に恵まれ、SO、FBのどちらのポジションでも高いパフォーマンスを発揮できる。
ヴェルブリッツに加わって間もなく、2025年3月1日の浦安D-Rocks戦でデビューを果たした小村は、その試合を皮切りに9試合連続、シーズン最終戦まで出場し続けた。ラスト5戦はすべて10番、先発での起用だったから、期待の大きさが伝わる。
そして2025-26シーズンも、開幕からの2戦でピッチに立った。両試合とも途中出場ながら、初戦はFBマット・マッガーンとの入替、2戦目は大学の先輩でもあるSO松田力也との入替。貴重な存在となっているのが伝わる。
先の日本代表欧州ツアーにも加わり、3キャップを獲得。語学力もあって周囲とのコミュニケーション能力も高いから、活躍のフィールドはさらに広がっていきそうだ。

小村同様、大学同期で主将だった青木のヴェルブリッツ生活も順調に始まっている。187センチ、110キロの体躯で力強いFLは、「自分が争うのはパワーのある外国出身フォワード第3列」と認識して成長すべき方向性を定める賢さも持っている。
昨季アーリーエントリーから8試合に出場した青木は、今季も開幕から2試合続けて6番で先発出場している。ニュージーランド学生代表戦やマオリ・オールブラックス戦、香港戦のメンバーにも選ばれ、2025年は国際舞台に本格的に出ていく準備が整った。2025-26シーズンのヴェルブリッツでのさらなる飛躍は、そのまま日本代表へと続く道にも直結しそうだ。

帝京大で小村、青木の1学年上だった奥井章仁も、多くの人の目を集める存在だ。2024-25シーズンは9試合に出場し、今季も開幕戦に先発。177センチ、103キロと、トップレベルのバックローとしては小さなサイズも、2025年はJAPAN XVの中に身を置き、オーストラリアA戦ではキャプテンを務めるなど、日本代表を率いるエディー・ジョーンズ ヘッドコーチからの期待も大きい。また、小柄なタックラーの奮闘を楽しみにしている人も多い。

今季リーグワンのディビジョン1チームでキャプテンを務める帝京大OBは、埼玉ワイルドナイツのHO坂手淳史三菱重工相模原ダイナボアーズのFL/NO8吉田杏、ヴェルブリッツのFL姫野和樹の3人。外国出身選手が主将を務めるチームが8チームもあるから、3人に寄せられる信頼の厚さが伝わる(浦安D-Rocks藤村琉士主将/日大出身)。

3人のキャプテンたち以外にも、帝京大OBは各チームでリーダー的存在になっている。中でも東京サンゴリアスは、SH流大がバイスキャプテンを務めているほか、HO堀越康介がFWを束ね、CTB中村亮土、WTB尾﨑晟也らキャリアを積んできた選手たちがそれぞれの持ち場で働くなど、チームの中で重要なポジションに就いている。
そしてSO髙本幹也は直近の2シーズンにおいて全試合出場。チームの将来を託されていると考えていいだろう。ブレイクスルーが待たれるPR細木康太郎は髙本の大学時代の1学年上で主将を務めていた。黄色いジャージーでも、チーム全体を引き上げる。

ワイルドナイツでトライを積み重ねるWTB竹山晃暉(2019年度4年生)など、帝京大OBで、それぞれのチームで欠かせぬ存在となっている選手たちは枚挙にいとまがない。2025年秋の日本代表欧州ツアーへの参加選手は前出の小村だけだったが、現在3年生のPR森山飛翔(つばさ)など、今後も赤白のジャージーを着る期待の膨らむ選手は次々と出てきそうだ。

大学ラグビーは日本ラグビーを長く支えてきた存在。2009年度以降、そのカテゴリーで13回も頂点に立った同チームから日本代表やリーグワンの中心選手が輩出されるのは当然のことだ。また、自分がそうなるイメージを持って大学生活を過ごしているのが帝京大のラグビー部員の特徴でもある。そんな目で大学ラグビーとリーグワンの両方を見るのもいい。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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