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ラグビー コラム 2025年12月5日

最終局面!トライラッシュ狙う「筑波大学」×背水の「青山学院大学」。関東大学対抗戦2025

ラグビーレポート by 多羅 正崇
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2025年の関東大学対抗戦はいよいよラスト3試合だ。

リーグ最終戦は週末日曜日の“早明戦”。残る2試合はその前日の土曜日(6日)、埼玉・熊谷ラグビー場Bで開催される。第1試合は、暫定7位の日本体育大学(1勝5敗/勝点10)と同8位の立教大学(6敗/勝点6)。

そして第2試合が、同4位の筑波大学(5勝1敗/勝点28)と同6位の青山学院大学(1勝5敗/勝点11)だ。

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今季筑波の躍進は、大学ラグビーファンに長く記憶されることになるだろう。

昨季大学選手権を逃した筑波だが、今季開幕戦で明治大学を4点差(28-24)で撃破。慶應義塾大学にも9点差(21-12)で競り勝って2連勝。早稲田大学には13-39で完敗したものの、これが発奮材料となった。

5連覇を狙う王者・帝京大学に18-14で競り勝った。2年前は0-73、1年前は0-80で完敗したチームが快挙達成。大学ラグビー界に衝撃を与えた。

快挙には理由がある。

理由の一つが早朝筋トレの導入。フィジカル強化の必要性を痛感したSH高橋佑太朗主将ら上級生が、それまで個人任せだった筋トレを全員で行う形に変えた。

共有の筋トレ場を一斉に使えるのは早朝だった。そうして制限の多い環境を言い訳にせず、主体的に決めた早朝筋トレを徹底。こうした取り組みを学生主体で考案してやり抜くところに、今季筑波の強さがある。

シーズンの練習設計も変えた。「去年は基礎部分が育たないままシーズンに入ってしまった」(嶋崎達也監督)という反省から、筑波の根本スタイル「接点」「泥臭く」「走り勝つ」を支えるためのベース練習を一貫して行った。選手だけで28人いるという4年生の一体感も大きかったという。

そして第6節は立教大学に64-3で完勝。

筑波らしい決定力あるランナーが躍動し、フォワードはスクラムやモールで圧倒して10トライ。だが今季筑波の充実は、相手をノートライに抑えた守備にこそ垣間見えた。

序盤でいきなりリーダーシップに長けるNO8大町尚生(弟は帝京主将のCTB大町佳生)のスティールでピンチ脱出。以降もディフェンスで泥臭く体を当て続けた。キックチャージを受けた副将SO楢本幹志朗のトライを防ぐ“責任タックル”もあった。

すでに筑波は昨季逃した大学選手権出場を決めている。あとは順位にこだわる局面だ。

土曜日の青学戦に負ければ4位通過。しかし3トライ差以上のボーナス1点付きの勝利で、対抗戦2位通過での大学選手権が見えてくる。青学戦はトライラッシュを期しているはずだ。

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そんな筑波の出場メンバーを見てみると、SH高橋主将、SO楢本副将の4年生ハーフ団やフロントローは変わらず。先発変更は4名おり、バックローにFL茨木颯、NO8浜浦幸太郎が入り、WTB林勇太、CTB朴大優が先発に名を連ねた。

トライゲッターのFB増山将がメンバー外となったが、立教大戦はウイングで4トライを挙げたルーキーFB内田慎之甫がフルバックへ。立教大戦では相手スタンドオフの挙動を見て守備ラインに加わると、狙い通りのインターセプト。トライ嗅覚に優れる19歳に注目だ。

一方の暫定6位の青山学院大学も、7位以下がまわる入替戦の回避へ必勝の一戦だ。

痛恨事は、先週月曜日に行われた日体大戦だった。

入替戦回避へ必勝の一番で、青学大は昨季に続いて強化していたスクラムで魅せた。前半に自陣ゴール前での50:50のプレー、ノックフォワードなどから失2連続トライを浴びたが、5点差(21-26)まで詰めよった最終盤だ。

強化してきたスクラムで再三のペナルティ。さらにスクラムにこだわった。だが、ラストワンプレーのアタックはアドバンテージのない状態でのアタックに。するとゴール前の肉弾戦でペナルティを犯してしまい、日体大が歓喜の瞬間を迎えた。

 

土曜日の大一番へ向けては、頼もしいメンバーが帰ってきた。

猛ラックラーでならすFL八尋祥吾主将だ。さらにフッカーにはHO田中太陽が入り、CTB山田壮、FB幸内良真と4人の先発変更。フィジカリティに優れる内藤基は前節のCTBからNO8となった。躍進の筑波が一体感を見せつけるのか。青学大が意地をみせるのか。見逃せないキックオフは午後2時だ。

文: 多羅 正崇

多羅正崇

多羅 正崇

スポーツジャーナリスト。法政二高-法政大学でラグビー部に所属し、大学1年時にスタンドオフとしてU19日本代表候補に選出。法政大学大学院日本文学専攻卒。「Number」「ジェイ・スポーツ」「ラグビーマガジン」等に記事を寄稿.。スポーツにおけるハラスメントゼロを目的とした一般社団法人「スポーツハラスメントZERO協会」で理事を務める。

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