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ラグビー コラム 2025年12月25日

明治大学出身で、リーグワンで活躍している選手を紹介!

ラグビーレポート by 田村一博
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リーグワン2025-26シーズンの第2節は、紫紺のジャージー姿がまだ記憶に新しい選手たちが躍動した。
開幕戦に0-46と大敗したことで2戦目に視線が集まったリーグ2連覇中の東芝ブレイブルーパス東京では、2024年度の明大主将だったNO8木戸大士郎が狼軍団でのデビューを果たした。
静岡ブルーレヴズとの試合は、26-22の接戦。そのラスト20分、雨の中でピッチに立ったのだから、いい経験と思い出の両方を刻み込んだだろう。武器でもある責任感の強いプレーが生きる試合展開だった。

43-25とトヨタヴェルブリッツに勝って開幕2連勝とした東京サントリーサンゴリアスでは、木戸と同期のWTB安田昂平が、こちらもリーグワンデビューを果たした。こちらは後半32分過ぎからの出場と、僅かなプレータイムだったがファーストタッチでトライを挙げる勝負強さを見せた。
安田がトライラインを越えたのは34分過ぎだった。相手ゴール前のラインアウトからFWが前に出た後、 SO髙本幹也からのロングパスを左サイドで受けると、巧みなステップでディフェンダーを抜いてインゴール左隅に飛び込んだ。ピッチに出てから約2分後のことだった。
ちなみにこの試合、サンゴリアスは後半30分過ぎまで22-25と相手にリードを許していたのだが、32分にSH福田健太、35分に安田、39分にFL箸本龍雅と、明大OBがトライを重ね、瞬く間に差を広げての勝利だった。福田は大学日本一に輝いた2018年度、箸本は2020年度に紫紺の先頭に立ち、キャプテンを務めたリーダーという点でも共通点がある。
福田以降の各年度の明大キャプテンは全員が現役のリーグワンプレーヤーで、そのすべてがディビジョン1のチームに所属しているのも凄い。

2019年度主将のHO武井日向ブラックラムズ東京でも主将を務めた。2021年度のSH飯沼蓮浦安D-Rocksの主将経験者。高いリーダーシップに定評がある。
2022年度主将のWTB石田吉平、2023年度のCTB廣瀬雄也は、それぞれ横浜キヤノンイーグルスクボタスピアーズ船橋・東京ベイで存在感を示している。ともに2024-25シーズンから試合出場を重ね、ともに16試合に出場(廣瀬はプレーオフ1試合を含む)。2025年は2人とも日本代表にも選出され、それぞれ9キャップ、5キャップを獲得している(石田は2024年夏のパリ五輪に主将として出場)。今後、さらに大きく飛躍しそうだ。

廣瀬と明大で同期、ともにスピアーズでプレーするPR為房慶次朗は、2023-24シーズン途中にアーリーエントリーでオレンジ軍団に加わり、同シーズンの5戦に出場するも先発は1試合だけ。しかし、シーズン終了後すぐに日本代表に選出され、今季開幕までに20キャップを得ている。FWにプライドを持つ明大で揉まれた経験が生きている。

紫紺FWのDNAを引き継いでいるという意味では、ブラックラムズのLO山本嶺二郎の存在も際立つ。為房と同じタイミングでアーリーエントリーでブラックラムズに加わってすぐにデビューを果たすと、そのシーズンだけで6試合に出場し、2024-25シーズンも11試合。今季も開幕から2戦続けて先発、それも両試合ともフル出場。チームからの信頼の大きさが分かる。191センチ、110キロの体躯を誇るだけに、和製LOが求められている中で、次のステージに進む可能性も秘めている。

前出のD-Rocks、飯沼が明大主将時にバックローとして活躍していたスピアーズの福田陸人が、2025-26シーズンの開幕からの2戦に連続して出場しているのも嬉しい。両試合とも途中出場ながら、HOに転向してチャンスをつかんだ。世界トップの南アフリカ代表、マルコム・マークスや日本代表の江良颯らがいて分厚いポジションではあるが、力を伸ばし続けてほしい。

ベテランのFL松橋周平から前出の山本と同期のSO/FB伊藤耕太郎ら若手まで、9名の明大OBがいるブラックラムズなど、紫紺の絆でつながっている選手たちが多くのチームにいる。イーグルスのSO田村優は昨季シーズン中、試合後の囲み取材の際に「いまから明治会があるんですよ」と言って嬉しそうだった(PR祝原涼介、HO中村駿太、CTB梶村祐介ら現在9選手が在籍)。いくつになっても、学生時代の昔話は新たなエナジーを与えてくれるのだろう。

明大の代々の監督、ヘッドコーチたちから、「卒業後も大きく伸びるような指導をしている」と聞いてきた。その方針は、日本代表やリーグワンを確かに支えている。学生時代とは違う色のジャージーを着ていても、紫紺の誇りを感じさせる選手たちを見続けるのも、また楽しい。

文: 田村 一博

田村一博

前ラグビーマガジン編集長。鹿児島県立鹿児島中央高校→早稲田大学。早大GWラグビークラブでラグビーを始める。ポジションはHO。1989年、ベースボール・マガジン社に入社。ラグビーマガジン編集部に配属される。1993年から4年間の週刊ベースボール編集部勤務を経て、1997年からラグビーマガジン編集長に就く。2024年1月に退任し、現在は編集者、ライターとして活動。

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