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トライを狙う最上太尊
12月7日(日)、国立競技場にて、明治大学と早稲田大学の対抗戦優勝を懸けた一戦が行われた。明大は先制点を許したものの、同点で試合を折り返し、モールを起点にトライを重ねる。PG(ペナルティゴール)で点差を詰められるも、決死のディフェンスで6点差を守り切り、25-19で早大に勝利した。
前半は20分近くまで両チームの攻防が続く。明大が古賀龍人(FB/フルバック・商1=桐蔭学園)の蹴ったハイボールで陣地を広げ、相手をタッチ外に出し、ラインアウトから再開する。しかし、ノックフォワードで大きく後退。最終的には矢崎由高(早大)にボールが回り、ステップでディフェンスをかわされ先制トライを許した。
「先制されること自体はネガティブなことではなく、想定内だった」(右CTB/センター東海隼・情コミ4=光泉カトリック)と冷静に捉える。
その後、明大はボールの再獲得に成功し、NO8(ナンバーエイト)利川桐生(政経4=大阪桐蔭)のゲインや、左PR(プロップ)田代大介(営3=大分舞鶴)のピックアンドゴーで早大のオフサイドを誘い、アドバンテージを得た。ここで明大はペナルティキックを選択し、3-7に。
「狙えるところは(キックで)しっかり狙おうというプランだった」(右CTB平翔太主将・商4=東福岡)。
26分には早大もPGを沈め、点差を7点に戻した。29分、明大はドライビングモールを展開。アドバンテージが採用され、敵陣深くでのラインアウトに。FW(フォワード)でフェーズを重ね、最後は右FL(フランカー)最上太尊(商4=仙台育英)がボールをねじ込んだ。前半終了間際にも敵陣でセットプレーのチャンスを得るが、ここはあと一歩届かなかった。
「準備してきたプレーだったが、精度がまだまだだった」(HO/フッカー西野帆平・文4=東福岡)。そのままスコアは変わらず前半を同点で終える。
「誰も焦ることなく後半も(用意していた)プランにつなげようと話していた」(SO/スタンドオフ伊藤龍之介・商3=国学院栃木)と意気込むも、明大は後半開始をピンチで迎える。早大の大幅なゲインにディフェンスが後手に回り、アドバンテージを与える。トライラインを越えられたが間一髪、オブストラクションで取り消しとなり、自陣を脱出した。
その後、古賀龍の躍動で敵陣に攻め込むと、SH(スクラムハーフ)柴田竜成(営4=秋田工)が裏へキックする。脱出しようと服部亮太(早大)が蹴ったキックを田代がチャージし、東がキープ。そのまま飛び込んでトライを決めた。
ボールキャリーする田代大介
「あれだけのロングキックを蹴るにはモーションが大きくなると思っていたので、完全に狙っていた」(田代)。
さらに12分にはPGを成功させスコアを18-10に広げる。しかし反則が重なり、立て続けにPGを許す。早大に流れが傾くかというところで、柴田のプレッシャーが功を奏し、服部(早大)のキックがダイレクトタッチになる。
その流れで古賀龍がトライをするも、惜しくも直前のオフサイドのペナルティで得点とはならず。再開後、ノットストレートの反則で一時は早大にボールを渡すこととなる。だが、スクラムで取り返し、もう一度「僕たちのプライド」(最上)のモールに持ち込み、最上が右手でグラウンディングした。
しかし、終盤に差し掛かると反則を繰り返し、またもやPGで6点差まで詰められる。80分を回ったところで早大がライン際まで迫るが「エッジのブレークダウンでしっかりプレッシャーをかけるとみんなで話していて、それをやり切った結果」(伊藤龍)とラックの部分で早大がノックフォワード。
明大はスクラムでボールをキープし、伊藤龍が蹴り出して25-19でノーサイドを迎えた。
2020年度以来の対抗戦優勝を果たした明大。開幕戦を筑波大学に敗戦で迎えながらも修正に修正を重ね、優勝に漕ぎつけた。しかし、選手は「うれしいのは一番だがスクラムで負けたのが引っかかる。次につながるいい勉強だった」(右PR山口匠・政経3=流経大柏)と表情を緩めない。全国大学選手権優勝に向けての戦いはすでに始まっている。
文:近藤未怜/写真:晴山赳生、保坂啓太郎(明大スポーツ新聞部)
明大スポーツ新聞部
1953年(昭和28年)創部。現在明治大学において唯一の学生新聞部。明治大学体育会43部の競技成績や、学内外の話題を幅広く紙面・WEBサイト上にて掲載、発信。 現在の部員数は56名。
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