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ラグビー コラム 2025年12月18日

開幕2連勝はどっちだ?「東京サントリーサンゴリアス×トヨタヴェルブリッツ」!ジャパンラグビーリーグワン2025-26第2節

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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逆襲を期する2チームが激突する。

リーグ開幕から4季連続のプレーオフ進出を果たしているが、昨季は準々決勝敗退で6位に終わった「東京サンゴリアス」。

かたや、開幕年から4季連続でプレーオフ進出を逃し、リーグ開幕年からの順位が⑤⑥⑦⑩と下降している「トヨタヴェルブリッツ」。

12月20日(土)の東京・味の素スタジアムにキックオフを迎える注目の一戦だ。

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ともに前身トップリーグで4強常連の名門だが、新時代を迎えた国内最高峰リーグでは他勢力に押され気味だった。

しかし、今季は前向きな空気が漂う。

昨季開幕4試合で白星ゼロ(2敗2分け)だったサンゴリアスは、先週の開幕節でリコーブラックラムズ東京に29-15で勝利した。

一方、昨季第9節まで1勝7敗1分と不振を極めたヴェルブリッツも、三重ホンダヒートとの「東海ダービー」となった開幕戦に44-33で勝利。共に幸先よくスタートダッシュを決めた。

特に逆襲の機運の高まりを感じられるのがヴェルブリッツだ。

地元愛知県出身で今季もキャプテンを務めるFL/NO8姫野和樹。昨季の最終節でも口にしていた言葉がある。

「トヨタらしさ」だ。

ヴェルブリッツの伝統は、フィジカリティを前面に押し出したスタイルだろう。菊谷崇、北川俊澄、谷口智昭――大型FWが直線的に問答無用で突き進む。バックスも仙波優や勝野大(ともに故人)らフィジカル自慢も多かった。その伝統は、ルーキーだった姫野主将をキャプテンに抜擢した元HC、ジェイク・ホワイトが代表監督を務めた南アフリカのフィジカルラグビーに近いものだったろう。

いわば“原点回帰”。

トヨタらしさへの回帰が、姫野主将らチームが導き出した打開策なのだろう。開幕戦の勝利後、背番号8で出場したスキッパーはこう話した。

「シンプルにフィジカルを前面に出すことが自分たちらしさであり、それを示してくれた仲間たちを誇りに思いますし、その姿勢を忘れてはいけないとあらためて感じた試合でした」

2025年の日本代表活動に参加していない姫野主将は「代表に行っていなかったので体もフレッシュですし、(トヨタらしさを)チームに伝え続けることができていました」とも語った。

原点回帰からの逆襲はなるか――。その足がかりとなる第2節。昨季は1敗1分けと勝てていない相手に対峙する先発メンバーを見てみよう。

 

開幕節からの変更は3名だ。背番号3にタウファ・ラトゥが入り、フランカーには元京産大主将の三木皓正。そして背番号10としても経験豊富なロングキッカー、FBティアーン・ファルコン

ハーフ団は、SHアーロン・スミスと、加入2季目となる怪我から復帰のSO松田力也

個人的な注目はバックローだ。開幕戦は帝京大学の新旧黄金期を築いた3人(姫野主将、青木恵斗奥井章仁)だったが、奥井から替わった背番号7も若手日本人選手(三木)。彼らがどんな「トヨタらしさ」を発揮するかに注目したい。

今季初のホストゲームで、開幕2連勝を狙うのがサンゴリアスだ。

開幕節は前半こそ1点ビハインド(7-8)で終えたが、後半はショーン・マクマーンら途中出場組のインパクトも効いて、後半20分頃から4連続トライ。粘りに定評のあるブラックラムズを突き放した。

就任2年目のチームOB・小野晃征HCは開幕戦後、80分トータルでの成果を強調した。

「15週間練習してきたラグビーをお見せしたかったのですが、その中で波がありながらも、80分を通じて戦った結果だと思います」

終盤に突き放して地力を証明した形だが、一方で課題もあった。

「課題はスタート(序盤戦)ですね。そこで相手の勢いになってしまったことはひとつの課題です。あとはセットピースでも反則があったところ。そして、蹴るところは蹴る、ボールを持つところは持つ、といった部分は最初から徹底できるようにしたいです」(東京SG・小野HC)

 

一方のサンゴリアスの変更も3名。

先発フッカーは平生翔大に替わり、背番号7は山本凱へ。ニュージーランド出身の25歳、CTBギデオン・ランプリングはリーグデビューとなる。

サンゴリアスは開幕2連勝となればリーグ開幕年以来4季ぶり。そのときの相手はヴェルブリッツで、42点差(50-8)で勝利している。だが今回はビッグスコアの決着にはならないだろう。どちらが開幕2連勝を果たすのか。注目のキックオフは午後2時30分だ。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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